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キャラクターの説明、どこまで必要?

今回はTRPGというゲームに登場するキャラクター解説についてのお話です。

それも読者側としてではなく、シナリオを自作する作家側の目線でのお話になるので、「オリジナルキャラクターを作ったはいいけれど、キャラクターの設定をどこまで書いたらいいのかなー?」という方に届けーと思って書きますね。

私は趣味でゲームシナリオを書いているのですが、物語を書く以上、登場人物を設定していく必要があります。

どんぶらこの桃太郎を例に挙げれば――

桃太郎(ももたろう)
17歳、男性。
実の両親は不明だが、巨大な桃の中に封じられ、川に流されているところを村に住む老夫婦によって助けられ、我が子同然に育てられる。村が鬼による被害を受けていると知ると、鬼を退治するため、鬼ヶ島に向けて旅立つ。

みたいな説明文ですね。
ものによっては「立ち絵」としてキャラクターイラストが添えられていることもあります。

さて、ここの説明部分。
どこまで書けばいいのか、読者はどこまで求めているかが作り手としては悩み所になります。
容姿、口癖、セリフ例、経歴、裏設定、etc…作り込み始めたらキリがない上、読者がそのシナリオ限りのキャラクターにそこまでの設定を求めているとも考えにくい・・・。

ということで、このようなアンケートを行いました。

2024-03-20 アンケート実施

あなたは誰かの作品を読むとき、キャラ設定は多いほうが嬉しいでしょうか? それとも、読み飛ばすことのほうが多いでしょうか。

アンケートの結果を見ると、「キャラ設定は多いほうがいい派」と「キャラ設定は最低限でいい派」にそこまで差が出なかったというのは興味深いですね。

また、アンケートに付随して、このようなリプライもありました。
・取捨選択は読む側がするので情報が多いほうがいい。
・出番の多い登場人物ならたくさん情報がほしいが、チョイ役ならそこまで必要ではない。
・事細かに書いてあるほうがロールプレイはしやすい。

「オリキャラの設定なんて長々と見たくない! 簡潔にまとめろ!」という過激派が一定数いるかと考えていましたが、そこまで過度に恐れる必要はないかもしれません。
作り手としては嬉しい反面、どこまで作業量を上乗せするか考えさせられるところです。

私としては、シナリオ制作の作業は簡略化を狙っていきたいところではありますが、GMに向けてロールプレイのアドバイスのようなものを付け足すことで、より遊びやすくなったらいいなーと思った次第です。

「このキャラクターは経営陣と部下から板挟みされている中間管理職だ」と説明があったところで、読んだ人の頭の中に「苦悩する中間管理職」に相当するキャラクター像が存在しないと、ぎこちないままロールプレイを任せられることになってしまいますからね。
あまり馴染みのない(演じることが難しそうな)キャラクターを登場させるときは、キャラ設定にプラスαでどういう言動をする人物か説明があると、よりリアリティを増してロールプレイの世界が盛り上がるかもしれません。

好きなもの、嫌いなもの、生年月日、血液型、出身地といった細かい情報に目が行きがちですが、現時点でどういう動きをする人間なのかがまとまっていればゲームとしては問題なく遊べるでしょう。

最後に、キャラクター設定は演じやすさに重きを置いた情報があればいいんじゃないかと言った手前ですが、好きなキャラクターなら、どんな些細な情報でも嬉しいものですからね。
公式設定集が出るのも、Wikipediaにとんでもない長文でキャラクター情報が書き連ねられるのも、そのキャラクターが愛されているからこそ。

誰かに刺さるキャラクターを生み出せれば、熱烈な需要を生み出せる。
そんなキャラクターも生み出していけるといいですね。


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