熱中

「30歳、何かに熱中する元気がなくなってしまいました」| 編集長がこたえます

大きな声では言いづらいちょっとした悩みや、あえて近い存在のひとには話しにくい悩みは誰にでもあるもの…。

この連載では、みなさまから匿名で募集したお悩みに、NEXTWEEKEND編集長 村上萌が答えていきます。

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今日のお悩みは、「30歳、何かに熱中する元気がなくなってしまいました」
やる気問題ですが、30歳前後になると一回そういうタイミングがある方が多いのかもしれませんね。

社会人になって約10年近く経って、「何もかもが新しかったキラキラ期」や「自分にちょっと投資してみる酔いしれる期」などを経て(勝手に今名付けただけです)なんとなく大体知っているような気持ちになってしまって、やる気がなくなってしまうという周期…。
あってもおかしくないと思います。

私も前は雑誌などを見て知らないことが載ってると「世界は広い!」と興奮して、いつだって知らないことを知りたくてワクワクしていましたが、今は自分の知っている範囲で想像してしまって「こういう感じかな?」と勝手に判断してしまうことも増えたような気がします。

ただ、ここからがプロの見せ所だと思ってます。笑
なんのプロか…。そう、大人としてのプロです!
これまでは小さな子供と同じで、旅行もお酒も、とにかくすべてが新しかったんです。

受け身でいても「こんな自分初めて」と、なんでも楽しめたはず。
でもここからは、受け身では楽しめません。
常に物事に能動的な好奇心を持って、自分の興味の切り口を探し、それを深掘りしていかなければ楽しめないと思うのです。

そう、今回のお悩み募集で多かった「熱中できない」「やる気が起きない」という問題そのものは、特別なことでも悪いことでもありません。
受け身でいられる時期が終わっただけです。
これ自体を悩む必要はないのです。
ここから先の人生を楽しむためには、好奇心を絶やさない努力が必要なんだと思います。

そのためには、自分はまだまだ知らないことがあるということを常に自覚することが重要なはずです。
なんでも知っているような気持ちになって「どうせこんなもんでしょ」と、やる前から上から目線でいてしまうと、やる気も熱意も湧いてきません。
それを自覚できるように、やっぱり色々な人やものに自分自身を出会わせてあげることは最低限必要です。

どうでしょう。100年時代と言われる今、相談者さんはどんな人生を作りたいですか?

自分の人生が100冊の漫画だとして、今の相談者さんの年齢に「巻」を当てはめた時、30巻をどう思いますか?

冒険漫画だったら、30巻なんて序の口で、ここから散々誰かに裏切られたり、弱くなったりを繰り返して、また感動したり強くなったりするんだと思います。

自分自身が、人生をどんな物語にしたいか次第なのだと思います。
今相談者さんが作っている30巻が、いつかまた読み返したいと思うような
味のある1巻になることを祈っています…!
共に頑張りましょう。