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曖昧な知識は何の役にも立たない


 学生時代様々な知識・情報を学んだはずですが、多くはいつ・誰から・どのように教えていただいたものかを忘れているものです。

 私が大学で薬学部に進んだ理由は自慢できる理由ではなく、大学に行くことがMustとなったこと及び化学の成績がやたら良かったからです。

 タイトルの「曖昧な知識は何の役にも立たない」は高校時代の化学教師の口癖でした。授業を聞いていない生徒の耳を引っ張って「東京タワーは見えるか?」という程度ならともかく(って駄目だけど、そしてこれは別人の音楽教師のネタだったかも…)、その数段エキセントリックな言動が多く、今の時代なら大問題になること間違いなしの教師でした。しかし、私にとっては化学およびその考え方に興味を持つきっかけとなったので恩師です。

 「曖昧な知識は何の役にも立たない」を聴いた当時は”曖昧で終わらず、しっかり調べろ” ”中途半端な理解では通用しない”くらいに捉えていました。実際にそういうニュアンスで言っていたのかも知れません。亡くなられた今ではわかりません。

 というわけで今回は、「曖昧な知識は何の役にも立たない」ということを人に説明するなら…というnoteです。

 

 新しいアイデアを生み出そうという時に、まず必要なのはそのモノゴト自体の理解です。つまりモノゴトの原理・原則を複数の方面から理解したうえで、原理・原則を踏まえて実行する手法につなげることができることが前提になります。

 私は小売業に関連したコンサルタントなので、小売業に例えます。小売業の原理・原則を小売業・顧客・ステークホルダー(メーカー、ベンダー)の三方から理解した上で、三方良しになる手法を考案し、実行助言する仕事と言えるでしょう。

 名著”アイデアのつくり方”にもあるように新しいアイデアは既存要素の新しい組み合わせです。したがって事物の関連性を見つけ出す力が重要になるわけです。

 数十分あれば読める本なので、ぜひ読んでいただきたい本ですが、一応5つのステップを(何年か前に読んだ記憶レベルで自分なりの解釈して)記載すると

1・資料収集:資料を集める。ここをやりきらずにアイデアが生まれない事例がとにかく多い。資料には特殊資料と一般資料の2種類あり、特殊資料は広告代理店(やメーカー)の場合、消費者と製品に関するもの。これを深く見ていくとある種の消費者と商品に関連性が見つかる。一般資料はその他のこと。

2・つながりを思考する:資料を咀嚼し、部分的なアイデアが少しでも生まれたらメモする。これを徹底的にやり抜いたら3へ。辛いプロセスだが、ここをいかにやりきるかが結果を左右する。

3・頭からすべてを空にする

4・アイデアがふってくる

5・適用段階:ふってきたアイデアを形にする。このステップで実現しないことが多い。斬新なアイデアは人を巻き込む力があるので、一人で考えず、人と話しながら進める。

 これはどういうことかというと、

徹底的に顧客と商品を調べる(世の中の動静などの一般情報も)→組み合わせを考え抜く→アイデアが生まれたら周りを巻き込んで実行する 

ということだと考えます。実際はこの前にその分野の原理・原則、手法・ノウハウを理解している必要があります。それらの基礎的な理解がないままに「特殊な断片的知識・情報」をただ集めるだけではまるで役に立たない。これが恩師が言いたかったことではないかと今は考えます。

さて、
#曖昧 の意味するところは誰もが知っている。でも、なぜ"曖"?"昧"は"未"なので不確定という意味があるとしてメチャクチャ前向きで明るそうな"曖"が?
愛に胸につかえた気持ちという意味合いがあるので 太陽が(雲に)つかえて暗いという意味とのこと。うーん🤔


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