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「死にたい」と呟きたいあなたにオススメの映画4選

死にたいと思ったとき、またはそこまで追いつめられている精神状態でできることは数少ない。電車に乗ることも、むしろ外に出ることさえほとんどできなった私には、"誰か"にわかってほしくてSNSで「死にたい」とつぶやくか、別世界へトリップする為に映画を見るか、この2つしかありませんでした。

どんだけ死にたかったか興味ある方は下の記事をどうぞ。

私は死にたかった

こんな状況だった当時、救われた映画をいくつか紹介します。特に鬱の場合は字が読めなくなるのも症状の1つなので、私は読書やインターネットはできず、これらの"映画"たちに日々少しずつ生きながらえる力をもらいました。

1.天然コケッコー(邦画)

キングオブ平和映画。
病気になって絶望してたとき、最初に見ることができた映画。
恋愛要素が強くなく、悪いやつが出てこない、あとは田舎のまったりした空気と子供たち…。と病気の自分を忘れられる(=自分を責める要素がない)のでオススメ。何度も見ました。あと音楽もくるりで、疲れた心を癒してくれます。

あらすじ:原作は、第20回講談社漫画賞を受賞した、くらもちふさこによる同名の人気コミック。見渡す限り山と田んぼが広がる木村町。全校生徒合わせてわずか6人しかいない山の分校にやってきた都会の転校生と、素朴な町の少女の淡い思いを描いた物語

同じ系統だとリトルフォレストやセトウツミもいいかも。
※海街ダイアリーは空気感はいいけど、登場人物に毒親がいるのでオススメできません。

2.フィフティフィフティ 50/50(米国)

5年生存確率50%のガンになってしまった主人公と、彼を取り巻く友人や家族の変化の話。
病気って悲しいことに、本当に自分を大事にしてくれてる人が誰なのか、気づかせるきっかけにもなってしまう。人生も変えてしまうし。そんな中で耐えきれないものがたくさんあって、わかってくれる誰かを探してる。自分自身のことと重ね合わせてしまって涙が止まらなくなりました。

あらすじ:酒もたばこもやらない“普通”の青年アダムに突然告げられた病気は“ガン”だった。27歳という若さで、5年生存率50%のまさかの余命宣告。その日から、アダムの生活環境は一変。よそよそしい会社の同僚たち、看病の重圧に負けそうな恋人、同居を迫る世話焼きの母親…。病気のアダムに気遣って誰も今までどおりに接してくれない!!ただ一人女好きの親友カイルをのぞいては。

3.恋人たち(邦画)

ご自身も鬱の経験のある橋口監督が描くオムニバスムービー。暗くて救いようもない、そんなときは多かれ少なかれ誰にもあるけれど、きっと日常が続くことで少しずつ救われるんじゃないかと思わせてくれる。
どのシーンが、というのはないんだけど、観終わったら湧いてくる小さな希望。自分の今の状況が人生で一番最悪と感じているとしても、きっと大丈夫ってそっと支えてもらえる映画です。
声高に生きるって素晴らしいって謳ってる映画よりも、私は刺さりました。
ちなみに、ぐるりのことをつくった監督でもあります。

「飲みこめない想いを飲みこみながら生きている人が、この日本にどれだけいるのだろう。今の日本が抱えていること、そして“人間の感情"を、ちゃんと描きたい。」 ――橋口亮輔監督
あらすじ:それぞれに異なる事情を持つ3人の男女の物語をつづる人間ドラマ。自分に興味を持ってくれない夫と気が合わない義母と生活している女性、同性愛者で完璧主義の弁護士、妻を通り魔に殺害された夫を中心にストーリーが展開する。

4.god help the girl(英国)

監督がbelle and sebastianのボーカルなんですが、元々精神疾患を持っていて、闘病中に音楽をつくっていました。彼が描く「病気」と「音楽をつくること」。
主人公は拒食症闘病中。ある日施設から抜け出し、自力で自分の生きがいを見つけ巣立っていきます。
そんな主人公を見て、あ、我慢しなくていいんだ、やりたいことやればいいんだ、って勇気付けられます。普通の人が観ると普通の恋愛青春映画に見えるようですが、拒食ぎみだった私にとっては、なんでこの気持ちがわかるのかと自分を重ね、自然と涙が流れました。

あらすじ:ひとりぼっちだった少女と少年が出会い、奇跡のような最高の音楽が生まれたー。スコットランドのグラスゴーのとある街。入院中の少女イヴ(エミリー・ブラウニング)は、一人ピアノに向かい曲を書いていた。ある日、彼女は、病院を抜け出す。そこで出会った2人の少女と1人の少年は一緒に音楽を作り始める。

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救われた映画に共通してるのは、仕事のシーンがないこと、刺激が少ないこと、ほっこりすることです。おおっぴらに勇気付けたりするストーリーは「嘘つき!」とかななめに見てしまってダメでした。

日本語を一切聞きたくない時期もあったし、逆に英語じゃ頭に入って来ない時期もあったので、自分の状況に合わせて見てもらえるといいかなと思います。無理な時は無理せずに、身体を休めて下さい。

なんとか生きながらえて、生きながらえると人間回復するもので、今は憧れの「普通の人」になれました(笑)。私はここまでに3年くらいかかりました。難しいのは、病院から解放されるのと、社会復帰(働くとか学校行くとか)の間には大きなギャップがあることです。もう大丈夫と思っても働けなかったりするんですよね…。

病気は人と比べないでください。同じ病名でもすぐに直る人もいるし、私よりもっと時間がかかる人もいます。自分のつらさは他人には理解してもらえないものです。あなたのことを本当に大事にできる味方はあなた自身だけです。

ヘタレな自分や自分みたいな誰かをそっと応援する日記みたいなものです。