Chapter 3 美人軍医に歯の治療をお願い

 2007年6月11日朝。従軍取材を終えてホテルに戻る準備をしていたら部隊長がやってきて、「近くの村に医療支援に行くがついてくるか?」と聞いてきた。過去24時間歩き続けて仮眠は2~3時間。眠くはない。でも疲れていない、というとウソになり、ホテルに戻ってさっさと寝たい。しかし物事は何でも見ておくべきだし、こういう仕事は現場ありきだし、何よりせっかくの誘いを断りにくい。元気に「行きます!」と答える。

 陸軍は地元住民、特にマレー系住民との信頼関係を構築するため、軍医チームによる医療支援を展開している。内科・歯科を中心に軍医がバン数台で村を巡回して健康診断・治療を行う。当時はサービスを開始したばかりで、住民からの理解を得られずに村に入っていけないことも多々あったようだ。しかしその後1年も経った頃には問題なく巡回できるようになったという。

 医療サービスはたいてい、仏教寺院の境内や小学校の校内で行われる。100人近い住民が訪れるので、診療には2~3時間を費やす。軍医のほとんどは女性だ。訪れる住民の多くは子どもと老人。軍医らは優しくていねいに住民の話を聞いて診察していく。もちろん処方薬も無料、歯の治療も無料だ。


 そんな光景を写真に撮りながら、自分も治療してもらえるんじゃないかと思いついた。当時、放置していた虫歯が10本近くあったのだ。

麻酔なしで歯をガリガリ治療する女性軍医

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masayuki saito

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masayuki saito

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