時代の特効薬とは

 行き詰まった時代の特効薬が何かということに多くの人は気付いているものの、何故か具体的な動きに結びつかない。

 ・新しい考え方、哲学、思想、文化、制度

 ・新しい人物、創造的な人物、革新的な人物

 ・新しい勢力、団体、新しい組み合わせ

 これらの過去の例が、例えば大化の改新であったり、織田軍団であったり、薩長同盟であったりした訳である。海外では、ジョン・ロックがイギリスの名誉革命の思想的柱となっていたり、ロックの後継たるヒュームの友人がアダム・スミス(経済学の父)であったり、ヒュームと交流があったルソーがフランス革命の思想的背景であったりした。

 現代の日本がかつての朝鮮・中国や南蛮・欧米など海外に学ぶ国がなくなっているのだとしたら、近代ヨーロッパのように独自に哲学者を探し出して思想的柱とする他ないはずだ。これは正論である。

 しかし、その正論を通すためには、古い側についている既得権益の勢力との摩擦は避けられない。古い考え方、古い人物、古い勢力、これらとの衝突は議論や選挙では簡単には排除できない。かといって軍事力にものを言わすのも、核兵器の時代には非常に危険である。

 古い側を温存しつつ、新しそうな何かを使って、表面上の解決を求める。これが世界の上層部の考えていることである。その何かとして、例えばnWo(ニュー・ワールド・オーダー、新世界秩序)があるけれども、所詮はニセモノ。ホンモノほどの力はなく時代は解決していない。


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