革命児とはどのような人か

 次は、各激動期の代表的な人物にスポットを当て、前節のどのタイプに属するかを整理する。現代の人物もタイプ別に分け、問題点を洗い出したい。


1.「対立型」

 「独立型」ともいう。今までとは別の新勢力を独立させる。ただし逆転や破壊までは至らず、独立までで終わってしまう。新しさがあるようでなく、歴史上は失敗者に分類される。

 →蘇我入鹿、後白河法皇、後醍醐天皇、武田信玄、西郷隆盛、東條英機。現代では誰に当たるか? 後述する。


2.「逆転型」

 「破壊型」ともいう。従来の旧勢力を事実上破壊する。短気な性格の者が多い。古く疲弊した制度や政権を破壊することは歴史上の必然かもしれないが、それに代わる新しい何かを用意せず、ただ破壊するだけであるため、中途で挫折する場合が多い。

 →中大兄皇子(天智天皇)、平清盛、新田義貞、織田信長、高杉晋作、マッカ-サー。小泉純一郎は「自民党を破壊する」と言い織田信長に喩えられたが、実際は自民党の人であり続け、最近の脱原発も掛け声倒れであり、どこまで本気か不明。


3.「移行型」

 「創造型」ともいう。旧来のものが破壊されて、新たな長期政権をもたらすため、新しい文化や哲学、考え方等が芽生える。たいていは身分の低い者である。

 →高向玄麿、源義経、楠木正成、豊臣秀吉、勝海舟、吉田茂。


4.「統合型」

 「完成型」ともいう。新たな長期政権の初代であり、カリスマ性が高い。破壊や創造を踏まえて最後に笑う。

 →大海人皇子(天武天皇)、源頼朝、足利尊氏、徳川家康、大久保利通、鳩山一郎。


番外編「補佐型」

 一連の流れに欠かせない。統合型の補佐だけでなく、それぞれの型についている。主な者は、

 中臣鎌足、北条時政、足利直義、本多正信、坂本竜馬、三木武吉などだが、他に、

 大江広元、明智光秀、石田三成なども補佐型の代表例である。


現代では・・・

 特にロシアは、ゴルバチョフ書記長のペレストロイカやグラスノスチが、旧ソ連のやり方とは一線を画した点で「独立型」であり、エリツィン大統領がソビエトを潰したことは「破壊型」、そしてプーチン大統領は「移行型」のように見える。ただその次が見えない。

 日本では、どうしても小沢一郎に焦点が当てられやすい。確かに彼は若くして自民党のプリンスと呼ばれ、剛腕幹事長だった後、英米のような二大政党制を掲げて自民党から独立し、細川連立政権をつくった。その後、反社会勢力のブロガーたちの熱烈な支持を受けて破壊型になりかけたが、現状では裁判や選挙での敗戦を繰り返して高齢化してしまった。二大政党制というビジョンそのものに新しさがまったくない意味では独立型に過ぎず、彼の引退は1つの時代の終焉を象徴するだろう。

 アメリカのオバマ大統領がもし、TPPを推し進めて日本の諸制度を広域に根本から造り変えたら、マッカーサー以来の「破壊型」になるだろう。しかし、オバマも破壊までは至りそうもなく、「独立型(対立型)」に留まる。

 安倍晋三は「美しい国ニッポン」を掲げた第一次内閣のとき「移行型」を目指していたが、結局うまくいかなかった。第二次内閣ではアベノミクスという言葉で「移行型」たろうとしたが、これも特にうまくいってなく新しくもない。

 

結論

 現代は、世界中が激動期にも関わらず、旧弊の破壊も新しい哲学も見当たらない。ではどうすべきか。それがこれから説いていく題材である。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

kibino

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。