サントリーの実施すべき方向

サントリーは缶コーヒーからダイエットペプシ、ビール、ミネラルウォーター、ウィスキー、ブランデーまでを販売している。毒と薬を両方販売している典型的日本企業である。

明治時代の模造品のお酒には、まともな原料は使われていなかった。しかし缶コーヒーは、コーヒー豆を使っているにもかかわらず、模造品のような成分の飲み物であり、2重の意味で問題である。セブン-イレブン等が安くてそれなりの味の淹れたてコーヒーを販売しているため、缶コーヒーから人々が離れつつあるかもしれないが、缶コーヒー製造メーカーが製造、販売を縮小していくことの方が重要である。

味覚の発達は、幸福と大きく関係がある。缶コーヒーが大量に消費されていて、味覚の発達を放棄している日本人が多いことと、日本に自殺者が多いことは、おそらく因果関係がある。

セブンイレブンやスタバが味覚の発達に向けた準備段階を提供しているため、ウィスキーやブランデー消費者が増える可能性を微増させている。

スタバが育てた味覚をこだわりの喫茶店やブルーボトルコーヒーが磨きをかけることで、ウィスキーを嗜み始める人々が増えるということは、サントリーがフリーライダーとして利益を得ることである。しかし日本ではその流れで増える消費者は微増に留まるため、ウィスキーメーカーとしての積極的な展開が最重要であることは明瞭である。

コーヒーや紅茶を嗜む人々がワインや日本酒を嗜むようになる可能性は大きいが、ウィスキーやブランデー等のハードリカーを嗜むようになる可能性は低い。つまり、両者の間には大きな谷が存在し、ソフトな飲み物を嗜む人がハードリカーに飛び移れるかどうかという点が大きな課題である。なお、マッサンのドラマによってハイボールを飲む人が増えたということは、味覚的に言えば、前者を嗜むのではなく、前者を飲んでいる段階であり、後者に飛び移ったとまでは言えない。

ウィスキーメーカーの株主や経営者としては、ハイボールであろうと、ストレートであろうと、売れれば同じである。しかしブレンダーや創業者の発言を参照するまでもなく、嗜好品的には両者は全く別物である。そして社会的にも別である。

マッサンドラマによってハイボールを飲む人は、時間が経てば焼酎に戻る可能性が高い。発想の原点が「酔えれば同じ」であり、飲食店では焼酎(とその説明文)の方が充実しているからである。そして30代以下の人々は酔うことに魅力を感じていない人が多い。つまりハイボールを売り続けるだけでは大きな谷を乗り越えられない。

日本では、圧倒的に優れたMacでも普及する速度が遅く、普及の範囲が狭い。iPadやiPhoneという手軽で、個人的に用途を決定できるものは、普及する速度が相対的に早いが、いづれにしても導入の支援を厚くすることが、他国よりも圧倒的に重要である。

Appleストアのような直営のバーを全国で展開することが好ましいが、全国のバーの店員が、ウィスキーを楽しませる技能に溢れた専門家になれるように支援することが先である。ウィスキーは、ゴルフのように、楽しめるようになるまでに時間がかかるため、専門家の素晴らしい伴走が求められる。

700mlの山崎12年が7000円で、30mlだと300円だが、バーだと1200円以上になり、4倍以上の価格差である。伴奏者が素晴らしくても、かなりの割高である。バーへの販売額を下げて、2.5倍以下に価格差を抑制することで、バーに対して間接的に販売奨励をすべきである。独占禁止法上、実施できるかどうかは未確認だが、メーカーが儲ける販売チャンネルはインターネット(や当面は酒屋やデパート)だと割り切るのが良い。

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