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広がるか?望まない妊娠防ぐ「アフターピル」めぐる動きは今


望まない妊娠を防ぐ最後の砦とも言われている
「アフターピル」という緊急避妊薬のこと、
皆さんご存知でしょうか?
避妊の失敗や妊娠の不安に悩む
女性たちの代弁者として
アフターピルの必要性を訴え
活動する女性をご紹介します。


「 バイト先の店で店長に
         無理矢理セックスされました 」
「 彼が避妊をしてくれませんでした 」

女性から寄せられた切実なメッセージ。

そのサイトには
様々な避妊の情報が書かれていました。


「大体いま、1日460人の人たちが
 日本で中絶をしています。
 妊娠した女性のうち、
  6人に1人は日本では中絶している 」

サイトを作った福田和子さんです。
今年3月に大学を卒業し、
多様な避妊方法を広める活動をしています。

そのきっかけとなったのが、
留学先のスウェーデンでの経験です。


福田さんが特に驚いたのが、
緊急避妊薬=「アフターピル」です。


アフターピルは、避妊を失敗した、
あるいは避妊をしなかった
性行為の後に飲む薬で、
性交後72時間以内の服用
81%の避妊効果があります。


望まない妊娠は、
女性の心と体に大きな負荷
を強いることになります。

虐待死した子どもの49%が、
想定外の妊娠だったという
厚生労働省のデータもあります。

望まない妊娠を防ぐ
“最後の砦”とも言われる「アフターピル」。

WHO副作用の少ない安全な薬
認定しています。


海外の多くの国では、
薬局数百円から数千円程度で買える一方、
日本では病院などでの受診が必要
値段も約1万5000円高額です。

そのため、
国内でも薬局などで買えるようにして欲しい
という声があがり
厚労省も検討を始めていました。

5月、女性たちの声を聞いてきた福田さんは
厚労省や文科省の担当者らを前に
その切実な思いを涙ながらに代弁しました。


そして6月、厚労省は、
ネットでの診療のみで処方ができる
オンライン診療に、
アフターピルを限定的に解禁することを
認める方針を決定しました。

しかし、アフターピルをめぐる動きは
まだ始まったばかりです。




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小川)
ここからは、VTRにも登場していただきました福田和子さん、そして産婦人科医の遠見才希子さんにも加わっていただきます。よろしくお願い致します。
まず福田さん、サイトを立ち上げた妊娠の不安を抱える女性達からどんな悩みが実際、寄せられますか?


福田)
例えば私のいたスウェーデンとかでは性の知識を持ったり、ピル等で自分で避妊をする女性というのは自立して責任感のある女性としてみなされているんですけど、一方、日本だと教育とか文化の中でそういうのに関する正しい知識を持つこととか、それがよくないとされていたり、避妊自体が男性がするものとされているそういう中で、ある日突然、妊娠不安を抱えた女性達って本当に不安とか孤独の中にいるという状況。そのうえで値段とか時間場所っていうハードルに直面しているなというのを感じます。
私の行った調査でも約3割の女性が妊娠不安を持ってもアフターピルの入手を断念しているという現状もあったりします。

小川)
未成年だったりすると家族にも中々打ち明けられなかったりですとか、すぐに受診というわけには中々いかないものがありますよね。
遠見さんは産婦人科医でアフターピルの処方をされてますけれども、求めにくる女性たちからは実際どういう声が聞かれますでしょうか。

遠見)
コンドームが破れてしまったという方がほとんどなんですが、中には膣外射精や膣内射精をされた方や、性犯罪に遭ったという方もいます。
ただ、例え性犯罪に遭ったとしても、本当の事を言えない方もいますので、必要になった理由で対応を差別するのはおかしいと思っています。
皆さん妊娠を回避したいという切実な思いで、やっとの思いで受診されている印象があります。

小川)
そうですね。心理的なハードルを頑張って越えて、という所があるんじゃないかなという風に想像しますけれども、今回アフターピルを巡って方針が変わったと。

山本)
そうなんです、新たな動きが出始めているんです。
これまでアフターピルというのは、病院に行って医師の診察を受けなければ処方してもらえなかったわけなんですが、VTRにもあったようにこちらのオンライン診療というのがこれから始まるわけなんです。
これは、パソコンを通してだったり、画面を通して医師の診察を受けて処方箋をもらう。ただこの処方箋も現段階では郵送ということで緊急避妊薬であるにもかかわらず、郵送というのはちょっと課題が残るような気もしますし、この処方された処方箋を薬剤師の元に持って行く。で、処方されたアフターピル、この薬剤師の目の前で服用しなければならない、であるとか、さらにはこのオンライン診療というのは、原則として医療機関が近くにないであるとか、心理的に対面診療が困難だと判断された場合のみという、いろんな条件があるんですね。こういった点に関して遠見さん、ちょっとハードルが高いような気もするんですが。

遠見)
やはり緊急避妊薬はタイムリミットという特性がありますので、対面診療だけで提供するには限界があるので、やはり市販薬化されるというのも必要な選択肢だとは思うんですが、2年前にその議論は見送りになってしまいましたので、今回このようなオンライン診療が認められたというのは選択肢としては1歩前進かなと。ただ運用に関してはですね、様々な課題がありますので、今後もよりよいものにしていく検討が必要かなと思っております。

小川)
一方、アフターピルを手軽に手に入れられる事に批判の声もあるようですけども、具体的にどういう声があがってくるんですか。

遠見)
今回の検討会の中でもやはり「若い女性には知識がない」とか、「女性の性が乱れるんではないか」という意見を聞いたこともあります。ただ妊娠ってそもそも女性1人の問題ではないですので、男性にも考えてもらいたい問題ですし、ただ緊急避妊といっても効果は100%ではないので、やはり女性が自己決定できるそういうサポートが必要かなと思っています。性教育とか、低用量ピルの普及も並行してやっていく必要があると思います。

小川)
まさに福田さん、アフターピルは女性が主体的に身を守っていく手段なわけですよね

福田)
そうですね。アフターピル、今はオンライン診療が言われていますけど、実際、世界的には現在90ヶ国以上で薬局で販売されている、数百円から数千円のものなので今後そこのアクセスが改善されるのは必須でしょうし、ピルであったり性教育に関してもアクセスがよくなっていく必要があるのかなと思います。

小川)
まだまだ男性主体の避妊が日本では主ですからね。変わっていく必要があると。

福田)
はい、それはそう思います。

小川)
そして星さん、日本の性教育そのものも変わっていかなければならないと。

星)
そうですよね。女性の選択が増えていくことは大切なことだと思いますが、それと並行して性教育、やはり欧米に比べると遅れてますからね、そこは充実していく必要があるし、やっぱりそのタブー視する風潮というのがありますからね、そこの所から改善していく事も必要だと思いますね。

小川)
そうですね。意識を変えていかなければならない。妊娠するのは女性ですけれども、これは1人で妊娠するわけではないわけですから、女性・男性関係なく向き合っていく課題のようにも感じます。



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