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「一生懸命」はチェロにいらない。

どうも、プロのチェロ講師の橋本專史です。

今回はチェロを演奏する際のマインドについて記事を書こうと思います。

音を外さない、弓順を守る、後ろの席までちゃんと聴こえる音量で弾く・・・・チェリストはいつだって一生懸命、根性見せて汗だくで
腕が上がらなくなるまで演奏します。

でも実はそこに落とし穴があるんです。


この記事を読めばチェロを演奏する時に必要なマインドを理解し、音楽の幅をグッと拡げることが出来るようになります。

ちなみに私はチェロのオンラインレッスンを中心に、神奈川、東京、埼玉併せて25人の生徒を教えているプロのチェロ講師です。
現在無料体験レッスン、個別相談をやっていますので下記よりお気軽にお問い合わせくださいね。



それでは、いってみましょう!


1.「一生懸命演奏する」のは逃げ

確かに自分の力の限り弓をプレスし、ビブラートもふんだんにかけて最初から最後まで演奏すると達成感はあるかもしれません。演奏後のビールも美味いでしょう笑

でも、そんな演奏では演奏に変化をつけることができず、作品の内容を十分にアウトプットすることは不可能です。
ただがむしゃらにチェロを使ってエクササイズをしただけに過ぎません。

大きい音には最初は圧倒して喜ぶお客さんもいるかもですが、ずぅっと一辺倒だと飽きてしまいます。

このような演奏では、人を感動させるような演奏には到底辿りつきません。

僕たち日本人が好きな【一生懸命】【全力】【根性】は演奏に持ち込まないほうが良いでしょう。



2.一流のプロは汗をかかない

一生懸命演奏しない=手を抜いてると考えている人もいます。しかし、1流のプロは、少しの余裕を持った上で人を感動させる演奏をするにはどうすれば良いのか、どういう準備が必要かをちゃんと考えています。
確かに、毎回疲労困憊になるような限界ギリギリの演奏をずぅっと続けていると、何か予期せぬ出来事やトラブルがあった時に臨機応変に対応出来ませんよね?(むしろ、一生懸命弾くとトラブルを呼び起こしそうな気がします。)


一流のプロは少しの余裕を持つことで自分、共演者のミスをフォローしたり、逆に自分の演奏に足りていないなぁと思う部分を後から修正することもできます。

歴史に名を残したプロが涼しい顔で演奏しているのは、そういうことなんですね。


3.そもそもクラシック音楽全般は刺激的な娯楽ではない

残酷なシーンが多いアニメや漫画、ソシャゲのガチャ、格闘技、ラーメン、パチンコ、・・・
世の中には簡単に快楽を得れる娯楽がたくさんあります。
このような娯楽に普段から慣れていると、クラシック音楽にも相応の刺激を織り込まないといけないと考えてしまいますが、クラシック音楽は
そこまで万人の心を鷲掴みにする娯楽ではないと僕は思っています。

アニメほど分かりやすくもなく、腹も満たさず。
チェロにいたってはさらに、ホールの一番後ろの席の人まで余裕を持って音を届けることもできない・・・・

でも、それでも良いじゃんって僕は思うんです。

無理して全員が満足できるように一生懸命広いホールで演奏するんじゃなくて、チェロの良さが活きる小さい会場で、少しの心地よさを提供出来さえすれば。
ちなみに僕の肌感覚なんですが、100点の演奏を狙いに行くよりかは、高くても80点くらいの演奏を目指す意識で演奏するほうが体の力も抜け、楽器もよく響きます。


まとめ

これは仕事や趣味全般でも同じことだと思うんです。このnoteだってそうです。本当に満足するものを提供しようと思って一生懸命記事を考えていたら、僕はYoutubeの更新も出来ませんし、レッスンや編曲作業にまでとてもじゃないですけど手が届きません。だから、自分に余裕が持てる範囲で更新し続けています。


この記事を読んだ方が、より豊かな音楽人生を過ごせることを心より願っています。
僕のレッスンに興味が湧いた方、より詳しく知りたい方は以下のリンクから無料体験レッスンを申し込んでみてください。初心者大歓迎です!
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