よそ者ムーブ

仕事が休みだからと調子に乗って朝6時頃までゲームをして少し寝た後、羽田空港へ。平日だということもあるけれど1年9ヶ月ぶりの空港はコロナ前とさほど変わらないように見えた。

久しぶりなので空港到着の時間配分を忘れてしまい、だいぶ早く到着。前から考えていた「フルセットは揃えないけど最低限のビートの雛形を作れる環境をMBPに入れておく」ということを実行。Wi-Fiに感謝。

ひととおり完了し、保安検査通ろうとしたらまさかの時間切れ。チェックインの紙に書いてある搭乗締切時間を保安検査の締切と勘違いしていた……若干お姉さんに怒られつつも、全員の搭乗が済んでいなかったので無事に乗り込むことができて安心。さすがに少し焦った。

機内では選曲もしつつ、乗り遅れそうになってまで環境を構築したので軽くビートを打つ。雛形中の雛形だけど1個できた。母艦のDAWとは別ものとしてMBPを楽器の一つとして使うのは全然ありかもしれない。

地元に戻り、妹に車を借りて久しぶりに生まれた町近辺をウロウロ。20年ぶりに通る道もなんやかんやで覚えてるもんだと感心する。既に日は落ちており、地元の暗さを実感する。当時はそんなこと思ったこともなかったが、東京と比べるとあまりにも暗い。ハイビームなしのフロントライトでは若干心許ない。この光の先を見たくて地元を出たのかもしれない、と少し詩的なことを考えていた。大変キモい。

帰省時の恒例、レコ屋のファンファンに寄るも、馴染みのスタッフは少し前に帰ったとのことで痛恨のニアミス。だからと言って何も見ないわけもなく、サクッと2枚ピック。レコードを買うことよりも馴染みのスタッフに会うことが目的なので明日の再訪を画策。俺が東京から来ているということを知らないスタッフさんが12月中は使える割引券をくれた。

そして親父の墓参りへ。福岡に来る時はだいたいDJなのでなかなか時間が取れず、数年ぶりに来れた。あの親父がおとなしくこんなとこに入っているわけないよなと思いつつも近況報告。お父さん、俺は36になりましたが結婚などの予定はありません。

妹に車を返す際、6歳の甥には今回帰ってくることを言ってなかったのでドッキリ的にインターホンを鳴らす。俺の顔を見た甥は分かりやすく固まり、1分後くらいに大はしゃぎ。かわいいやつめ。そのままみんなで実家へ行くもテンションぶち上がりの甥が全然寝ない。日付が変わる前にようやく寝てくれたので明日の選曲をしようと思ったが、恐らく翌朝早くに叩き起こされるだろうなと思い選曲もそこそこに甥と並んで就寝。

いつもはだいたい天神で過ごすが今回は久しぶりということもあり、地元をウロウロしたかった。幼少期に過ごした道を通ったり、既になくなったお店に思いを馳せたり、何も変わらない公園を見たり、思い出成分を補充した。東京に出てきたことで所謂「レペゼン」する場所がなくなったということもあり、不思議なもので逆に地元での生活が少し憧れのようなことになっている。いや、憧れは違うな。ここで生活したら(していたら)どうなるんだろうという興味か。最近そういうことをたまに考えるので今回は友人にも会わず、本当にただ町をウロウロした。もう少し時間がほしかったがこのくらいがちょうどいいのかもしれない。これ以上はもう住むしかない、住んでいる人間の領域な気がした。

数年前に改装して変わり果てた折尾駅を見慣れたなと俺が感じることはきっとないのだから。


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