動きたくなるまで待てばいい。
24、5歳の頃、ものすごく忙しかった。
忙しすぎて寝る時間がなく、居眠り運転で2回事故ったくらい忙しかった。
そのせいで忙しいのが大嫌いになった。
もともときらいだったのだけど、「もう絶対に忙しくしないぞ」と心に決めるくらい忙しいのを毛嫌いするようになった。
27歳で念願の「無職」になり、国内外を放浪した。
お金が尽きたので短期の仕事をしたのち、ニューヨークへ行った。3ヶ月後帰国し、それから日本で3ヶ月無職で過ごし、(その間に英語を勉強してある程度話せるようになった)その後オーストラリアへ語学留学をした。
ニューヨークとオーストラリアを含めると、丸1年まったく働いていない状態だった。
「忙しいのがいやだから働かない!」と決めて好き勝手やって丸1年。自然な流れで「働きたい」と思えた。
「働かなきゃ」「お金稼がなきゃ」じゃなくて「働きたい」と思えたのは、これが生まれて初めてだった。
英語が話せるようになったので、英語を教える仕事を選んだ。
働く気にはなったけれど、忙しいのはやっぱりいやだったので、アルバイトという形で2箇所で働いた。
2箇所というと忙しそうに聞こえるかもしれないけれど、週の実働は20時間以下。週5の8時間労働の半分も働いていなかった。
その2つの仕事から「英語を教える」ことを学び、1年後に自分のスクールを開いた。
しばらくは並行していたのだけど、自分のスクールだけでやっていけると判断し、自分の仕事一本にすることにした。
3つだった仕事を1つにしたので、自分の時間がさらに持てるようになった。
自分のスクールを立ち上げた当初は、慣れていなかったのもあって、レッスンの準備にも時間がかかっていたのが、今では慣れてそれもほぼかからなくなっている。
何を言いたいかというと、
結構ひまなのだ。今。
ひまなのは嫌いじゃないのだけど、すでにここ数年働かなかったり、あまり働かなかったりしているので、自分の時間は十分すぎるほど取れている。
そうなった今、ひまなのに飽きて
逆に忙しくしたくなってきた。
あれほど忙しいのを毛嫌いしていた自分が「忙しくしたい」と思うなんて驚きだけど、でも思う存分自分の時間を堪能できたから出てきた気持ちなのだと思う。
人はそうやって、動き出すときがくる。
動きたいのになかなか動けないときは、動き出すときじゃない。
休息のときなのだ。そういうときは焦らずゆっくりしたらいい。
動き出せない自分を責めず、ゆっくりできる「今」を楽しんだらいい。
思いっきりグダグダして、何もせず、非生産的な日々を過ごせばいい。
動けないのは意思が弱いからでもなんでもない。
動けないのはただタイミングじゃないだけ。
動きたくなるまで待とう。
必ずその日はやって来るから。
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