努力した人は他人にも努力を求める。
努力して何かを得た人は、他人にも努力を求める。
努力して努力して仕事の成果を出した人は、部下にも頑張りを求める。
「なんでもっと努力しないの?」
「必死でやれよ」
「やる気あんの?」
しまいには
「死ぬ気でやれ」とか言ってくる人もいる。
それらはたいてい、自分の劣等感を隠すためにものすごい頑張ってきた人たち。
自分が頑張ってきたから、相手にも当然のようにその頑張りを求めてしまう。
わたしが英語を頑張って勉強して来なくて本当によかったなと思うのは、生徒さんたちに頑張りを求めず、楽しくレッスンができること。
人に頑張りを求めるのは本当に苦しい。
なぜなら絶対に自分の思い通りにはならないからだ。
わたしは英語を、好きなときにだけ勉強して、嫌になったらすぐゲームに切り替えていた。
勉強、ゲーム、勉強、ゲーム、ゲーム、ゲーム…
という感じで、気分が乗ったときだけしかしなかった。
苦手な方法では一切勉強しなかった。ニュース番組を観たり、新聞を読んだりなんていう、日本語でもしないことは一切せず、Sex And The Cityを繰り返し観たり、ハリーポッターを読んだりと、自分が好きなことを通じてだけ勉強した。
留学中も、周りの子たちとまったくノリが合わなかったので、学校後はまっすぐ家に帰ってひとりでライブ配信をしていた。
「英語を伸ばすためになんとなく友達と付き合う」ということはしなかった。
学校で習った内容も、使わないのでどんどん忘れていった。別にそれでいいと思った。学校は「英語を話す機会を与えてくれる場所」としか思っていなかったので、必要ないと思ったら覚えることもしなかった。
つまらない先生や、ノリがいいだけで何も学べない先生のレッスンはぜんぶサボり、家に帰ってライブ配信していた。
授業料がもったいないとはまったく思わなかった。つまらないことに時間を使う方が、よっぽど人生の損だと思った。
気分が乗ったときだけ勉強する。
好きな方法で英語を学ぶ。
合わない人たちと付き合わない。
必要ないことはどんどん忘れる。
つまらない授業は行かない。
そんな風に、無理せず、努力せず、嫌なものをすべて取り除いて、英語に関わるすべてを「好き」「やりたい」だけにしたら、1年後には先生になっていた。
そんな感じでまったく「(無理な)努力」をしていないので、生徒さんにもまったく求めない。
すごく楽だ。
生徒さんが前にやったこと忘れていても「そりゃ忘れますよね〜!わかります」だし、
宿題や復習をしていなくても「気分が乗らないとできないですよね!わかります」だし、
なかなか普段の生活で英語を話す機会をつくれていなくても「無理やりつくるものじゃないですよね!わかります」となる。
もう本当に楽だ。
そんな風に「ですよね〜わかります」という感じでいると、何も言わなくても生徒さんが自分から学びだす。
「最近○○でリスニング鍛えてます」とか、「こないだ外国人に話しかけちゃいました!」とか、もう素敵すぎる。
自分をめいっぱい甘やかそう。
そしたら人にも優しくなれるから。
そして人に優しくなると、自分がすごく楽に生きられる。
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