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大阪・黒門の「反省」から学ぶコロナ後の訪日客政策を読んで、イラっとしてしまった...

Linkedinからの転載です。

この記事です。

大阪・黒門の「反省」から学ぶコロナ後の訪日客政策

私、呉服屋に就職した2003年からずっと「黒門市場」は身近でした。インバウンドが起きる前の衰退期(〜2010年)、インバウンドど真ん中の絶頂期(2011年〜2019年)をこの目で、この肌で、すれ違う外国人観光客とぶつかりながら、見て来ました。

言いたいことはただ一つ。

『自業自得じゃ』

訪日観光客が激増して、何でもかんでも飛ぶように売れて、その対応に追われたのはわかる。理解は示す。そりゃああれだけの外国人客が押し寄せのだから現場が混乱するのも無理はない。

ただ、ずっと近所に住んでいて、お買い物をしていた地元のお客さん(=年間リピート数が二桁を超えるロイヤルユーザー)をないがしろにするのは別問題。

経営者として失格だと思います。その店を長い間支えて来たのは誰だったのか?その店の「柱」を立てる売上は誰の財布から出たお金なのか?

新規集客に目移りした結果が、これです。

『吉田さんは「インバウンドが戻ってきても同じことを繰り返したらだめ。近くの日本人客を大事にするためのルール作りを考え、伝統ある黒門を守らないといけない」と話す。』

もう無理です。

一度失った信用は、二度と戻って来ません。そのことがわかっていないから、この結果がおきたのだから。

難波の高島屋/心斎橋の大丸などの大手百貨店も一緒です。外国人観光客仕様のテナントを作ってしまった結果が、今の状況です。

復活の可能性がもしあるとすれば、今からかつてお世話になったお客さん宅をコツコツ訪問して挨拶をすることです。失ったつながりを、ここから取り戻すのです。

「あんた、調子のええこと言ったらあかんで!」

軒先きで水をかけられる可能性は高い。必要なのはルール作りじゃない。「挨拶」です。これからのお店の運営方針を代表取締役が伝えることです。

記事に出てくる吉田さんは72歳。

できるでしょうか?

でも店のことを考えるならば今からでもやらないといけない。

ただ、残念ながら多くのお店はそれをすることなく「無言の撤退」を選ぶと思います。

だから今、シャッター街になっている。

かつて私が勤めていて、潰れた会社の経営者は、自分の口で破産の経緯を説明することなく、「無言の撤退」をしました。

舞鶴グランドホテルの8階から飛び降りたのです。

私も含めてビジネスの経営者なんて失敗だらけです。顧客に迷惑をかけることも多々あります。

だからこそ「こういう感じでこれから、やっていきたい。今後もお付き合いをしてもらえないだろうか?」と経営者は顧客に言えないといけない。

あー、今わかりました。

なぜ自分がこの記事にイラっとしてしまったのか?

袖にされてしまった顧客の気持ちもわかるし、混乱に巻き込まれた経営者の気持ちもわかる...。

自分もそうなるかもしれない...という気持ちがあるんですね。

うーん、記事中の吉田さんには最後まで頑張って欲しいなぁ...。

どう思いますー、この記事?

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