時代を先駆けたタクティカルFPS-「Terra Nova : Strike Force Centauri」を紹介します。

- 概要

「Terra Nova : Strike Force Centauri」は人類がケンタウルス座まで進出した遠い未来という設定に基づき、「パワーバトルアーマー」という特殊なバトルスーツを着て戦う兵士「たち」を操るFPSゲームです。システムショックやThiefなどで有名なLooking Glass Stuidoが開発およびパブリッシングに当たって、1996年にDOS用に発売されました。

このゲームの基本的な流れはこうなります:ミッションに入る前に簡単なブリーフィングを聞き、プレイヤーキャラクターと一緒に出撃する三人の分隊員のスーツ、武器、装備などを選べて出撃します。ブリーフィングで説明した特定場所に降下する事で本ゲームが始まり、地図を見ながら分隊員たちに指示を出して任務を遂行し、ドロップシップを呼び作戦地域から離脱します。

- バリエーションとダイナミックス

このゲームの誇りは多様性とそれを支援する戦闘シナリオにまります。まず、スーツから軽量・一般・重量級が存在し、それによって機動性と防御力、武器の装備数などが異なります。ただ、すべてのスーツにはゼットパックが付いていて、どんな地形にも簡単に移動することが出来ます。武器はエネルギー系と物理系に分けられますが、物理系は弾丸の制約があり重力が適用されて扱いが難しいですが、エネルギー武器より強力でありゼットパックやエネルギー武器の資源を使用しないので分配する価値があります。自分の武装だけではなく、分隊員の武装もこのように決められて、分隊員たちも突撃兵・偵察兵・修理兵・電磁兵などでクラスが違いこれによって命中率や装備なども異なることになります。

このゲームのミッションの中で戦闘シナリオはプレイヤーにこのような多様性を試すように設計されているところが素晴らしい点です。まず、ミニマルな目標だけ達成してもゲームはクリアできますが、付加目標たちが存在しこの目標を全部達成するかプレイヤーの狙いによって作戦やプレイがかなり別れます。ミッションは殲滅・偵察・エスコート・サボタージュ(爆破)など四つの種類がありますが、時によってはレスキューミッションなどの特別なシナリオも存在します。プレイヤーはブリーフィングを通じてこのような情報を認知し、それに合わせて作戦・装備・分隊員を選ぶことになります。

さらに面白いのは、ミッションブリーフィングと現場での状況がかならず一致することではないとう所です。例えば、ブリーフィングではあるトラックをエスコートするミッションと聞かれたはずなのに、ミッションを始めてみれば保護対象であるトラックは拉致されて、その痕跡を追ってターゲットを奪還するようなミッションになった場合もありました。もちろん、ブリーフィングで聞かれたまま素直に進行しておけば良いミッションもありますが、このような変化球的なシナリオやイントロ映像から暗示されるスパイの存在はゲームから緊張を手放さないようにしています。上で並べたようにミッションの種類は四つぐらいですが、実際プレイしてみればこのような良くできたシナリオのおかげで飽きることはありません。ミッションは各3分から7分ぐらいの短めですが、30個以上のボリュームを誇り、初クリアするのに17時間ぐらい掛りました。

地形もすっきりした野外のみですが、マップ内に高低差が存在し偵察や待ち伏せにも用意であり、建物や木などを利用し隠蔽することも可能です。惑星によって重力の力も異なり、これによってゼットパックの使い方や物理系の武器の軌跡が異なる要素も存在します。レゾルショーンが320x400が最大なグラフィクスではありますが、それなりに昼間・夜によって異なるように描写されたステージや、雪・雨など気候要素が適用されたステージはプレイヤーが盛り上がるようにしています。

- FPS+RTS? 独特な操作

ゲームは上で並べたようにFPSですが、マウスの動きによって視点が一緒に動く方式(マウスルック)ではありません。基本的にシステムショックで採用されたMFD(Multi-Function Display)をそのまま使ってますが、初心者がこれを理解するためには、まずゲームプレイ画面から説明する必要があります。

このゲームのプレイ画面はヘルメットの形を真似し、上下二段で構成されています。上段はHUDで呼ばわり今でいう一般的なFPSの画面が広がり、下段はMFDと呼ばわり色んな情報(分隊員・マップ・ステータス)が表します。マウスはカーソルで表示され、上段HUDでは右クリックでロックオンし左クリックで発射の役割を行うけど、下段MFDではいろんな命令を遂行するため使われます。下段MFDは三つのウィンドウに別けていて、ここでの操作はいわばRTSのようなものです。中央ウィンドウのマップで特定場所をクリックすれば(一つだけですが)マーカーを設置し上段HUDで表示されるようにすることが出来ますし、左ウィンドウでは分隊員たちを特定の場所に移動させたり攻撃戦術(突撃、対応射撃のみ、後退など)を命令することが出来て、右ウィンドウではプレイヤーキャラクターの武装、特殊装備、ドローンなどを使えるようにしています。

すっきりした地形とゼットパックのおかげで分隊員たちは(手がちょっと焼けますが)出した命令をよく遂行している方であり、これを利用して分隊を分けて同時に二つの目標を達成したり挟み撃ちを遂行するなど戦術的な可能性を確保できます。例えばエスコートミッションではターゲットを守りながら皆で進むことも出来ますが、索敵範囲が広い偵察兵に射撃禁止命令を出した上で、進行経路のその先に敵の存在を確認するようにして、ほかの三人はターゲットをエスコートしながらもこれからの展開に備えることに出来ます。ドローンも偵察兵のような役割ですが、LCtrlを押しっぱなしにしておけば自分が直接操作出来る事が魅力です。下段MFDの右ウィンドウでドローンの時点が表示されますが、欲しければ上段HUDとの切り替えも可能です。

二段の画面構成やそれによるゲームプレイの複雑性、WASDというよりWZXCに近い操作法(再配置不可能)などがハドルになるとは思いますが、慣れてみれば十分素早く同時に戦略的なゲームプレイが可能です。特に色んなキーが馴染めた後には、ゴーグルボタンであるGボタンで下段MFDを省略するフルスクリーンで遊ぶことも頻繁になります。この状態でTABキーを押しておけば、MFDの情報も呼び出して既存の戦略的なゲームプレイも可能であり、フルスクリーンの方が高低差ある地形が多くて時には二段構成では視野確保が難しい状況もあるからです。

- 総評

僕自身にとっては、まるでファークライ・シリーズやMGSV、ゴーストリコン新作などの、オープンワールドで戦術性が入れているゲームのご先祖様のようなゲームだなと思いました。ドローンや偵察兵を通じて敵の数や配置などの諜報活動を行い、+-キーでゴーグルをズームイン・ズームアウトして双眼鏡のように敵の基地状況を直接確認することも出来て、ドローンやほかの兵士を囮にして敵の視線をそらして攻撃することも出来ます。暗殺は不可能ですが、偵察ミッションでは全然気づかれずに進行する事が出来ます。

特にMGSシリーズのファンとしては、ミッションの目標を終わらせてもピックアップ場所まで行ってドロップシップを呼び出して、作戦地域から離脱するという所がMGSVっぽくて楽しくプレイしました。このゲームが上で並べたモダンなゲームたちに直接に影響を与えることが無かったとしても、またリアルタイムで昼間と夜の変化が適用されることもなくオープンワールドではないステージだとしても、こういう規模でこの時代でこの程度のダイナミックスを実現させようとする野心とその実践に拍手を送りたいゲームでした。

実際映像であるFMVで進むストーリーそのものは、正直に言って幼稚だというか雑だといか、そういう所はあります。なんというか、スターシップトゥルーパーズのティーンバージョンというか。 ですが、ゲームを進行するのに興味をもたらせ、戦闘シナリオがもっと面白くするのには十分であり、何よりも分隊員たちに愛着をもたらせる機能をちゃんと行っています。分隊員たちがスペックがちょっとだけ違う量産型ロボットではなく、クリアな音声でミッションの始まりに気候などに簡単なコメンタリーをしたり無線が飛び交うなどの(A.I.のレベルは実際に多様なものと思いませんが)個性ある「キャラクター」として感じ取れます。 MIDIで出来ているBGMは探索や戦闘などの状況に合わせて自然に変化します。例えば交戦が終わったあとにある程度経っていればまた落ち着いた探索音楽に代わるようなものです。

古いゲームでそれなり問題を抱えているのは確かですが、代わりに独特な魅力があるのも事実です。UIや操作法から違和感を感じることはあると思いますが、二足歩行タンクに近いバトルスーツという(PBA)設定から考えておけばプレイヤーを納得させる不思議さもあります。慣れていれば、今でも十分に楽しい戦闘が出来ると思います。当時にしてもグラフィクスやアクション性が他のメカゲームよりは遅れたといわれて注目されていなかったんですが、時間が経った今でこそその独創的のおかげで問題点を上回るプレイ価値を持っていると断言できます。


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DavidSun

ここは10.21Hzの広大妄想電波塔。周波数を合わせていれば、だれでも歓迎!

happy game note(ゲーム系記事まとめ)

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