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CoCの探索をもっと手軽にしたい!

どうも、今回はビデオゲームとTRPGの話です。

まずはビデオゲームの話から。
最近、ひさびさにゲームソフトを買いました。

2038年、デトロイト。人工知能やロボット工学が高度に発展を遂げた、アンドロイド産業の都。 人間と同等の外見、知性を兼ね備え、様々な労働や作業を人間に代わって担うようになったアンドロイドは、社会にとって不可欠な存在となり、人類はかつてない豊かさを手にいれた。 しかし、その一方で、職を奪われた人々による反アンドロイド感情が高まるなど、社会には新たな軋轢と緊張が生まれはじめる。 そんな中、奇妙な個体が発見される。「変異体」と名付けられたそのアンドロイドたちは、あたかも自らの意志を持つかのように行動しはじめたのだった。     
                         ー商品説明よりー

まだ遊びはじめたばかりですが、探索と選択によって刻々と状況が変化していくのはおもしろいですね!
それにUIが近未来的でカッコいい。ある程度攻略したら、また記事にしたいところです。


TRPGの探索

さてTRPGに話を戻しますが、TRPGの探索(特にクトゥルフ神話TRPGの探索)をしていて、不自由さを感じることはありませんか?

例えばこんな場面・・・

GM:「廃病院を思わせる一室には、放置されたカルテ、レントゲン写真、医療器具と思わしき道具が、箱詰めで乱雑に積まれていた。」
PL:ふむ・・・とりあえず目星いいですか?
GM:どこに対して目星を振りますか?
PL:えーと・・・じゃあ医療器具から。
GM:それなら目星は必要ありません。
GM:手に取ると、それらの医療器具は使用済みの注射器や、腐敗した輸血製剤が大量に用意されていたと分かります。
PL:ではカルテを読みたいです。
GM:カルテは全文英語で記されています。《英語》で振ってください。

・・・中略・・・

PL:よし、この部屋の探索は終わったな! 次の部屋に行こう!

GM:(実は、医療器具に《医学》で判定すればそれが動物用であることや、カルテに《目星》をすれば筆跡からある人物に繋がったりしたのだが・・・まぁ黙っておくか)


TRPGは、GMの描写した世界が全てとなります。
GMがあると言えば出てきますし、無いと言えば無くなるのです。

それくらい曖昧な世界から、ゲーム攻略に必要な情報(アイテム)を探すのは至難の業です。
気になるところを調べられるか確かめて、仮に情報を見つけたとしても、別の角度から情報が得られるかどうか・・・。

なにしろ、せっかく演じるためのキャラクターを用意したのに、セッションの大半がGMに対して調べられるかどうかを確認する作業というのはつらいものです。


ビデオゲームの探索

ではここで、話をビデオゲームに移しましょう。
ビデオゲームの探索は、ゲームデザインの向上に伴い、どんどん分かりやすくなっています。

例えば――
なぜか点滅する拳銃とか
台詞の重要な部分だけ色が異なるとか
草むらに近づけば「!」が表示されるとか
会話可能なNPCの頭上に吹き出しが表示されているとか

ゲームを遊んでいる最中は気にしないと思いますが、実に巧みな手法でプレイヤーに必要なアイテム、情報を手渡そうとする仕組みになっています。

果たしてこのようなゲームデザインは何のために行われているのでしょうか。


リアルさを求めるならこのような演出は不要です。
ですが、ゲームに求められているのはリアルさではなく、娯楽です。
つまり、「探索」は情報を集める「過程」に過ぎず、そこで行き詰まらないように工夫しているのです。

情報を集めた先にある謎解き、ボスとの戦闘、予想外の展開、感動の結末、そういったものを楽しんでもらうためにデザインされているのです。


TRPGにおける探索の目的は?

最近のビデオゲームにおける探索(情報収集、アイテム回収)はとても簡単に作られているというのは分かった。
そして、その目的はプレイヤーに謎解き、戦闘、結末を楽しんでもらうためということも分かった。

「じゃあTRPGの探索も、その後の謎解き、戦闘、結末を楽しんでもらうために簡単にしようよ!」というのがこの記事で私が伝えたいことです。

具体的に探索を簡単にする方法ですが、私がGMをやる際には、PLにこのような伝え方をしています。

部屋の中央には、一辺の長さが1mほどの四角い金属製の机が置かれている。その卓上には古風な洋書が無造作に置かれていた。
>卓上の本 《英語》
>机を調べる《物理学》
>床を調べる《目星》

やけにビデオゲームじみてきたな」と思われるかもしれませんが、GMの処理はとても簡単です。

GMにとっては用意した情報をそのまま出せばよく、PLにとっては調べられる場所、必要な技能が一目瞭然です。
サクッと情報を渡して浮いた時間で、今後の展開を推理したり、キャラクター同士の茶番をしたり、作戦会議を開くこともできます。


とまぁ今回は、「探索 < ロールプレイ」にするための話でしたが、TRPGのセッションはプレイ時間が限られています。
どこに時間を割いて、どこを削るかという考え方は、GMの皆さんも一度考えてみてはいかがでしょうか。

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