※このnoteは『アスリートに筋トレは必要？～コンディショニングの観点から～』の内容から、トレーニング効果の転移の章を中心に抜き出したものとなります。既にご購入頂いている方は内容が重複するため、新たにご購入頂く必要はありません。

目次

はじめに／スイング速度が速いメリット／競技練習を行うのは前提／そもそもトレーニングとは何か？／さまざまな体力要素／biomotor abilities／各体力要素の用語の整理／トレーニング効果の転移／レジスタンストレーニングの3つのカテゴリー／野球のスイング速度向上のためのトレーニング／スイング速度向上のための「総合的」トレーニング／スイング速度向上のための「特別」トレーニング／スイング速度向上のための「特異的」トレーニング／ウォームアップとしての素振り／一般的エクササイズと専門的エクササイズ／スピード－筋力の養成方法論／まとめ

はじめに

野球において良いバッターとは何かという定義は、細かく言えばたくさんあると思います。例えば「三冠王」は、打率、ホームラン、打点の全てがリーグでトップであるという称号です。「三冠王」を目指すための内容ではありませんが、良いバッターの例えとして挙げています。

「三冠王」を狙うのであれば、ホームランをたくさん打てることが重要です。ホームランをたくさん打てば、打点も増えていきます（もちろんランナーの数も重要な要素です）。

ホームランが打てるバッターというのは、ボールをミートする、遠くへ飛ばす技術はもちろんですが、スイング速度が速いという特徴があります。

このnoteは、バッティング技術については触れていません。タイトル通り「スイング速度向上のためのトレーニング」について、さまざまな文献などを参考にして書いています。

「How to」だけではなく、できるだけ応用が利くように、トレーニングにおいて重要であると考える原則などを抑えながら進めていきます。

スイング速度が速いメリット

スイング速度を知るには、計測する機器が必要ですが、強打者と呼ばれる多くのバッターは、スイング速度が速いと言われています。ではスイング速度が速いメリットは何があるでしょうか。