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トラッド スタイル 前編

'06年私は自費出版で『NEW SENSE』を発行した。長年温めてきた想いをぶちまけてみました。絵や漫画も納得いくまでのせた。自分の集大成、分身としての本。何かにつなげたいと愛読書の『レコードコレクターズ』編集部へ送ってみるが、仕事につながる訳はなかった燃え尽きた。そこからの空白の2年間。

ファッションにおいては、好き放題だった。センス云々ではなく、今までずっと欲しかったものを買いあさった。今は亡き、原宿の聖地GET BACK通いました。そして買いました。お宝の数々。当時、デニムセットアップってかなり危ない選択でしたがいつもデニムセットアップでした。そして'08年。再び私を狂乱へ陥れるムーヴメント到来。

それでは、振り返ってみましょう。

トラッド・スタイル 2008年〜

ビームスプラス渋谷(これも今やなき)ちょこちょこ通い始めていた私。サウスウィックのスーツ、ジャケット類、ビルズカーキ等の私の欲しいアイテムに関して品物の在庫が少ない。取り寄せに時間がかかる。というつらい局面があった。パターン・オーダーでもかなりの時間がかかるそう。で、オリジナルにと思ってもサイズがないと。インディヴィジュアライズド・シャツ、トロイこれらのシャツ、ソックス、ベルト、こんなところから買い始める。鞄は無難なところでブリーフィングのカーキを購入。


ユナイテッド・アローズでは今回の服ブーム再燃のきっかけとなる紺ブレを買っていた。これがなかなか着回しにくい。ENGLISH LTDという聞き慣れないブランドのものだが微妙な具合にやぼったい。シャンブレイのシャツだったり、ニューバランスのスニーカーだったりそういううまい崩しにはもってこいのアイテムだったが・・・。2パターンくらいは決まるが、ちょっとしくじるとえらください。ダサかっこいい、ではなくダサい。しかも不安。ラルフローレンの少し奇麗なカーキのパンツをあわせたら吐き気がした。

なんともしっくりこない状態で、補足アイテムとしてバーニーズのニット・タイなんかを探しに行くと野暮ったい路線に不安を感じたりして。かといって、今までのようにバーニーズづくしがいいとは思わない。でもやっぱりその突っ走っている感じはいいなとも思いその先頭をめざしている方がシンプルなのかな~と思ったり。たとえオリジナルでもバーニーズの紺ブレにパンツはインコテックスとかで迷わず選んでいた頃が懐かしい。不安なんかなかったもんな。店員さんもだいぶ変わってきていて特に誰とも接触せず見回った。小熊氏だとか渡辺氏に聞けばあっと驚くアイテムが出てくるかもしれない。そしたらもうそれでってなるかもしれないけどやめておこう。去年、一応の満足は得られたし当時の私のメロウな生活にはあまりにまぶしいと感じられた。


さて、で久々にブルー・ブルー横浜へ。以前は毎日のように通った店。店のすぐ横は開港150周年記念に向けての整備が進んでいた。あの汚い波止場の風景はなかった。なんだか切ない気持ちになった。話はそれるが、ハリウッド・ランチ・マーケット周辺に私はそれまでも継続して通っていた。年に数回程度。ハイ・スタンダードでスウェットをかったり(ジム用)していた。しかし、ブルー・ブルーにはほんと、久々に入った。お店のなかは以前と変わらず最高の空間だった。二階へは上がれなくなりその分奥に広がっていた。ギワラ店長がいたので近況報告。外に出て二人で開発途中の港をみて悲しむ。10年分の話はつきなかった。でもって、最近の僕の服の悩みを打ち明けた。すると、ギワラさんの目がきらりと光った。そう、ここにもサンフランシスコというオリジナルの商品があってそれはそれでトラッド・スタイルのエッセンスをたぶんに含んでいた。しかし、ギワラさんが取り出してきたのはハントブラッチフォードというUSメイドの紺ブレだった。

最高!ハントブラッチフォード!

いやはや、すごいいい!

そしてトロイのシャツもしっかり取り扱っていた。で、聖林独特の洒落具合なタイ白と赤のストライプ。ばしっと決まるな~。ブルーブルーから足が遠のいたのはリアルな服を求めたから。でも、現在の僕は再びなにかになりきろうとしているのかもしれない。アメリカ製のタフな服に寄りかかり投げやりだった状態からタフであることに変わりはないが、そこに一貫したスタイルを決める。トラッド・スタイルという。それは港の男になりきろうと洒落ようとしていた10年前の自分とそうは変わらないのかもしれない。タフな服をトラッドに着たおしたい。モスコットのメガネに原宿ラヴミーテンダーのポマードでオールバック。それは普通の僕ではない。が、それになりきる。平然と。で、まるで制服のようになにも考えず着回し経年変化を感じさせないタフな服を着続け、服と同化する。

そんなコーディネイトはというとアローズの紺ブレ、シャンブレイシャツ、リーバイスデニムパンツそしてクラークスデザートブーツ。かなりしっくりきた。今日初の組み合わせだったがうまくいった。気分が良かったので銭湯へ行きぐでぐでになるまで湯につかって出て、冷ましてでその服装で歩いた。んん。気分がよかった。

トラッド・スタイル、日本版ではアイヴィ。この基本を崩していくのがプレッピー。あるいはシティ・ボーイ。'08年9月。私の服購入計画がいよいよ再始動。トラッド・スタイルまっしぐらです。ブルーブルーにてハント・ブラッチフォードのスーツが入荷。グレー、ネイヴィー。ジャケット アンド トラウザーという究極のスタイル。モカシン・シューズも入る。ソールはビブラム・ソール。滑りにくそう。このハントのスーツをずっとまっていたのです。すでに秋冬シーズン真っ最中ではあったがこのスーツが決まらないことには動けませんでした。都合のいいことにトラッドというジャンルでは基本季節感なしです。定番品を着たおすという、それが魅力に思えた。だから継続して春夏に購入したアイテムも迷わず使えるんです。ブルーブルーにてスーツの入荷時期を確認。

そしてその足でビームスへ。オックスフォード地のシャツを2枚。これはusメイド。腕の長さがやや気になるが生地がよくて迷わず購入。ブルーと、キャンディ・ストライプの赤。ビームスプラスの渋谷へ。この店の規模、落ち着く。で、店員さんが関西人ですごくいいひとだった。映画「アニー・ホール」この単語がおそらく10回はでた。あの映画でラルフローレンの威力は思い知った。見終わってからすぐジャケット買いにいきましたよ。当時僕はまだオール・バーニーズを引きずっていた時代で。そして衝動的に手をだしたトラッドの難しさを知らずに一揃えしたんです。紺ブレ、ボタンダウン・シャツ、チノ。しかし、ダサイ!更衣室でビックリ。ある種ジョンメガネのときに匹敵。ヤバいなこれは。とね。いや、まずいなこれは。かな。でもまあ、トラッドを信じて購入してほんとにくらったのは家かえって自分の部屋で着たときです。「しくった・・・」かなりの出費だったものでくらいました。それいらいしまいっぱなし。でも、プラスの店員さんとの会話からあいつらも愛してみようかなと。着てみようと思った。いつか。

個人的にはウディ・アレンのテニス着が一番印象のこってるんですがなにはともあれあの世界は僕の憧れるトラッドの空気に満ちていたんだ。で、ビルズ・カーキ太い方を購入。もうコテコテでいこうと店員さんと決めた。でトロイのチェック柄のシャツ×2、赤と緑。これは腕にあわせた。首と胸はややでかくてもいいだろう。こう決まってくると、ハントブラッチフォードか、サウスウィックかなやむなあ。ブルーブルー(ハリラン)の洒落っ気かビームスのスタンダードか。アローズの崩しか。んんん。しかもこの場合その三者の違いというのは決定的でそれを混ぜると致命的で、その難しさに喘いだのだ。でもプラス原宿の店員さんは勉強熱心でよかった。いろいろ教えてくれた。年下なんだけど。

つづいてアローズへ。おおっ!やはりシーズン前哨戦では輸入物が目立つ。インディヴィジュアライズドシャツが数パターン。ブロード生地のホワイトとブルーのボタンダウン。でもこれならオックスフォードのがいいな。あとは大柄のチェック。黒白と赤白。んんん、。ニューバランスの996。サイズ9ハーフを発見。そのサイズが僕のジャストなんだけど以前10ハーフしかなくてそれを購入。でかくて気になってたんです。だからジャストサイズをみて悶えた。

2008年を振り返る。自民政治末期。9月のリーマンショック。「うわっ!」となりましたよね。今まで経験したとこの無い不安を多くの人が経験したんじゃないかな?なんかやばいぞと。変えないとと。で鳩山!の流れとなる訳ですが。。。


天下太平の世が続いてきたからそういう頭を働かせる機能が低下してしまっていたのかもしれない。今考えるとすごいぼんやりとしていますね。この年、トラディショナル・スタイルが確実なトレンドとしてぶいぶいし始める。秋冬のビームスプラスのカタログは今でも語り草になるほどの秀逸なものだった。雑誌「Begin」との相乗効果で売れるマーケットが誕生したね。ちなみに私はこの年にあらかたそろえました。トラッドファッション。今思うと、当時はまだ健在な親の庇護のもとにぬくぬくしていられたような時代であった。個人的に。ベッドで寝ぼけていられた様に。

2008年10月、ユナイテッド・アローズにてインディヴィ(店員さんがこう呼んでいたので僕もこれからこう呼ぶ)のシャツ。ブルーとホワイト。目を付けていた奴をようやくゲット。その際にレザーのメッシュ・ベルト茶も併せて購入。ニューバランスの996の(これまた)メッシュがあったのでそれもと思ったら売り切れていました。やはり根強い人気。でも原宿で買えるからいいか。ビームスプラスにて、505に併せてきるアウターをと相談したところでました。バラクータ!スティーヴ・マックィーンみたい。ベージュ、オフホワイトなんかが旬らしいけど店員のおすすめは「あなたはこれがいい」ぼやけた緑色のようなおじいさん色のような。そんな一品。最初はサイズ38を出してきて「これ大きくきるとださいんですよ」っていってたがやや手が短いということで40を。どうだろうか。んんん。ギリギリ感。これはダサイのか?店員さんも少し考えていたが「よし、これで行きましょう。」決定。トロイのシャツの時もそうだったけど基本オシャレを意識してないのでアニーの世界でいい訳です。だから40でオーケー。で、スウェードのベルトも買う。リング式です。オールスターやらなにやらのときはこれでいこう。でですね、キラー・セレクトがワンセットこの時点で完成しました。

バラクータ、インナーにトロイの緑チェックそしてリジットの505。ベルトは茶メッシュ。そしてデザート・ブーツ。ものすごく対象は狭いですが確実にアピールできると思います。

でも、アメリカはシャツとパンツだけなんです。アウター、シューズはイギリス。ビームス渋谷でも半々くらいでイギリスです。とくに今季はイギリスの風が吹いているので多いのかもしれませんが僕としてはやや解せないところもあり。トラッドだからいいのかな。バラクータのところをドリズラー・ジャケットにしてマクレガーのを着ても良かったかな。それならアメリカだったんだよね。そして、ついにやってきました!!ハント・ブラッチフォード。どれほど君を待ちわびたか。感動です。ブルーブルー、店長より連絡が入りすっ飛んで行きました。おおお!でもひとつ勘違いしていたのはグレーはスーツではなかった。ジャケットに比べパンツは色が薄いです。セット・アップスタイルでは申し分ないのだけど僕はスーツで着たかったのでネイヴィーの方を購入。ハンドとマシーンの2パターンがあり前者は手仕事なぶん、高く後者は安いがぺろっとしている。もちろんハンドを購入です。マーティン・グリーンフィールド製、いいですね。パンツと合わせてできました!ハント・ブラッチフォード・スーツ。

んん!いい!これがださくないんです。

なんといいましょうか、この絶妙感。アメリカン・トラッドというとどうしても野暮ったさは消せなくてまたそれがいいんだけど今回のこのスーツは違います。聖林のセンスが投影され、質実剛健のアメトラに湿り気を持たせたというか。例えば、こてこてのトラッドに身を包むとき、下着にもやはり無骨さを望むのです。復刻BVDだったり、リアル・マッコイだったり、ラルフローレンだったり。固い感じの正統派を着たくなるんですがハントのスーツを着たとき欲しいと思ったのはグンゼでした。あの湿り感。もしくはヘインズ。ゴールド。ビームスのベイシック路線とはやはり違う、癖のある一品。早速このスーツで会議に出てきました。タイはサンフランシスコ(by聖林)のシルバー×ネイヴィーのレジメン。シャツはインディヴィのホワイト。ベルトはブランド忘れましたがコードバンの茶。そして久々オールデン・プレーントゥ。ヘアスタイルは2ブロックのオールバック。モスコットのメガネ。こんなにきめていいんですか的なノリです。余談ながら、ブルーブルー店長の情報で、今クラークス・デザートブーツが熱いそうです。ド定番としていつも店頭にはでていましたが、スケーターたちのヘヴィーユーズで再び人気沸騰らしい。僕が履いているのは表革のブラウンの奴ですが王道のスウェード買おうと思います。ベージュ。イギリス製でないのがひくところだけどしょうがない。で、ビームスの桜木町にいったら先がスタイリッシュになったデザートブーツが売っていた。クラークス。値段ちょいたかめ。でも普通の方がいいな。そしてビームスプラスにて、ビルズカーキのやや濃いめカーキ色チノ。オレンジのケルティ、デイパック購入。かなり仕上がってきました。で予約でモスコットのメガネ茶がでるらしい。早速予約する。いつになるかは分からないけど、おそらく来年になっちゃうか。

21世紀になって、その幕開けを彩ったエディ・スリマンのディオール・オム。僕もご多分に漏れず熱狂しました。タイト〜ッイッパ〜ツみたいなフィット。全体を見渡せばセレブ・ファッションとでもいいましょうか。プレミアムジーンズ、懐かしいひびきですね。ITバブルの余韻がまだあったころ。そこから、トム・ブラウンという流れ。浮ついた感、なし。This is it。無駄、なし。これが現実だ。2004年に流れをトラッドへ完全に引き寄せる。そこからずーっと同じ流れの様に思っております。もう10年ですけどね。スリリングではないですね。最先端はおいといて。2006年にはだいぶ末端にもトラッド・スタイル浸透してました。で個人的に2008年、パンデミックを迎えた様に記憶してます。僕自身、この年に狂った様にトラッド・アイテムを買いあさりました。

ビルズ・カーキのチノパンがもうすごく気に入っていてどうしてもオフ・ホワイトがはきたかった。プラス渋谷でとりあえず在庫確認はしてもらっていたんだけどプラス丸の内にいってみればもしかしたらあるかもということでいってみた。というのも9月の時点で僕が最初にビルズ・カーキを試着したのがオフ・ホワイトでそして丸の内だったんです。でも結果はなかった。がっくり。ま、もうどうでもよくなってたんだけど店内を散策。眼鏡、モスコットのモデルをいろいろと試着。VILDAというモデルが妙に気になる。ワンサイズで僕には小さいだろうと思いきや全く問題なし。あのフレームの太さにしびれる。しかし買わず。モスコットは「モスコット詐欺」で有名ですね。

ジョニー・デップの着用していたのはタートというブランドであの宣伝文句は詐欺であると。今となってはどうでもいい話。

マルホランドのレザー・バッグ。こちらは光沢のあるタイプ。僕が予約でいれてるのはないタイプどちらがいいだろうかとよーく見てみたんだけどない方がいいみたい。ない方がカジュアル向きとの店員の話だし。かたちも予約のタイプの方がよかった。であるので入荷までまつ。店員の履いていたオールスターブラックが気になる。確か2人はいていた。バーニーズで先日オールスターを見たんだけど商品として、「チャック・テイラー」ってどーんとはいっていて価格がたしか1万5千。普通のハイカットひとつは生成りひとつはブラック。通常の定価の3倍ってどういうことって思うが気になった。ちなみにソールはビブラム社製。まさかUSメイドじゃないだろうな。要チェックや!って、これがコンバース・アディクトの第一弾でした。よく続いてるよね、あのシリーズ。

さて、僕にとっての聖地原宿のゲットバックが2009年1月18日日曜日で閉店となった。これで竹下通りを歩くこともないだろうということで閉店までの間あししげく何度か通ったんです。上にはラブミーテンダーっていうプレスリー専門店があってちなみに僕のポマードはここのオリジナル商品。どちらもとてもいい店だった。でゲットバック。ウォーンフリーのTシャツ。ジョンの使用したデザインを忠実に再現&USメイドという嬉しい商品なんだけど今回、バミューダという文字のブラックを発見。5700円くらい。しかしサイズL。僕はここのを3枚持っているんですがMでもやや大きいの。バミューダも持ってるしね今回はスルー。このウォーンフリーのTシャツは少し前に代官山のハイスタンダードでも扱っていた。ビートルズスーツブラック、4万そこそこ。これはM。でも日本サイズなのでこの場合僕には小さい、困った。諦める。そのとなりにいわゆるビートルズスーツ、上着だけというのが格安でありました。襟なしのシルバーつやつや。なんかの雑誌でくるりが着ていたな。それがたしか2万そこそこ。でもあれを上だけ買っても難しいだろうな。そしてふらりとその建物のさらにもう一階うえのフェイクαというジーンズ屋を覗いてみた。

デッドストックのジーンズの宝の山にうっとり。ガラスケースごしに覗いた。もうハンパない値段。最近の財布緩んでる僕としては奮発して一個いいジーンズ買ったろか!目はギラギラしていた。そこの店長さんまるで在りし日のリバーフェニックス!にいいのありますかといきなり聞いてしまった!もう後戻りはできない。ケツに力入れて話を聞き始めたのだが紹介されたのはもう格安商品ばかり!最近は庶民にも買い易い価格の商品が充実しているらしい。店長はもうその道では長い人だった。格安ジーンズを僕に紹介してくれた。最近の中古加工の素晴らしさやレプリカが安い値で市場に出回ってるもんな。安いの売らないといけないんだなって僕は少し切なくなった。敷居の高さはそこにはなかったけど、でも商品を愛する店長の目僕は忘れない。501、82年製。赤ミミこれに決定!いやもういい!

形的には「野暮」そのものなんだけどしかもXXじゃないからたて落ちしないし色もかつてのどノーマルなインディゴ。でもそれが僕の胸を打ちました。プライスは以前は6万くらいだったそう。今では1万5千円。どうしちゃったの!?ってぐらいの値段設定だよ僕にとっても。で、そんな買い物であるにもかかわらずものすごく丁寧にサイズを測りいろいろ説明してくれた。

「ノリツキのまま我慢して半年は洗わず毎日履いてくれ」

哀愁ただよってもさすがは店長。すごいハードルです。洗う前だから4インチほど長いの。だからっておってしまうと裾の色落ちに影響する。それで毎日って、、、。やはりワイルドな店に変わりはなかった。安くは売るがちゃんとはけよと。僕は1週間で諦めました。洗ってしまいました。でもできる限りこの一本を履くようにしてます。さらに、すごく気に入ったので同じものを2本追加購入です。二本はそのままとっておこう。いつか履く。

ブルーブルー、こころのオアシス。もうここにも執拗に通ってるね~このところ。ハント熱はいまだに続いておりましてバルマカン・コート、ボタンダウン・シャツ、タイ二本を購入。コートは薄手で本番は3月以降だろう。でもすごいいい。トラッドのかたまり。シャツはいろいろ試した結果トロイを抜いて、このハントのシリーズが一番具合がいい。このMが首袖丈ともにジャストであった。僕には。雑誌メンズクラブの鉄板アイテムの最初にインディヴィのホワイト・ボタンダウンが出てたんだけど、これのアローズ別注フィット?スリムよりもやや太めという、でもなにか少しきれいだった。たしかにだから万能着なのかもしれないけどそれよりも野暮なハントのほうが僕には良かった。し、インディヴィも普通のフィットのぺろっとしたマドラスが個人的には好きである。インディヴィとの出会いは確か2005年。アウトレットのユナイテッド・アローズ。マドラス・チェックで野暮なフィット3枚一気に買いました。前は探すのがやっとだったトロイやインディヴィが今ではもう溢れんばかり。バーニーズでも扱うとのことで今度チェックしないと。アローズにてPコートを。ベタにフィディリティ。USメイドだしね。なんかの映画でのジャックニコルソンのPコートの着こなしがいいらしいので後日調べてみようかな。ここで、僕は新たな知識源を入手。「イラストレイテッド・アイヴィ」アマゾンの中古で6千円。ってなんでかというと、「モスコット詐欺」の話でやはりアパレルも商売であることを忘れるなって認識したから自分で勉強しないとって思うようになった。自分の判断をもたないと危ないのではと考えるようになった。だから服関係の本をもうやたらと読んでいる。『洋服の話』『チープアンドシック』『ザストリートスタイル』『ストリートファッション』などなど。パルコ編集の戦後のファッションの変遷の本は服を超えてセンスについて語っており、僕にとってはお手本のような文が詰まってた。この本で僕はボディコンの時代を改めて知った。さて、コーディネイト本によれば、Pコートの定番のあわせはインナーに生成りのオイルドタートルネックセーターらしい。でワッチキャップまさにマリンルックですね。ちなみに僕は今のところPコートにはシェットランドニットにボタンダウンシャツ、色落ちのジーンズにデザートブーツで併せてます。

アイヴィはかくあるべきみたいなルールがやまほどある。はずすことが前提であるにせよ、基本を知るということはとても大事だと思う。で、このアイヴィのルールっていうのは現在のファッションの根底にあるんだよね。ブルーブルーの垂水ゲンさんももとをたどればVANのひと。VANといえばアイヴィの権化のような存在。僕の生活はアイヴィの範囲でまるまる人生をコーディネイトできる。ナチュラルショルダー、金ボタンでも全然いける。シューズだってオールデンやパラブーツでいける。

買い物のつづき。アローズにてバランスアンドハーモニーのコーチ・ジャケット。ぺろっと羽織れるちょうどいい存在。黒をゲット。スケボー乗らないとね!他は青、赤。ビームス・プラスの別注ニューバランス990EX。何故かかく雑誌も大プッシュの990EX。ブルーブルーの店員さんもプラス行って予約したらしい。

雑誌2ndで見て気になったそう。バンダナが気になってしかたない。ブルーブルーや、ビームスで買いあさっている。かの名店邪宗門のマスターが逝かれた。この国はまたひとつ、指針となるべきものを失ったことになる。僕は自分への道しるべとしてその店のオリジナルキャップを購入。ファッションを超えたところでかぶっていきたい。

雑誌HUGEにて、垂水さんの言葉がのっていた。それは小倉のブルーブルーについて語っていたんだけどその場所を選んだ理由がそばを流れる藍川とレトロな建物だったそうだ。藍川には日本版ロミオ&ジュリエットのような話があり、二人は合図として川藍の染料を流したんだとか。敬愛する対象への誠意も含めロマンスにはあたたかさがある。ビジネストレンドなんかじゃ計れないエネルギーがある。

こういった想いっていうのが、トラディショナルには大切なんだな。

後編に続く。




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