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中田花奈プロ待望の初トップ【Мリーグ】

 持ち前の守りに気を配った丁寧な打ち回しで待望の初トップです。

 今季からMリーグに参入したBEAST Japanextの中田花奈プロ。2024年1月29日(月)のMリーグ2023-24レギュラーシーズン第145戦で勝利しました。

 中田プロは粘り強く点差を縮め、先行していたKADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳プロを逆転しました。

 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳プロ、TEAM雷電・萩原聖人プロ、赤坂ドリブンズ・浅見真紀プロ、BEAST Japanext・中田花奈プロの並び順。

 中田プロの反撃は東3局から始まりました。

 持ち点は西家・岡田42500、東家・浅見30100、南家・中田17500、北家・萩原9900。

 岡田プロが東1局に6000オールの一撃を決め、トップ目に立っています。

 3着目の中田プロはまず一つあがりがほしいところです。

 中田プロは7巡目に二萬をツモり、6筒・9筒待ちで聴牌。役はないものの、赤ドラ1枚を持つ手です。迷わずリーチしました。

 中田プロは8巡目に一発で9筒をツモ。リーチ・一発・ツモ・赤ドラ1の2000、4000です。

 満貫ツモで中田プロの持ち点は25500点となり、トップ目の岡田プロとは15000点差、2着目の浅見プロとは600点差に迫りました。

 東4局は北家・浅見プロがリーチ・ピンフ・ツモの700、1300をあがり、南場に突入しました。

 南1局を迎え、持ち点は東家・岡田39800、西家・浅見28800、北家・中田24200、南家・萩原7200です。

 トップ目で親の岡田プロが南と發をポン。6巡目に2索をチーして6筒・9筒待ちでいち早く聴牌しました。

 岡田プロは南・發の2900点の聴牌ですが、場にドラの北が4枚全てと赤ドラも2枚見えていないので、他家はもっと高い手の可能性を警戒せざるを得ません。 

 岡田プロの鳴き仕掛けに丁寧に受けながら挑んだのが中田プロです。

 中田プロが8巡目に一萬をツモった手牌。ツモ切りしたいところです。

 しかし、一萬を岡田プロに押さず、「7索・8索」のターツが現物なので7索を外しました。

 守備力の高いかなりんらしい選択です。

 9巡目に8索をツモ切り。10巡目に四萬をツモって8索を外しました。

 11巡目に3筒を引き入れ、現物の七萬を切ってイーシャンテンです。

 12巡目に危険牌の7筒をツモり、「4索・5索」のターツから現物の4索を外してリャンシャンテンに戻しました。

 中田プロは聴牌まで危険牌は勝負しない構えを見せ、堅い守りです。

 13巡目に残していた一萬を重ね、中筋の5索を切りました。再びイーシャンテンです。

 中田プロは15巡目に2筒をツモって聴牌。7筒を押して3筒・6筒待ちでリーチしました。

 岡田プロは16巡目に中田プロに通っていない8筒をつかみ、現物の7筒を切り、8筒・中のシャンポン待ちに変えました。

 岡田プロは17巡目に危険牌の4筒をツモり、トイツの中を1枚外して聴牌を崩しました。

 すると、中田プロが17巡目に6筒をツモ。リーチ・ピンフ・イーペーコー・ツモの1300、2600です。

 南2局を迎え、持ち点は北家・岡田37200、西家・中田29400、南家・浅見27500、東家・萩原5900です。

 中田プロは2着目に浮上。トップ目の岡田プロと7800点差です。

 勢いに乗る中田プロが8巡目に九萬をツモった手牌です。

 ドラが2枚、赤ドラが1枚ある手です。中田プロはトップを獲得するため、六萬、七萬外しの強引な四暗刻狙いの選択を取りません。

 現実的に早いあがりを目指し、ドラの八萬を切って6索・東のシャンポン待ちでリーチしました。

 親番の残る3着目の浅見プロも9巡目に6筒を引き入れ、ペンチャンの3筒待ちで追っかけリーチしました。

 2人のめくり合いは中田プロに軍配が上がりました。

 ラス目で親の萩原プロが13巡目に東をツモ切って放銃。中田プロはリーチ・ドラ1・赤ドラ1の6400点(+1000)です。

 南3局を迎え、持ち点は西家・岡田37200、南家・中田36800、東家・浅見26500、北家・萩原-500です。

 中田プロは岡田プロとわずか400点差まで迫りました。

 この一局は中田プロの1人聴牌で流局。

 南4局1本場を迎え、持ち点は東家・中田39800、南家・岡田36200、北家・浅見25500、西家・萩原-1500です。

 中田プロは岡田プロに3600点差をつけ、この試合で初めてトップ目に立ちました。

 2着目の岡田プロが11巡目に9索をツモり、四萬・七萬待ちでいち早くリーチしました。

 岡田プロはリーチのみの手。一発でツモるか、ツモって裏ドラを乗せなければ中田プロを逆転できません。

 リーチ棒を出したので1人聴牌でも2位のままです。

 岡田プロはそれでも、この手に勝負を懸けました。

 岡田プロの渾身のリーチは実らず、岡田プロと萩原プロの2人聴牌で流局しました。

 中田プロは接戦を制して、Мリーグ初トップです。

 第145戦の結果は中田39300(オーラスの供託1本を含む)、岡田36700、浅見24000、萩原0。

 Mリーグ11戦目でMリーガー36人中、一番最後にたどり着いた個人初トップ。それだけに喜びもひとしおだったと思います。

 対局終了直後、中田プロの目に光るものがありました。

 麻雀プロになって一生忘れられない喜びの勝利となりました。

 

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