病院の父を見舞った帰り、私は横須賀に向かいました。
父は小学生の私に「いつか横須賀の戦艦三笠を見せてやる」
と言っていましたが、もはや実現されそうもありません。
父親と見るはずだった軍艦をひとりで見に行くことにしたのです。
また横須賀と言えばマイブーム中の佐藤さとるの生誕の地で、児童文学「わんぱく天国」の舞台になっています。作品ゆかりの地も歩いてみました。
まずは、横須賀中央駅から徒歩10分の三笠公園へ。
【戦艦三笠】
三笠は日露戦争中に、東郷平八郎が指揮した艦隊の旗艦で、明治38年の日本海海戦で帝政ロシアのバルチック艦隊と対決しました。
日本海海戦は、ロシア側38隻のうち半数以上を撃沈させるという圧倒的な勝利でした。
【横須賀港と小栗忠順】
横須賀は幕末につくられた町です。
この時期、外圧に対抗するためには近代的な海軍を持つ必要がありました。
幕府の勘定奉行兼海軍奉行の小栗忠順(おぐりただまさ)が港湾と造船所をグランドデザインしました。
今回も司馬遼太郎の言葉を引用します。
その後小栗は、新政府軍によって無慈悲にも斬首されました。
享年41歳。
【わんぱく天国の舞台へ】
海沿いの横須賀駅で、児童文学好きな高校の同級生S君と合流。
一緒に佐藤さとる「わんぱく天国」の舞台を探して歩きます。
「わんぱく天国」は戦前の横須賀を舞台にした作者の自伝的な児童文学です。
11歳のときに読んで以来、ずっと記憶に残っている作品です。
【横須賀市逸見(へみ)町】
横須賀駅の北側へ。
このあとのラストは、喪失感にみまわれるとても悲しく、忘れられない記述になります。
ご興味がありましたら、ぜひお読みください。
今回の行程は4時間でした。
小学生の頃に想像していた風景をたくさん見ることができ、満足度が高い小旅行となりました。
また機会があれば次は「だれも知らない小さな国」の舞台の谷間を訪れてみたいと思っています。
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