Cadre話譚:「角人と泡沫」2
case1:はじめての依頼
エルダーがチームノーンに来て引越しを済ませたその夜。
激しい風雨の中、近くの裏路地にてガァンとやや控えめな銃声が数発鳴り響く。
だが、雨音にかき消されていく。
元々裏路地は常に荒れている為、誰が喧嘩したりしていようが、よくある事で済まされやすい。
やられる側からすれば、たまったものでは無いのだが。
現場では、怪しげな男が慣れた手つきで黒い拳銃を構え、奇妙な風貌の人を執拗に撃っていた。
黒い液体が雨に流されていく。
「やメ…テくれ…」
それは助