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ボランティア保険は、ぜひとも!地元で!とお願いしたい

ボランティア保険ってご存知でしょうか。
その名の通り、自発的な意思により、他人や社会に貢献するための活動に対して保証されるものです。
活動中に怪我をした時や活動中に他人に怪我をさせるなど賠償責任が発生したときに使えます。

例えば、活動中自分がかけていたメガネが汗でスルッと落ちてしまって、それを後ろから来た他のボランティアさんが踏んで壊してしまった、なんてケースもありました。
また、ある被災したお家で復旧活動中に、その家の中の物を壊してしまって数十万円の修理費用がかかってしまった、という場合にも適応されたそうです。
(もちろん状況によって、作業内容によって対象にならないこともありますので、詳しくは保険内容を確認してください)


このように、少なからず怪我や事故があるから、
災害ボランティアセンターで活動の参加申し込みをすると、必ずこの保険に入ってくださいとお願いされます。
ただ、この保険について知らずに現地までいらっしゃる方も少なくありません。そんな方のために、特別に現地で保険加入の受付をしていたりもします。
しかしぜひとも被災地で加入せず、事前に地元で加入してほしいと思っています。理由は3つ。

①受付に時間がかかる
災害ボランティアセンターの受付では、混雑時にはかなり長時間待たなくてはならないこともあります。保険加入の手続きをしなくてはいけないため、その分余計に待たなくてはいけなくなります。

②やり取りは加入した所で
ボランティア保険加入の取りまとめは、それぞれの社会福祉協議会が担っています。現在は、災害ボランティアセンターの立ち上げと運営も社会福祉協議会なので、加入する分には問題ありません。
しかし、怪我や事故などで保険適用をすることになると、仲介役は加入した社会福祉協議会になります。もし活動中に何かあると、わざわざ加入した所の社会福祉協議会まで書類のやり取りをしなくてはいけなくなります。
これ、ちょっと面倒ですよね。仕事とはいえ、そのやり取りする側も大変だと思います。

③大量の入力作業
最後の理由は、社会福祉協議会側の理由です。
実はほとんどの場合、現地で保険加入申し込みは、特定の用紙に必要事項を書いて提出するというものです。この用紙に書かれた内容は、後日データで整理されて関係機関に送られます。
これ、加入が一人だけならなんの問題もないのです。
しかし仮に災害ボランティアセンターが3ヶ月設置されたとして、毎日10人が加入したら?
30日×3ヶ月×10人=900人
この900人分の書類をデータ化しなくてはなりません。そして大体の場合、残念ながら、手入力という手法が採用されています。ひたすら書類を見ながらポチポチ入力するのです。汚い字で書かれている時は読み取りにとても困ります。
また、個人情報保護の観点から、これは一般の方に手伝ってもらうことが難しく、災害ボランティアセンターが閉まった後、社会福祉協議会スタッフが担当せざるを得ないのです…。
これは、全体的なシステム整備が進めば解消される問題かもしれませんが、当面はこのスタイルが続くと思われます。

以上の3つの理由から、ぜひともボランティア保険は地元社会福祉協議会で入って欲しいと強く思っています。
この保険は、毎年度更新なので、今から入れば、2020年3月31日までカバーできます。
そして、災害ボランティアだけでなく、「対価を貰わない、個人の自発的な意思による他人や社会への貢献活動」に対して保証されるので、地域清掃や自治会活動でのお手伝い、他のボランティア活動等、実は適応範囲が広いのです。

活動中の自然災害に見舞われた場合でも適応できるプランもあります。地震災害や土砂災害の支援に行くなら、このプランがおすすめです。プランが4種類ある地域と3種類の地域など、地域によって掛け金なども微妙に違うので、問い合わせてみてください。一番高いプランでも一年で800円ちょっとです。加入は、それぞれ市町村にある社会福祉協議会が窓口です。
ぜひ、時間に余裕のあるときに、お近くの社会福祉協議会で加入してください、というお願いでした。
【市町村名 社会福祉協議会】で検索!

最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。 少しでも、災害現場の課題が伝わっていたら嬉しいです。 いただいたサポートは、被災地の現在を伝えるための活動資金にさせていただきます!