俺なりの喜劇

幼少期から掛け布団を抱いて寝るクセがある。サザエさんのように上を向いて天井を見つめて寝るなんて土台無理である。

ある程度の「抱いている」感が必要なので、夏場でも薄手のタオルケットで寝るなんてことは言語道断、掛け布団が必要。しかし冬場は掛け布団を抱くと寒い。この厄介な問題を解決していてくれていたのは何を隠そうぬいぐるみなのだが……一応言い訳をしておくと数年前にUFOキャッチャーで取ったぬいぐるみが突起物がなく、ほぼ丸でちょうどよかっただけで別にクッションでも良い。が、既にちょうどいいものがあるのにわざわざ買う必要もないなということで使用していただけなので「ぬいぐるみを抱かないと寝れない30代独身男性」というレッテルだけは決して貼らないで頂きたい。頼む。

とは言え、腕周りしか解決されていない(脚でも抱きたい)ので、長年抱き枕に憧れを持っていたがいかんせん絶妙に高い……ので指を咥えて眺めていたのだが、たまたまネットでニトリの抱き枕を発見。お値段も手頃。よし、買おう。

というわけで晴れてお迎えしました抱き枕。物は試しと早速抱いてみたらそのまま爆睡しており、土曜の夜が一瞬で記憶の彼方へ消失。なんだこいつは……。

そうして突発的に一晩を共にした結果、サイズ的にもう少し大きく(太く)てもいいなぁと思ったが満足度は80%ほどある。この満足度を知ってしまったせいで次は価格を気にせずよりよい抱き枕を求める可能性が出てきたがしばらくはこいつを抱き続けようと思う。

アレクサに電気をオンオフしてもらい、抱き枕を抱きしめて寝る。一人暮らしのQOLは緩やかながらも綺麗な曲線を描いて上昇中。次はオートミールなのか。

なんてことを考えながら、抱き枕にしがみついて聴く喜劇の破壊力ったらなかったがこちらはこちらで喜劇を満喫しているぞ、源ちゃん。

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