見出し画像

iOSエンジニアのはじめてのデザインリニューアル

今年は『はじめてのUIデザイン』を読んだことをきっかけに

集中的にデザインのトレーニングを積み重ね、

6月にはスクリーンショットのデザインに挑戦するまでになりましたが

ここ2ヶ月でさらにアプリのデザインリニューアルを行うまでになり、ちょうど今週、アプリのデザインリニューアルを経たバージョンがリリースされたのでそのことについて書こうと思います。
(新バージョンはこちら👇)

なぜアプリデザインを刷新したか

・デザインが古くなっていたため
・情報設計の観点から、改善の余地が大きかったため

デザインが古くなっていたため
このアプリは開発に着手してから5年2ヶ月、アプリのv1.0リリースから3年10ヶ月が経過しています。
実装については言語をObjective-C→Swift1.2→Swift2→Swift3→Swift4と、また設計についてもClean Architectureを導入するなどして、エンジニアとして手の届く範囲はプロジェクトを更新し続けてきましたが、デザインについては4年前に知人に依頼し、作ってもらったものを使い続けてきた👇ので

画像1

・デザインがイケてない(4年前の自分がディレクションしたため)
・アイコンと操作が噛み合っていない

などの問題も多く、ユーザー離れも進んでいました。
そういった問題の改善のためにリデザインを行うことにしました。

情報設計の観点から、改善の余地が大きかったため

旧ファイルダウンロード画面(左)と新ファイルダウンロード画面(右)

画像2

↑の画面は「アプリ内ブラウザからダウンロード中のファイルを確認するための画面」なのですが、旧画面は

・「ダウンロード中のファイルを確認する」という文脈の画面であるにも
 かかわらず、ダウンロードを示すアイコンが表示されており、ユーザーに
 効率的に情報を伝えられるようになっていない
・ユーザーが最も知りたいであろう情報(ファイル名)とそうでない情報
 (ファイルダウンロードの詳細な進捗)が適切に重み付けされていない
・プログレスバーの配置が効率的でない

などの問題を多く含んでおり、改善の余地が大きかったため、リデザインを行うことにしました。

なぜ自分でアプリのデザインを行ったのか

主な理由としては以下の2点です。
・お金がないから
・人と開発のスピードが合わないから

お金がないから
以前、以下の記事で個人アプリの利益について言及しましたが、

1ヶ月あたり¥30,000程度の利益しか出せていません。
この利益を全額使っても、一緒に仕事をしているようなレベルのデザイナーさんには6-10時間(時間単価¥3,000-¥5,000の場合)程度しか作業をお願いすることができないので、自分でやることにしました。

人と開発のスピードが合わないから
主な趣味が個人開発くらいしかないため、余裕がある月は60-100時間ほど個人開発に費やしています。
そのため、知人に副業で作業をお願いしても開発のスピードが合わないことが多く、精神衛生的にも良くないことが多かったため、自分でやることにしました。

何をやったか

デザイナーとしてのスキルも高くなく、デザインにかけられる時間も長くなかったため、『コピーキャット―模倣者こそがイノベーションを起こす』やTTP(徹底的にパクる)の考え方に基づき

参考になりそうなアプリ、競合のアプリを調査する
それらのアプリが、どういった考えに基づいて今のデザインを採用したか
 推測する

自分のアプリと根底の考え方が等しい、使える部分についてはパクる

といった方法でアプリのデザインを作成していきました。

画像3

(↑ファイルアイコンデザインのための調査と考察)

時間はどの程度かかったのか

Togglでの計測結果を集計したところ、

・実作業時間:60時間(実装を除く)
・期間:7/8-9/1(55日)

でした。

デザインを大きく変更した画面は8画面程度でしたが、それら全ての画面について

・表示すべき要素の洗い出し
・競合や参考にできそうなアプリを調査
・アイコンなどの素材の作成

などを行ったので、今のスキルとタスク量的には妥当なのかな、といった印象です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

iOSエンジニアでも3ヶ月〜6ヶ月の間、集中的にデザインのトレーニングを積むことで個人アプリ開発に支障が出ない程度のデザインが作れるようになることはお見せできたかと思います。

やはり、デザインができると
・実装、マーケティング、デザインの全ての選択肢が使えるようになるので
 PDCAを高速に回しやすい
・実装で無理やり解決していたものを、デザイン+実装でユーザーにとって
 最適な方法で解決できるようになる

など、アプリの実装だけしかできない時と比べてグンと打てる手が増えるので、個人アプリを開発しているアプリエンジニアの皆さんにオススメです。

サポートする代わりに個人開発はじめましょ! iOS👇 https://developer.apple.com/jp/support/enrollment/ Android👇 https://play.google.com/apps/publish/signup/