HRBP?なにそれおいしいの?

最近中途採用の面接でHRBP(HRビジネスパートナーa.k.a部門人事)希望の方によくお会いします。曰く

・今までの経験を生かしてHRBPをやりたい
・人事のゼネラリストを目指しているのでHRBPを担当したい

正直このポジションの通過率は相当低いです。上記のコメントが即NGというわけではないのですが、HRBPで求めているもの、ないしはHRBPというものをふわっとしたイメージでしかとらえていない方はお断りをさせていただくことが多いです。なので、「HRBPってどういう仕事とお考えですか?」というのは私の面接でのキラークエスチョンです。ご注意ください。

かくいう私もHRBPがやりたくて今の会社に入社しています。ただ、当時当社にはHRBPチームがなかったので、自分で立ち上げました。正確には、それまでは「部門別の労務担当」がいたのですが、それをHRBPチームとして再編しました。
その中で、労務担当からHRBPにトラスフォーメーションを起こすいくつかの施策を行い、たどり着いたポイントをいくつかご紹介します。一言でいうといかに現場の「信頼」を勝ち取るか?ということだと思います。

HRBPに求められる3つのこと

1.専門性より愛嬌
大前提ですが、HRBPは人事ではないです。ソリューション営業職です。ここを勘違いしている人がいます。どんなにスキルがあろうと、どんなに専門性があろうと、現場からの信頼残高がすべてです。困ったときに真っ先に呼ばれる存在になる必要があります。つまり、どこまで現場に入り込めるかです。これにより発揮価値が変わってきます。

2.ポジティブシンカー
一方、HRBPは現場にたいして「押し売り(プロダクトアウト)」をしないけない部分があります。例えば、人事企画が机上の空論で作った新人事制度とか。これを現場が理解して動けるように支援する必要があります。たまにいるのが現場に寄り添うあまり、現場の代弁者としてどうやったらやらないで済むかということに力を使う方もいますが、視点はあくまでポジティブにありたいです。(もちろん事前にHRBPと全社企画が議論をして一方的にならないようにする工夫は必要です)

3.最後は人に寄り添える心意気
とはいえ、会社の中不条理だらけ。立場が違う人の中で全員が幸せになれることはなかなかありません。HRBPとして全社的な流れにあがなうことはできなかったり、意見を通すことができないかもしれません。そのとき、実際に苦悩している現場の責任者に寄り添い一緒に悩める(答えを出すのではなく、感情に共感する)ことができる心意気があると、1番の愛嬌と合わせて「信頼」が生まれてくると思います。

私の前職の日本を代表する(笑)電気メーカーでは、部門人事制をとっていました。彼らはどちらかというと現場に派遣された人事の出先であり、現場の人事業務代行者でした(労務から評価から幅広に行うので専門性を鍛えるにいい場所だと思います)。一方重要ではあるものの、ポジショングレードとしては本社の人事部より一段下がるイメージです。

中途採用で僕が作った(作りたい)HRBPは、大企業の部門人事ではなく「現場の経営層のパートナー」として「事業の成功」を人事的側面から支援する人です。(道半ばで異動して、今は別のMgrがHRBPを発展させてくれています)

そして、今僕が管掌している人事企画はそのHRBPに武器を渡せる存在になりたいと思っています。(これも道半ばで無茶な注文ばかりして、困らせているのが実態ですが。。。)

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