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竹内プロが最高位連覇 最終戦オーラスに劇的なドラマ【最高位決定戦】

 最高位戦日本プロ麻雀協会・竹内元太プロが48期最高位決定戦で優勝し、最高位連覇を果たしました。

 2023年12月16日(土)に行われた最終戦(20回戦)のオーラスで劇的なドラマがありました。

 最終戦を迎え、総合ポイントは竹内元太プロ119.4、坂本大志プロ66.3、太田安紀プロ-87.6、村上淳プロ-101.1です。

 最終戦は村上、太田、坂本、竹内の並び順。

 竹内プロが持ち前の攻守のバランスの取れた打ち回しで1回戦からずっと好位置につけ、連覇に近づいています。

 ところが、最終戦では竹内プロは決めにいったリーチが不発となり、追っかけリーチに放銃するなど大きく沈みました。

 竹内プロは総合ポイントで坂本プロに一時逆転を許しました。

 それでも巻き返し、総合ポイント1位で迎えた南4局。持ち点は西家・太田53300、南家・村上42800、北家・坂本21300、東家・竹内2600です。

 坂本プロは逆転優勝するためには、跳満ツモか、直撃だと竹内プロから満貫、村上プロから跳満、太田プロから倍満が必要です。

 坂本プロは10巡目に六萬をツモり、カンチャンでドラの五萬を受け入れられるイーシャンテンになりました。

 その直後、竹内プロは11巡目に手牌から南を切りました。

 優勝の目はなくなり、総合ポイントで3位の座を守りたい太田プロが11巡目にこの南をポン。カンチャンの八萬待ちでいち早く聴牌です。

 狙いを定めたように絶妙なタイミングで南を鳴かせた竹内プロ。タイトルの懸かった一番の勝負どころで持ち前の巧みな打ち回しを見せました。

 太田プロが南のみの1000点をあがれば、竹内プロの優勝です。

 ところが、坂本プロが12巡目に7索をツモり、カンチャンの五萬待ちで追いつきました。

 坂本プロはタンヤオ・ドラ1の手。リーチしてツモっても一発で裏ドラが1枚乗らなれば跳満に届きません。一発ツモがなければ裏ドラが2枚必要という厳しい逆転条件です。

 坂本プロは黙聴に構えました。

 坂本プロは13巡目に七萬を引き入れました。ピンフの役がつき、優勝を懸けてリーチに踏みこみました。

 高めのドラの五萬をツモれば、リーチ・タンヤオ・ピンフ・ツモ・ドラ1なので、一発か裏ドラが1枚乗れば逆転です。

 坂本プロが14巡目にツモったのは3筒。一発ツモがなくなり、五萬ツモならば裏ドラ1枚、八萬ツモならば裏ドラが2枚必要となりました。

 坂本プロが15巡目にツモったのは八萬。あがるのならば逆転優勝に裏ドラが2枚必要です。

 裏ドラが2枚になるのは2筒だけ。しかし、場に1筒が3枚切れていて、2筒が裏ドラになる可能性は極めて低い場況でした。

 坂本プロはフリテンでドラの五萬ツモに懸け、あがらずに八萬をツモ切りました。

 坂本プロはこの八萬で太田プロに放銃。太田プロは南のみの1000点(+1000)です。

 最後に劇的な展開で竹内プロが連覇を果たしました。

 最高位決定戦の最終順位は①竹内②坂本③太田④村上です。

 竹内プロは最終戦で大きく沈んだものの、それでも小四喜を聴牌するなど見せ場を作りました。

 そして何よりも抜群の安定感で決定戦を終始優位に進め、連覇の栄冠に輝いたことが見事でした。

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