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いい意味で干渉しない国アメリカでは、心地よく生きることができる。

アメリカは自己責任社会だ。

ニューヨークに滞在して1ヶ月ほどだが、至る所でそのことを感じている。


例えば電車が遅れて会社や学校に遅れてしまったとする。

日本では遅延証明書が配られるが、ここではそんなものは当然なく、遅れたのは自分の責任。遅延を見越して早く来ていない自分が悪い。という考え方なのだ。



自己責任社会というのは、一見冷たいようにも感じる。高額な医療費などを考えると、守られていないことに不安も感じる。


けれど自己責任社会では「個人の自由」が尊重される。

個人の自由が尊重される社会とは、言い換えれば「干渉しない」社会だ。

他人が何をしようと知ったこっちゃない。冷たいように聞こえるかもしれないが、その感覚は実際に味わうととても心地いい。



大学時代にアメリカに短期留学していたときのこと。友人が髪を染めたいと言うので、ブリーチを買い、寮の部屋で染めていた。

一通り塗り終わり、頭にサランラップを巻きつけて時間を置いていると、友人がタバコを吸いたいと言うので一緒に寮の外へ出た。

服に液体がつかないよう、彼は上半身裸だったのだけど、さすがに上半身裸で外をうろうろするのもどうなんだろう?ということで、なぜか彼は胸元だけを隠すようにタオルを巻いて外に出た。



頭にはサランラップ。上半身は裸で、なぜか胸には白いタオルが巻きついている…。

かなりヘンテコな格好だったので、みんなに笑われるんじゃないかと思ったのだけど、驚いたことに、誰も彼を見向きもしなかった。


わたしはそのとき、「アメリカ人はここまで人に干渉しないのか」と驚いた。

人がヘンテコな格好をしていようが、彼らはどうでもいいのだ。そんなことでいちいち笑ったりしない。


もちろん彼らは、自分の迷惑になることを他人がすることに対しては黙っちゃいない。躊躇なく注意する。

けれど迷惑を被っているわけでない限り、他人がしたくてやっていることに対して、変な目で見たり笑ったり怒ったり…。そういった干渉を一切しないのだ。



規律を重んじ、暗黙の了解を守るわたしたち日本人はどうだろうか?

少しでも規律を乱すものに腹を立てたり、白い目で見ることはないだろうか?

人と同じことに安心を感じるわたしたちは、少しでも人と違う人を見ると笑ったり変な目で見たりしていないだろうか?


そんなことをいつもわたしはアメリカで自問自答させられるのだ。

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