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#11 家を出てよかった(うえまき)

ご無沙汰しております。うえまきです。お散歩企画の第11弾です。

今日、休みだったんですけど本当に辛くて、昨日まで「パンケーキを食べて、ギャラリーで芸術鑑賞をし、ボロボロになった財布を買い換える」という動的で理想的な休日を夢見ていたのに、目覚めてみたら、あ、これはダメだという感じで、布団から出るのに2時間、ご飯を用意して食べるのに1時間、花粉症の薬を飲むのになぜかさらに2時間かかって、17時になってもパジャマ姿で口が臭くて髪の毛がベタベタしている私はたまごっちをいじっていました。自分のお世話すらできないことをごまかすみたいに、私は3代目のたまごっち(ペペっち)のうんこを流し、ご飯を与え、育てていたわけです。たまごっちはすくすくと育っていますが、私はうつ(身体表現性障害)です。

なんか何が辛いかもわかんないのに、体が重くて、体が重いことに辛くなって、辛いから体が重くなって、そのうち吐き気までしてきちゃって。でも、「今日は出かけなきゃいけないんだ」と、昨日の調子良かった私が私を追い込んで、ぐったりしている私は「いや、今日は寝てた方がいいよ」と休養を勧めてきて、割と両者の意見をまとめられる私が「今日、ずっと家にいると、いらないことをぐるぐる考えて、辛さが増幅してしまう可能性があります。当初の予定は無理がありますが、ちょっと負荷を落としたお出かけをしてみてはいかがでしょうか」とマジで最高な提案をしてくれて、なんとか家を出ることができました。歩いていけるところに行くことにしました。

とりあえずブックオフに行きました。

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入ってすぐにこの本を見つけて、すぐに買って店を出ました。
詩を空間に展示する企画の記録(300円)。あんまり活字をガシガシ追える状態じゃないので、ビジュアルも楽しそうなのが良くて。

読もうと思ってカフェまで歩きました。読みたい感じの本に、手の届く値段で、すごく自然にすんなりと出会えたのが嬉しくて、少しだけ元気が出てきました。

カフェで読みました。「詩とグラフィック」「詩と絵画」「短歌とイラストレーション」の展示の記録とアーティストの対談が載っていました。今日、この本に会えて良かったなと思いました。今の私には「詩」がちょうど良かった。開かれていて、解釈を諦めてもほわほわと楽しめました。

本を読み終えて家に帰りました。遠回りして帰りました。背筋を伸ばして、腕を大きく振って歩きました。夜の風に飽きることはしばらくないだろうなって感じです。


歩くことはいつもはじまりをなぞっている。
                           管啓次郎


家を出て良かったし、ちょっと歩いて良かったなと思ったので、報告したくて書きました。頑張りました。読んでくれてありがとうございました。おしまい。

うえまき

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