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自担が結婚した。寂しさは遅効性だった。




2024年3月3日の日曜日、私の永遠のアイドル、NEWSの加藤シゲアキさんが結婚を発表した。

昨日、別界隈のライブへ行き、興奮冷めやらぬ状態ですっかり夜更かしをしてしまったせいか、今日は朝から少し体調が悪かった。

ベッドでウダウダ言いながら「私は!絶対に!朝マックへ行く!!」という決意を餌にすることでなんとか重い身体を起こすような、少し鬱屈とした朝だった。


私がその発表を知ったのは、お昼過ぎのこと。

「今日は出かける気にもならないし、読みかけの小説でも読むかな〜」と、休日の定位置である自室のベッドに寝転んだ時だった。

何気なくTwitter(まだXとは呼べない)を開くと、とある相互フォロワーさんが「結婚おめでとう」といった趣旨のツイートをされていた。


結婚……、けっこん。

ふむ。


そのフォロワーさんはNEWS繋がりで仲良くなった人だったけれど、ツイートには主語がなかったため、誰宛のメッセージかはわからない。

でも、直感的にわかった。


──これ、たぶん加藤さんのことだ。


瞬間、心臓がどくんと跳ねる感覚があった。
心臓の音って、私が生きている限りは常時鳴っているはずなのに、そんなこと普段は全然気付かない。

一瞬で喉が渇き、だんだん荒くなる呼吸をなんとか抑えつつ、メールボックスをチェックした。


そこにあった「加藤シゲアキよりファンクラブ会員の皆さまに大切なご報告がございます。」の文字を見て、予感は確信に変わった。

先にフォロワーさんのツイートを見ていたおかげで、脱退や活動休止かも……という不安は一切生まれなかった。その点は幸せだったかもしれない。


そして震える指で会員ページへのログイン画面にアクセスし、何度も何度も打ってきたはずの会員番号を打ち間違えてエラーを出し。わかりやすく動揺している自分にさらに動揺しながら、何とかログインをした。


そして、たった一人の自担から私たちファンへと綴られた言葉を、ゆっくりゆっくり咀嚼した。




読み終わって、一番に浮かんだのは

本当に透き通った、純粋な「嬉しい」の気持ちだった。


え、すごい。

シゲちゃん、ついに結婚かあ。

うわあ。よかった。


そしてワンテンポ遅れて、すべての感情のバロメーターがカンストして、じわっと涙が溢れてきた。

「10年以上推し続けた自担の結婚」という、充分ショッキングにもなり得る出来事に対して、いの一番に純粋な祝福の気持ちが湧いてきたことが、嬉しかった。


そして、Twitterへ駆け込んで、思いの丈を言葉にしていった。祝福の言葉が次から次へとすらすら出てきて、自分でも驚くほどだった。

また、自分の気持ちを言葉にしていくと同時に、タイムラインに流れてくる言葉の海をすいすい泳ぎながら、「共感」や「安堵」、時には「心配」の思いを込めたハートマークを沢山渡してまわった。


ああ、うれしい。

あんなに多忙で、ファンからもいつも心配されているアイドルに、ちゃんと「加藤成亮」の顔を見せられる、心を許せる相手がいたこと。

アイドルという職業に従事していながら、結婚という大きな決断に踏み切れるくらい、その方と固い固い絆で結ばれていること。


本当にもう、その場で踊り出したいような気持ちだった。ただただ、うれしかった。

私は別に自分がただのオタクであることを自覚していたし、大好きな人だけれどリア恋というわけでもないし、ああ、ほんとうに良かったねえシゲちゃん!



──でも。


いろんな方の思いや意見を読んで、また、「結婚」という事実をだんだん頭が理解してくるにつれて、少しずつ、本当に少しずつ、「うれしい! おめでとう! やったー!」以外の何かが、私の中に芽生えてきた。

「ん? この感情は何だ?」と、ご飯を食べながら、洗濯物を干しながら、近所を散歩しながら、お風呂に浸かりながら、ずっと考えた。


こうやって文章を書いている今も、その気持ちにぴったりな名前はついていないけど、

でも、一番近い言葉で表すなら、たぶん「寂しい」なのかな、と思う。



正直、以前から自担の結婚は頭にはちらついていた。

最近、立て続けに他グループの方がご結婚を発表されていたこともあったし、何より最近、加藤さんのファンへ向けての感情が、少しずつ変化しつつあると感じていた。


加藤さんは、NEWSが3人になってから、未来の話をあまりしなくなっていた。

NEWSが4人だった時のコンサートで「もう(これ以上メンバーが減ることは)ないから」「もう泣かせないから」と伝えてくれた後に、もう一人メンバーが去る結果になってしまったこと。

それに対して「ファンの人を裏切ってしまった」と、彼の中で大きな自責の念が生まれていると聞いたとき、

まったく、あなたはどうしてそんなに優しいの、と泣きたくなった。


芸能界という、仮面を何枚も使い分けないといけないような世界で、どうしてそんなに優しくいられるの? とこちらが心配になるくらい、加藤さんは、私たちファンに対してとことん真摯だった。


真摯だからこそ、苦しんでいたのだと思う。

「贖罪」と言うと大げさかもしれないけど、ここ数年の加藤さんの姿は、時にそんな風に映ることもあった。


そんなにも優しくて、誰よりもファンを傷付けることを恐れているアイドルが、ここへ来て、一世一代の大きな決断をした。

自分の幸せは二の次で、いつも「ファンのみんなには笑っていてほしい」と尽力していたあなたが、やっと自分の幸せを掴む決意をしてくれたこと。

ファンとして、何より誇りに思うべき事実だと思う。


きっと、アイドルという特殊な職業を選んだことによって、私たち一般人が得ている「普通の幸せ」を、諦めざるを得なかったことが多々あると思う。

でも、少しだけ自惚れたことを言うなら、

あなたが「加藤シゲアキ」というアイドルになることを選んだ結果、「加藤成亮」という一人の人間では得られなかった類の幸せを受け取れた瞬間も、きっとあったんじゃないかと思う。

これは、私個人の願いにも近いけれど。


加藤さんには、自分の幸せにもっと貪欲になってほしいと常々思っていた。

だからこそ、昨年のコンサートツアーで「ファンの皆さんには勿論幸せになってほしい。そして、僕は自分自身も幸せになりたい。」とあなたがはっきり口にした時、私はその場で泣き崩れてしまうくらい嬉しかった。


加藤さんのファンの方はきっとわかってくれると思うけど、彼は、NEWSファンの中でも特に自分のファンをより一層大事にしてくれてるな、と感じることが多々あって。

そんな加藤さんが決めたことなら、私は「エーン、寂しいよー!やだよー!ずっとそのままのシゲちゃんでいてよー!泣」と泣きわめきながらも、

精一杯、加藤さんの幸せを願って結えた花束を、この世で一番きれいな花束を、あなたに渡したいなと思うのです。


密かに恋心を抱いていた親戚のお兄ちゃんが突然結婚してしまったような、そんな寂しい気持ちは確かにあるけど、この寂しさは、加藤さんが私に沢山の幸せをくれていた証拠だと思う。

だから、NEWS・加藤シゲアキが、私にとって完璧で究極のアイドルであることは、この先もずっと変わらない。


加藤さんと私たちの関係は、「アイドルとファン」という、どうやっても隔たりのある、むしろ隔たりがなくなれば途端に崩れてしまう、そんな脆いものだけれど、

その重要性を理解し大切に保ちながらも、手がちぎれちゃうよ! と心配になるくらい、いっしょうけんめいこちら側に手を伸ばしてくれる加藤さん。

あなたのように優しく、時に不器用で、愛に溢れる最高のアイドルを、私は好きになれてよかった。


だから、こちらからも、あなたに届くようにせいいっぱい手を伸ばしたいと思う。



この先も、永遠に、誰よりも幸せでいてください。

「あなたの幸せが私の幸せ」だなんて、ありきたりな上にすごくおこがましい考えかもしれないけど、でも、やっぱりそう思うよ。


目立つ場所にいて、常に矢面に立つことは、時に苦しく辛い思いをすることもあるかもしれない。

だけど、どんなに苦しくても、辛くても、時に傷を作って血を流しながらも、そこにいてくれたから。ステージの上で輝いてくれていたから。

私はあなたを見つけることができた。


アイドルになってくれてありがとう。

そして、自分自身も幸せになることを諦めないでいてくれてありがとう。


ファンの幸せを誰よりも願える優しいあなたが、両手で抱えきれないほどの祝福の花束に囲まれた日々を過ごせますように。


加藤さんは、自分とファンとの関係性を太陽と月に例えてくれることがあるけれど、

いつかあなたの光で私が照らされる時、少しでも綺麗に見えるように、私はこの先も清く正しく、あなたに恥じないように生きていきたいと思うのです。


最後に、加藤シゲアキさんに贈りたい歌を貼って、このnoteは一旦おしまいにしたいと思います。

こ結婚、本当に本当におめでとうございます。

加藤シゲアキさん、そして加藤成亮さんのこれからの人生が、これまで以上に光に満ち溢れたものになりますように。


2024.03.03

今までもこれからもいつまでもシゲ担の
眠ったふりして より


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