1日かけての沼津聖地巡礼も、残すところ沼津市街地のみとなった。
淡島を出た私達は、欧蘭陀館下河原店、びゅうお、そして仲見世商店街やゲーマーズ沼津店を回ってきた記録だ。

沼津港周辺

欧蘭陀館下河原店

この喫茶店は、劇中において主人公の幼馴染である渡辺曜ちゃんの実家のモデルとなった場所に所在している喫茶店だ。
あくまで場所であって、曜ちゃんの実家は喫茶店ではない。

渡辺曜ちゃんと言えば、オムそばならぬヨキソバが有名だ。
この店ではオムそばを注文すると旗とケチャップが付いてくるので、劇中のヨキソバをセルフで再現する事が出来る。
注文してもお店では再現してくれないので、その出来は自分の腕にかかっている。

沼津港大型展望水門「びゅうお」

劇中にも登場した展望台付きの水門で、沼津港のシンボルのような建造物だ。

丸勘

沼津港にある沼津みなと新鮮館と呼ばれる商業施設内にある飲食店が「丸勘」であり、漁港の飲食店らしく主に海鮮丼などを提供している。
この店がラブライバーにとって有名なのは、ここの食事が美味しいからというだけではない。
写真を見てもらうと分かるが、ラブライブサンシャインの手製ポップイラストが店の内外に張り巡らされているのだ。
この気合いの入れっぷりがラブライバー、なかんずくAqoursを推すライバーから注目を浴びているというわけである。

そして、Aqoursの中でも特に国木田花丸のイラストが溢れかえっているのだが、これはどうやら経理担当者に花丸推しの女性従業員がおり、丸勘の非公式アカウントまで作って宣伝していたからだった。

ところが、去る令和5年3月13日に事態は急変する。
なんと店内外のポップが悉く撤去されてしまったのだ。
また、当該非公式アカウントも削除されてしまっていた。
この時は多くのライバーが様々な憶測をしており、丸勘がラブライブ公式とJRとのコラボをしたため剥がさざるを得なくなったのだとか、丸勘は閉店するのではないか等という話も出た。
実際のところは、ポップを作成していた女性従業員の退職に伴うものであり、本人の希望だったのだという。

ライバーの間では有名な店であったが、また一つ痕跡が消えてしまった。
行きたい場所、見たいものがいつまでもあるとは限らない。
こういう事があるので、行きたいと思った場所には行けそうな時に行っておくべきなのだ。

沼津市街地

劇中で狩野川花火大会において「未熟Dreamer」が流れたが、その狩野川がここだ。

2期5話「犬を拾う」においてヨハネこと津島善子ちゃんと、リトルデーモンリリーこと桜内梨子ちゃんが犬を拾った場所がここである。

宝飾時計の市川（沼津あげつち商店街）

劇中でヨハネが居住しているマンション、いわゆるヨハネハウスの一階にある時計店だ。
どういうわけかヨハネではなくダイヤ推しのようだが、それはここが宝飾品店であるためだろう。
ダイヤ推しの私としては嬉しい限りだ。

仲見世商店街

沼津は街全体でラブライブサンシャインを推している印象が強いが、この商店街は格別それを強く感じた場所だった。
各所に作品の横断幕が飾られ、店舗の看板にはキャラクターの垂れ幕が大量に架けられている。
こんな場所は他に見たことがない。

マルサン書店

劇中にも登場した書店であり、Aqoursの一年生がよく利用している描写がされていた。

「場面は２F専門書フロア」という記載があるが、この時既に二階の売り場は閉鎖されており、書籍を置いている売り場スペースは一階のみとなっていた。
全国どこの書店も昨今の出版不況により経営が圧迫されているが、この店も例外ではないようだ。
当然ながら「ラブライブサンシャイン関連本は３Fコミックフロア」という記載も過去のもので、訪問時に三階にあったのはAqoursメンバーのパネルやポスターのみだ。

アニメ放映時の面影をあまり感じられないマルサン書店仲見世店だったが、なんとこの訪問の翌月である令和4年5月31日をもって閉店してしまったのだ。
経営不振かと思ったが、再開発事業によるものだそうである。
あれだけ売り場スペースを削減しているわけだから、当然経営状態が芳しく無かったことは想像に難くないが。

ゲーマーズ沼津店

最後は沼津にあるゲーマーズを訪れた。
ラブライブシリーズに縁のある地のゲーマーズは全てタイアップをしており、ここ沼津ではラブライブサンシャインがタイアップしている。
それらの店舗ではそれぞれのシリーズからファンによる投票によって看板娘を選出しており、沼津店においてはヨハネこと津島善子ちゃんが選ばれているのだ。

そのため、店舗名もヌーマーズに変えられ、リトルデーモン店というよく分からない名前になっている。
（そもそも沼津は仮名文字で「ぬまづ」と書くのだから、「ヌーマーヅ」では…）
他店舗に比して個性が強めな仕様となっているが、ヨハネの可愛さで些末なことへのツッコミは帳消しにしよう。

ゲーマーズ沼津店へ行った後は帰路についたのだが、一つだけ問題があった。
アニガサキ二期の最新話が放送される時間までには帰宅出来ないということだ。

この時期はちょうどアニガサキ二期（虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のTVアニメ）が放送されており、毎週土曜日の午後10時から最速でテレビ放送及びYouTube等での配信がされていた。
しかし、沼津を出たのは午後7時を過ぎた頃だ。
そこから3時間以内に一宮の自宅まで帰宅するのが無理なのは明白である。

そうは言っても、観たいものは観たい。
そこで私達は時間を見計らって岡崎サービスエリアへ入り、駐車場内の車内でタブレットを用いてアニガサキの最新話を観たのだった。

一日中ラブライブ（特にAqours）の曲をカーオーディオで流しっぱなしにし、日が暮れるまで聖地巡礼に明け暮れ、ラブライブ（アニガサキ）を観るためだけにサービスエリアで休憩をするというラブライブ三昧の一日だった。

これで私も、にわかラブライバーから普通のラブライバーの端くれくらいになれたのかも知れない。