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心から好きだと思える場所に住むと人はどうなるのか。わたしに起こった6つの変化

このノートにも散々書いているのだけど、わたしはニューヨークに恋している。

こっちに来て20日ほどと日は浅いが、完全にニューヨークの虜になっていて、ここに住むと決め、急遽1ヶ月アパートを借りて現在暮らしている。


来た当初は毎日暗くなるまで出かけ、何時間も歩き回ってニューヨークを堪能した。毎日新い出会いがあり、毎日誰かと一緒にいた。

最近ではそれが少し落ち着いてきて、ひとりでゆったり過ごす日も多くなっている。なにをするでもなくただふらっと街を歩く、という日もある。

誰かと会うにしろ、ゆったり過ごすにしろ、「ニューヨークにいる」という事実がわたしを心の底から幸せな気分にさせてくれることに変わりはない。


こんなふうに思える場所に出会ったのは初めてだ。長年住んでいる日本でも、旅で回った国々でも、こんなふうに恋した街は初めてだ。


大好だと心から思える街に住んでいて、日本にいる頃と変わったことがある。それをいくつか紹介したい。


●とても大きな安心感に包まれている

日本にいる頃は、なぜかいつも不安だった。将来のこと、このままで本当に大丈夫なのかと、漠然とした不安を抱えていた。振り払っても振り払ってもそれはあった。

わたしは実家暮らしなので最低限の収入さえあれば、食いっぱぐれる心配はないのだけど、それでもなぜか不安を感じていた。

きっとそれは「このままなんとなく人生が過ぎ去ってしまうのかな」という不安だったのだと思う。このままやりたいことが見つからず、悪くはないけど良くもない人生を送ることに対する不安。


人生の安定具合で言えば、今のほうがよっぽど不安定だ。冗談抜きで今のわたしは職なし、収入なし、ビザなし、来月家なしの状態だ。しかも東京以上に生活費のかかるニューヨークで、節約もなにもせず毎日暮らしているのだ。

これ、文字だけ読んだらわたし色々とヤバい人じゃん。


でもまったく不安がない。なぜかはわからない。でも本当にまったく不安がないのだ。

不安がないどころか、「絶対なんとかなる」という根拠のない、だけど絶対的な自信を持っている。こんなに好きな場所に住めて、毎日が楽しくて、心の底から幸せなのに、なんとかならないはずないじゃないか、という自信だ。


●自分の未来を100%信じられる

これも先ほどの「安心感に包まれている」と同じようなことなのだけど、この先に明るい未来が待ち受けている予感しかしない。

もちろんトラブルや困った事態は起こるだろう。けれどそれさえも笑い飛ばしてしまえるような気がしてならない。困難さえも楽しめるような、何が起こっても大丈夫だという根拠のない自信。

そして今日より明日、明日より明後日が、もっともっと素敵になっていくに違いないという予感。そんなふうに思いながら毎日を過ごしている。


●人に優しくなれる

人は満たされていると、人に優しくなれる。わたしはあまり優しい人間ではないけれど、それでもニューヨークにいると、人の力になりたいと思うことが以前より多くなった。

自分が満たされていないと、とてもじゃないけど他人を助けようなんて思えない。自分のことしか考えられないし、いやいやこっちが助けてくださいよ、と思う。

ここに住めばわたしももう少しマシな人間になれるかもしれない。


●人が好きになる

日本にいた頃のわたしは、どこか人間関係を避けているところがあった。人嫌いだと思っていた。1年前に世界を旅して、わたしは人が大好だと気付いたけれど、ニューヨークに来て、もっともっと人が好きになった。

誰かと一緒にいられること、時間を共有できることが素晴らしいと、心から思えるようになった。

誰かといると、楽しくてもどこか「早くひとりになって落ち着きたい」と思っていたのが、今では「ずっと一緒にいたい」とさえ思う。誰かがいてくれることが、うれしくて仕方がない。

反対に、ひとりの時間も楽しめるようになった。誰かといても幸せ、ひとりでいても幸せなのだ。それって最高じゃないか?


●欲望がほとんど消える

ニューヨークにいることでわたしの欲求のほとんどが満たされているため、たとえば「幸せになりたい」「有名になりたい」「成功したい」「認められたい」みたいなドロドロとした欲望がほとんどなくなった。

もちろんゼロにはならないけれど、どす黒かったものが、健全な正しい欲求に変わったように思う。


●お金の心配がほとんどなくなった

先ほども書いたけど、無職で収入のない状態なのにもかかわらず、お金の心配をほとんどしていない。日本で定職に就いていたころのほうが、よっぽど心配だった。

それは「今好きなことをやっているから」だと思う。

日本にいたころは、本当に好きだと思えることをやっていなかったので、いつか来るであろう「本当に好きなことをやっている未来の自分」のためにお金を貯めておかなければ、という思いがどこかにあった。

だからお金を使うことにためらいを感じていた。今を楽しめていなかったからだ。


今はというと、「今この瞬間が楽しい」から、その楽しい瞬間のためにお金を使う罪悪感がほとんどなく、減っていく心配もあまりない。どうにかなるだろうと思っているし、今現在どうにかなっちゃっているので、これからもどうにかなると思う。



もっと書きたいことはあるのだけど、止まらなくなるのでこの辺で。

とにかく、心から好きだと思える場所に住むことで、わたしの人生は180度変わった。


自分が最高だと思える、心から好きになれる場所がこの世界のどこかに必ずある。それはすべての人に言える。わたしのように「特定の場所」なのかもしれないし、「幸せな家庭」だったり「理想の職場」だったり。人によって違うだろう。

そこにいると魂が震えるような、大きな幸せに包まれるような、心から湧き出る幸せを感じられるような、自分にぴったりの居場所が必ずある。今見つかっていないのなら、探し続けてほしい。探し続ければ、必ず見つかるはずだ。

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