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靴べら

#ポエム #詩

いつも同じ場所で待っている
いつ逢えるのかもはっきりとわからない

不意に身が軽くなるのを感じる
あの人の身体
綺麗に磨かれた真っ黒な革靴
その狭間にわたしはそっと身を割りこませる

ほんの一瞬かもしれないけど
一枚の布越しに伝わるあなたのぬくもりと
窮屈さゆえに全身を貫く安堵感

そして満足げに思い切り深呼吸をするの
「でもやっぱクサっ!」

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