見出し画像

セージの耳打ち#250 本気で信じておりました

幼少期から私は「興味あることはトコトン調べ上げる」けれども「たいして興味ないことだとあまりよく見ない」という人間でした。
その結果、「勘違いしたまま憶えてしまう」といったケースが多々生じたのです。

「三浦しをん」という小説家さんがおられますが、ギャグでもなんでもなく、ごく最近まで「三浦おしん」だと信じていました。
私は橋田壽賀子先生の代表作「おしん」の大ファンなので、「し」と「ん」の入った3文字単語を見ると自動的に「おしん」と認識してしまうビョーキなのです。
「ああ、この小説家も自分と同じ『おしん』ファンで、それでペンネームにしたんだな」と勝手なストーリーまでも作り上げて。
このパターンで思い込んだ結果、赤っ恥をかくことも多々ありました。

自己弁護じゃないですが、自分みたいな「思い込み人間」は世間に結構いるようで、昔あった雑誌『ビックリハウス』には、そういう人の失敗談を集めた「君こそオモコだ」というコーナーがありました。
私が一番笑ったのは「自分は子ども時代、夜更けにかかってくる電話の『夜分すみません』を『親分すみません』だと勘違いして、「うちの父はヤクザなんだ・・・」とずっと思い込んでおりました」というもの。
読んで大笑いしましたが、「ひょっとしたら類似した思い込みを自分もしているのでは?」と考えると、ちょびっと怖くもなりました。

読者のみなさまからの温かいサポートを随時お待ちしております。いただいた分は今後の取材費として活用し、より充実した誌面作りに役立てていきます。