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魚谷プロ執念の復活勝利 攻め貫きリーチ棒19本の乱戦制す【Мリーグ】

 執念の逃げきりで復活の狼煙を上げました。

 セガサミーフェニックス・魚谷侑未プロが2024年2月13日(火)のMリーグ2023-24レギュラーシーズン第163戦でトップを獲得しました。

 リーチ棒が19本飛び交う乱戦の中、魚谷プロは赤坂ドリブンズ・浅見真紀プロとデッドヒート。最後まで攻めを貫いて勝利です。

 魚谷プロは2023年12月11日(月)の第97戦でトップを獲得した後、出場した8試合で2位2回、4位6回と絶不調に陥りました。

 チームの総合ポイントも最下位に沈む苦境に、ゆーみんが巻き返しとなるトップ。チームに勇気を与えました。

 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典プロ、セガサミーフェニックス・魚谷侑未プロ、赤坂ドリブンズ・浅見真紀プロ、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥プロの並び順。

 魚谷プロと浅見プロが激しいトップ争いを演じました。

 最初に抜け出しのは魚谷プロです。

 東2局1本場に親の魚谷プロは9巡目に七萬を重ね、3索・6索待ちでリーチ。

 魚谷プロは16巡目に6索をツモ。裏ドラが1枚乗り、リーチ・タンヤオ・ピンフ・ツモ・赤ドラ1・裏ドラ1の6000オール(+300)です。

 魚谷プロの持ち点は43800点となり、2着目の浅見プロに19500点差をつけてトップ目に立ちました。

 ところが、流局を挟んで迎えた東2局3本場(供託1)から浅見プロが反撃します。

 この一局で南家・浅見プロは西家・松ヶ瀬プロ、北家・滝沢プロとのめくり合いに勝利。松ヶ瀬プロから五萬を打ち取り、リーチ・タンヤオ・ドラ1・赤ドラ1の8000点(+2900)です。

 東3局を迎え、持ち点は北家・魚谷45800、東家・浅見34200、西家・滝沢15400、南家・松ヶ瀬4600。

 親の浅見プロはリーチ・發・ツモの2600オールをあがりました。

 東3局1本場で持ち点は北家・魚谷43200、東家・浅見42000、西家・滝沢12800、南家・松ヶ瀬2000です。

 浅見プロは魚谷プロに1200点差まで迫りました。

 浅見プロの勢いは止まりません。この一局で魚谷プロとのリーチ合戦に勝利。リーチ・ツモの1000オール(+1300)です。

 3連発のあがりで浅見プロの持ち点は46300点となり、魚谷プロを5200点差で逆転し、トップ目に浮上しました。

 2着目に落ちた魚谷プロも負けていません。

 東3局2本場に北家・魚谷プロは西家・滝沢プロから三萬を打ち取り、トイトイ・發・赤ドラ1の8000点(+600)です。

 オリに回っていて、守りに定評のある滝沢プロの三萬外しはびっくりしました。読みに誤算があったようです。

 東4局を迎え、持ち点は西家・魚谷49700、北家・浅見46300、南家・滝沢3100、東家・松ヶ瀬900。

 満貫をあがった魚谷プロが再びトップ目に立ちました。

 ラス目の松ヶ瀬プロが親番で逆襲します。

 東4局に松ヶ瀬プロは浅見プロ、魚谷プロとのめくり合いに勝利。浅見プロから4索を打ち取り、リーチ・タンヤオ・ピンフ・イーペーコー・赤ドラ1の12000点(+1000)をあがりました。

 さらに、松ヶ瀬プロは東4局1本場に魚谷プロからタンヤオ・ドラ1・赤ドラ1の5800点(+300)を直撃しました。

 勝負どころとなったのが東4局2本場。持ち点は西家・魚谷43600、北家・浅見33300、東家・松ヶ瀬20000、南家・滝沢3100です。

 ラス目の滝沢プロが10巡目に一萬を暗槓。新たなドラは白です。

 2着目の浅見プロがいち早く聴牌。10巡目に3索をチーして2筒・5筒待ちです。

 3着目の松ヶ瀬プロも11巡目に絶好の5索を引き入れ聴牌。カンチャンの七萬待ちでリーチしました。

 松ヶ瀬プロはリーチ・タンヤオ・イーペーコー・赤ドラ1の親満確定の手です。ツモって裏ドラが1枚乗れば、6000オール(+600)で一気にトップ目に浮上します。

 しかし、山に七萬は残っていませんでした。

 得意の鳴き仕掛けをしていた魚谷プロも12巡目に8筒を重ね、筒子のチンイツを聴牌。4筒・7筒待ちで追いつきました。

 あがり牌のない松ヶ瀬プロが14巡目に7筒をつかみ放銃。魚谷プロはチンイツの8000点(+1600)です。

 南場に入り、持ち点は魚谷53200、浅見33300、松ヶ瀬10400、滝沢3100。魚谷プロが2着目の浅見プロに19900点差をつけ、大きくリードしました。

 魚谷プロは加点を目指して攻め続けましたが裏目となりました。

 南2局に東家・魚谷プロは南家・浅見プロにリーチ・ピンフ・赤ドラ1の3900点を放銃しました。

 南3局1本場には、先に聴牌していた北家・魚谷プロは、追いついてリーチした西家・滝沢プロに一発で放銃。リーチ・イーペーコー・一発の5200点(+300)です。

 南4局を迎え、持ち点は西家・魚谷42300、北家・浅見33800、東家・松ヶ瀬16800、南家・滝沢7100。

 魚谷プロは浅見プロとの点差は8500点に縮まり、オーラスに満貫をツモられれば逆転されます。

 それでも、最後まで攻めを貫きます。

 トップ目の魚谷プロは8巡目に3筒を暗刻にして6索・9索待ちで聴牌しました。

 役もドラも赤ドラもありません。黙聴でピンフへの手変わりを待つ選択も取れました。

 けれども、魚谷プロは6索・9索待ちでリーチ。勝負を懸けてこの手で決めにいきました。

 山には9索が1枚だけ残っていました。

 魚谷プロからリーチ棒が出たので、浅見プロは満貫を誰から直撃しても逆転トップです。

 ラス目の滝沢プロが12巡目にドラの5索を重ね、カンチャンの七萬待ちでリーチしました。

 滝沢プロはリーチ・ドラ2の手。ツモるか、松ヶ瀬プロから直撃すれば3位に上がれます。

 山には七萬が1枚残っていました。

 浅見プロが12巡目にラス牌の9索を引き入れました。3索・6索待ちでリーチです。

 浅見プロはリーチ・ピンフ・ドラ2・赤ドラ1の満貫確定の手。あがれば逆転勝利です。

 山に3索・6索は3枚残っていました。魚谷プロのあがり牌はなくなりました。

 絶体絶命のピンチに追いこまれた魚谷プロ。勝利を祈るような面持ちで臨みます。

 劇的な幕切れとなりました。

 3人のリーチに挟まれた親の松ヶ瀬プロが13巡目にトイツの9索を1枚外して放銃。魚谷プロはリーチの1300点(+2000)です。

 第163戦の結果は魚谷45600、浅見32800、松ヶ瀬15500、滝沢6100。

 徹底して攻めを貫き、オーラスはリーチのみの手でリーチする胆力。あがり牌のないところから逃げきる勝負強さ。たくさんのタイトルを獲得している魚谷プロの真骨頂です。

 この日の第164戦でも茅森早香プロがトップ。セガサミーフェニックスはデイリーダブルの連勝で総合ポイントで8位に上がりました。

 Mリーグの負けをМリーグで返したゆーみん。チームを鼓舞する貴重な勝利となりました。

 

 

 

 

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