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会社に根付く

U社はオフィスレス。
なのですが、5〜8人くらいが集まる拠点的なものがあります。

その拠点をこのたび解体することになりまして。
急展開。晴天の霹靂。

解体後は、メンバーはそれぞれ好きな場所で仕事をすることになります。
自宅やシェアオフィス、コワーキングスペースなど。

いつも通ってた場所がなくなる。
いつも会ってたメンバーと会えなくなる。
「なんか寂しい」
と、一瞬思ったのですが、よく考えると不思議です。
なぜなら、普段からずっと会ってないメンバーもいるわけですし、私は週の何日かはもともと自宅勤務なので。

私は、小さいころから、「卒業式で泣かない」タイプでした。
新しい環境に飛び込むのが嫌じゃないというか、学校嫌いというか、あー、早く新しい場所に行きたい!って思ってました。
なのにいつの間にか、変化を嫌う気持ちが芽生えのだなあ、と。
年齢のせいですかねえ。

話をもとにもどして。
「オフィスがなくなる」のは、なんだか「会社」から引っ剥がされるような気すらして、寂しいものなんだな、と。
・仕事はどこでもできる
・オンラインでメンバーとはいつでも会話できる
にも関わらず、「場」や「空間」に対して「会社」という概念を重ねていたことにびっくりします。いつの間にか「普通」の感覚に支配されていたんですねえ。
でも、私は変わらずU社の社員だし、オフィスがなくなっても、いつもどおり仕事は続いていくわけです。私は引き続き、これからもずっとU社にいて、会社にどんどん根付いていくわけです。

「場所がなくても根付く」という、この感覚が不思議で。
遊牧民族じゃないからかな?農耕民族だから、定住志向があるから、こういう風に思うのかな?

たいてい「会社」の特徴を挙げる時には、業種や従業員数などの他に、「○○区にある、新しいオフィス!」「フリーアドレスでカフェスペースもある仕事をしやすい空間です!」みたいな。オフィス環境も「会社」を語る上で大きな要素になりますよね。

でもU社には、場所がない。
会社の文化すら、あるのか怪しい。
それなのに「私はU社の社員である」というアイデンティティだけはある、という状態。

いったいその中心には何があるのだろう?
何に対して根を張っているのだろう?

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