【習作】無題の漁村探訪

夕暮れ時。眠い目をこすりながら市バスから降りた僕は、入江を囲うように広がる鄙びた漁村の風景を見て、ため息をついた。
よりによって最終バスで寝過ごしてしまうとは。
傍らのバス停には「終点 伊須磨村」と書かれている。今日はこの村で宿をとるしかなさそうだ。生温い海風は潮と魚のにおいがした。

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