ふくしま(浜通り)に人って住んでるの?

 この3月で、東日本大震災から8年です。東電の原発事故関連のニュースは耳にする機会がありますが、人々の暮らしは伝えられていないように思います。
「ふくしまに人って住んでるの?」と聞いてくる人もいます(ふくしまといっても広いので、この場合のふくしまは、第一原発周辺の地域を指していると思います)。大きな原発事故が起きてしまったから、そのように考えるのは自然です。国会議員がゴーストタウンと発言し、辞職したこともありましたが、まさにだれも住んでいないゴーストタウンだった時期もありました。

 さて、現在はどうなのか。人が住んでいるかの答えは・・・
「一部の地域を除いて、人は住んでいる」
ということです!

 第一原発が立地している双葉町と大熊町の大部分を除いて、ほとんどの自治体で人は住むことができます! 
 赤で示されているのは、帰還困難地域と呼ばれていて住むことはできません。この赤以外の地域は住むことが可能なのです。下の地図を見てください↓

出典:ふくしま復興ステーション「避難指示区域の状況」
   2018年3月10日現在

 人は住むことができますが、人がどれほど住んでいるかは別です。
 2018年3月時点の帰還率=どれほど人が住んでいるかを、下の表にまとめました↓

2018年3月4日の河北新報の記事「旧避難指示区域の住民帰還率」から
楢葉町 解除時期:15年9月 帰還率:31.8%
葛尾村 解除時期:16年6月 帰還率:19.3%
小高区 解除時期:16年7月 帰還率:31.1% (南相馬市)
浪江町 解除時期:17年3月 帰還率:3.3%
飯舘村 解除時期:17年3月 帰還率:10.8%
富岡町 解除時期:17年4月 帰還率:4.6%

結論:人は住んでいるけど、たくさんは戻ってきていない ということが言えます。

国は、住んでも安全である放射線量となったからこそ、避難指示を解除しますが、安全と感じるのは人それぞれです。また、一度ふるさとを離れ、時間が経過すると、避難先の生活が主となります特に子どもがいる場合、学校の関係で、すぐに戻るということは難しいのです。

戻ることだけが選択肢ではないし、避難した先で幸せに暮らしているのであれば、いいと思います。帰りたいけれど、様々な理由があって帰れない人には、サポートが必要だと思います。

ふくしまにそれぞれの思いを持って、人は住んでいます!!

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