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#心に残った番組「エマージェンシーコール 〜緊急通報指令室〜」

Episode1 横浜
初回放送日: 2022年1月13日

思わぬ事件や事故、ケガや病に見舞われたとき、24時間365日応答してくれる119番通報。通報を受ける指令室にカメラが密着。
通報者と緊急通報指令室のオペレーターの会話だけで日本の今を描くノンフィクション番組です。

初回放送を、たまたま見ました。
あまりにもつらい内容に、涙が止まらなくなりました。
いくつか続編も放送されていますが、初回の衝撃が大きすぎて、私はまだ続きは見ることができないでいます。
これは、ドラマのような、めでたしめでたしの救出劇ではありません。そこにあるのは、容赦なく、理不尽な現実でした。
もちろん、必死に助けを求める通報がほとんどです。
事故や病気、突然のアクシデントに、混乱し助けを求める人々。
中でも、買い物に出かけて帰宅したら、旦那さんが庭で倒れているのを発見したという女性の通報は、聞いているこちらの胸がしめつけられるほど、悲痛なものでした。
「どうしよう…買い物なんか行かなきゃよかった…お父さん…お父さん…!」と、動転して泣きながら助けを求める女性。思い出すだけで、涙が出ます。
そんな混乱して怯える人を相手に、冷静に声をかけ、落ち着かせ、必要な情報を聞き出し、適切な救助を要請する。
必要ならアドバイスを与えたりもする。
オペレーターは知識も必要ですし、何より冷静でなければならない。
命がかかっているわけですから、気の抜けない、本当に大変なお仕事です。
しかも、中には、とても酷い内容の通報もある。
酔っぱらいなのか、理不尽な罵声をあびせる人、自分勝手な要求(消防の仕事ではない)でヒステリックに叫ぶ人、質問に対する答えがはっきりせず、要領を得ない人、怒鳴って電話を叩き切る人も。
とある別番組で、オペレーターは、基本、通報を受けて消防の出動要請をするまでが仕事で、そのあとどうなったかとか、知らされることはないと聞いたことがあります。
たぶん、知らない方がいいことも、あるからかもしれません。
また、混乱した通報者から、お礼を言われることも、ほぼないと思われます。
それは同時に、酷い罵声を投げつけられようと、謝られることは、それこそないということだと思います。
すべて受け止めて、受け流して、また次の通報に向かう。
口で言うのは簡単ですが、本当にきつくて辛いことも多いお仕事だと思います。
実際、若い女性のオペレーターさんは、気持ちの整理をつけることが大変だというようなお話をされていました。

そして今。
新年早々、大地震が起こって、たくさんの人が助けを求めている中、救助の手が足りず、助けたくても助けられない人たちが出てきています。
通報を受けても、場合によっては、救助を断らざるを得ないケースもあると聞きます。
断られた方々の絶望も、断るしかないオペレーターの方々の辛さも、私には想像もつきません。本当に胸が痛みます。やるせない思いでいっぱいです。
どうか、被災者の方々が、ひとりでも多く救われますように。
オペレーターさんだけでなく、必死に救助活動や被災者支援をされているすべてのみなさんの努力が、報われますように。

大都会で、被災地で、ひっきりなしに鳴る、エマージェンシーコール。
受けてくださるオペレーターの方の存在が、私たち一般市民にとっては、まさに命綱です。
懸命に働いてくださって、本当にありがとうございます。

私は、何度か救急車に乗りましたし、電話もしました。
しなくてすむなら、それが一番です。
ほんとうに。


※私は見ていませんが、続編のエピソードでは、たまたま街中で具合が悪くなった人に遭遇して通報した場合など、普段の生活の中で、参考になりそうなシーンもあるようです。
近く放送予定もあるようですし、興味のある方は、ぜひご覧になってみてください。


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