大介プロあがりも放銃も豪快なジェットコースターの初トップ【Мリーグ】
「Dの流儀」らしく徹底した攻めを貫き、あがりも放銃も豪快な初トップです。
2023年10月2日(月)のMリーグ2023-24レギュラーシーズン第17戦。今季からMリーグに参入したBEAST Japanextの鈴木大介プロが初めてトップを獲得しました。
将棋と麻雀の二刀流で人気を集める「剛腕・D介」が本領発揮です。
大介プロは持ち前のトップ目に立っても守りに入らず、あがりを追求する攻めを続けました。
東2局2本場に親の倍満ツモでトップ目に立ち、大きくリード。
ところが、その後は跳満などを放銃して2着目に転落。
それでも、南2局に再び8000オールで逆転して他家を突き放し、今季3戦
目で念願の初勝利です。
まさに、ジェットコースターのようなド派手な展開に魅せられました。
◎勝負強い親の倍満ツモで抜け出す
第17戦は赤坂ドリブンズ・渡辺太プロ、BEAST Japanext・鈴木大介プロ、渋谷ABEMAS・日向藍子プロ、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾プロの並び順。
大介プロが1発目の豪快な一撃を決めたのは東2局2本場(供託1)です。
持ち点は北家・渡辺36000、南家・日向23000、東家・大介20000、西家・堀20000。
「234」の三色の手を進めていた大介プロは7巡目に絶好のカンチャンの三萬を引き入れ、六萬・九萬待ちでリーチしました。
トップ目の渡辺プロが11巡目にペンチャンの七萬待ちで追いつき、慎重に黙聴に構えました。役がないので出あがりできません。
2着目の日向プロも12巡目に3索・6索・9索待ちで黙聴。ピンフ・ドラ2・赤ドラ1の満貫確定の手です。
大介プロは14巡目に六萬をツモりました。
裏ドラが1枚乗り、リーチ・タンヤオ・ピンフ・三色・ツモ・ドラ1・裏ドラ1の8000オール(+1600)です。
タンヤオのつく高めをツモり、裏ドラを1枚乗せ、親の倍満ツモにきっちり仕上げるところが大介プロの勝負強さです。
大介プロの持ち点は45600点となり、トップ目に浮上しました。
さらに、東2局3本場には堀プロのリーチをかわし、効果的な加点です。
大介プロはイーペーコー・ツモ・ドラ2・赤ドラ1の4000オール(+1900)です。
◎全局参加が裏目で連続放銃
東2局4本場を迎え、持ち点は東家・大介59500、北家・渡辺23500、南家・日向10500、西家・堀6500。
大介プロは大きく抜け出しました。
ところが、大介プロはここから持ち前の「全局参加」の打ち筋が裏目となります。
七萬単騎待ちで聴牌していた大介プロは堀プロに放銃。堀プロはタンヤオ・赤ドラ1の2000点(+1200)です。
続く東3局で北家・大介プロは南家・堀プロにホンイツ・南の3900点を放銃しました。
東4局1本場(供託1)では、西家・大介プロが連荘している東家・堀プロにまたも放銃。堀プロはタンヤオ・赤ドラ1の2900点(+1300)です。
さらに、大介プロは東4局2本場に痛恨の大きな失点を喫しました。
持ち点は西家・大介48200、南家・渡辺22500、東家・堀19800、北家・日向9500です。
ラス目の日向プロが10巡目にドラの1索を重ねて聴牌。チートイツの8索単騎待ちでリーチしました。
大介プロは11巡目に一発で8索をつかみました。
大介プロは役牌の中を暗刻、ドラの1索をトイツで持つチャンス手です。
けれども、トップ目の大介プロは2着目の渡辺プロと25700点差です。放銃が続いているので、中の暗刻落としでオリに回る選択は十分あります。
しかし、ここで守りに入るのはDの流儀ではありません。ノータイムで8索をツモ切り、一発で日向プロに放銃しました。
日向プロはリーチ・チートイツ・一発・ドラ2・赤ドラ1の12000点(+600)です。
南1局を迎え、持ち点は南家・大介35600、東家・渡辺22500、西家・日向22100、北家・堀19800。
東場に親の倍満ツモで6万点に近いトップ目に立っていた大介プロが急下降。他家との点差はあっという間に縮まりました。
南1局は親の渡辺プロがリーチ・タンヤオ・一発・ツモ・ドラ1の4000オールをあがり、大介プロをついに逆転してトップ目に浮上です。
南1局1本場は渡辺プロとリーチした大介プロの2人聴牌で流局。
南1局2本場(供託1)はラス目の堀プロがリーチ・ツモ・ドラ2・赤ドラ1・裏ドラ1の3000、6000(+1600)をあがり、一気に挽回しました。
◎反撃力と破壊力でまたも倍満ツモ
南2局を迎え、持ち点は北家・渡辺29800、東家・大介28900、西家・堀27900、南家・日向13400です。
堀プロの跳満ツモで三つどもえの激しいトップ争いとなりました。
東場で大きくリードした大介プロがまさかの大接戦となり、「初勝利はおあずけ」と思っていました。
ところが、大介プロの反撃力と破壊力は半端ありませんでした。
配牌からドラの一萬をトイツで持っていた大介プロはチートイツを軸に手を進めました。
大介プロは9巡目にチートイツの1筒単騎待ちでリーチしました。
鳴き仕掛けをしていたトップ目の渡辺プロも9巡目に八萬・白のシャンポン待ちで聴牌しました。ただし、白でしかあがれない後付けです。
トップ目と2着目の手がぶつかる勝負どころとなりました。
無筋の赤5索を13巡目に強く押した渡辺プロ。14巡目に6筒をつかみ、現物の八萬を1枚外し、聴牌を崩しました。
渡辺プロは18巡目に3筒を引き入れ、6筒・白のシャンポン待ちで再び聴牌しました。
巧みでものすごい粘りの打ち回しです。
このまま大介プロと渡辺プロの2人の聴牌で流局と思いきや、大介プロが最後のツモ番の19巡目に1筒をツモりました。
裏ドラはなんと1筒。大介プロはリーチ・チートイツ・ツモ・ドラ2・裏ドラ2の8000オールです。
南2局1本場を迎え、持ち点は東家・大介52900、北家・渡辺21800、西家・堀19900、南家・日向5400。
大介プロはこの日、2発目の親の倍満ツモで再び5万点を超えるトップ目に立ちました。
この一局で大介プロはペンチャンの3筒待ちで先制リーチ。しかし、追っかけリーチの渡辺プロに放銃。渡辺プロはリーチ・チートイツ・赤ドラ1の6400点(+1300)です。
またも放銃の大介プロですが、その後はしっかりとトップ目を守り、待望のМリーグ参戦で初勝利です。
第17戦の結果は大介48400、渡辺31500、堀14700、日向5400。
まさに「D介ワールド」全開。持ち点が激しく上がったり、下がったりして、麻雀ファンはハラハラドキドキさせる一戦でした。
欲しかった初トップを獲得した大介プロのこれからの試合が楽しみです。
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