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「だらしない」をやめる

シーナさんは とても叱られた

ある日 シーナさんは よくシーナさんの面倒を見てくれる人から
シーナさんが大人になってから 一番きつく叱られました
内容は 大きく分けて

生活態度/金銭管理のだらしなさ
・「出来ない」
「やらない」の正当化に用いていること
・何度も叱られてる事なのに
いつまでも当事者意識が無い
こと

の3点でした
特に「出来ない」を「どうしたら出来るか」に転換せず
「やらない」に捻じ曲げていることについて一番きつく叱られました
反例として 共通の知り合いのデキる人(以後Aさん)が
「出来ない」を必ず「どうしたら自分も出来るか」考えて工夫して
「出来る」に変えていったことなどを挙げられました
いい歳してべそをかきそうになる程つらかったですが
「今まで逃げ回って目を逸らし続けてたツケでしょ」
と言われて やっと当事者意識が芽生え
態度を改めることにしました

叱られてから

叱られて 態度を改めようとは思いましたが
「出来ない」を「どうしたら自分も出来るか」
という風に考えたことがなかったので
どうしたらいいのか途方に暮れていました
しかし 丁度同じ日にAさんも含めて
複数人で食事に行くことになったので
一緒に食事をしている時に その場にいる人全員に
「こういう事でとても叱られたけど
自分ではどうしたらいいのか分からない」
と伝えてみました

住環境の重要性

ところでですが
シーナさんは子供の頃から "お片付け" が大の苦手です
何度片付けても 数ヶ月も経てば【汚部屋】に変わり果てます
(恐らくはADHDのADの部分が関係無くはないかも?)
そこでAさんから住環境の重要さについて説かれました
それは

散らかっているなどで住環境が悪い
⇒自宅なのに居心地の悪さを感じたりしてメンタルに悪影響
⇒居心地が悪いので "不要不急の外出"が増える
⇒余計な外食や買い物をしてしまい 浪費に繋がる

というもので 正にシーナさんの状態そのものでした
Aさん曰く
「自分には片付けられないということが全く理解出来ないが
片付けられない人が存在することは知っていて

 かつてのルームメイトにもそういう奴はいた」
とのことで Aさんのかつてのルームメイトに行わせたという
『片付けられない人でも片付けられる方法』
を(Aさんともう一人から)伝授されました ↓↓

(図に描き忘れましたが 踏んでいいものを踏み分けて歩く ということをしない為に 部屋を裸足で歩かないようにも言われて 通気性のある部屋用のサンダルも買いました
シーナさんは一般的なスリッパや靴下は通気性の悪さからか気持ち悪く感じてイヤなので 室内用の履物はほぼ全部履けません
反対に靴を履く時は靴下を履いてないと気持ち悪く感じて靴を履けません メンドクサ)

「なるほど!合理化されてて
これなら出来るかも知れない!」
と思ったシーナさんは 帰宅して早速 床に散乱していた
指定のゴミ袋に入れられるもの】だけ
とりあえず片付けてみました
すると...!床が少し見えているだけでも
片付いた印象が生まれたではないか...!!

シーナさんは単純なので「片付く見込みがある」と感じて
翌日は洗濯物を分けて入れる為の大きめのカゴと
大きな箱を探しに出て 無事ゲットしたので仕分けました
そしたらなんと
部屋に散乱していたものの半分くらいが
【指定のゴミ袋に入れるもの】【洗濯物】
で占められていたことが判りました

「なんだ お片付けって難しいことじゃないんだ」
と思ったシーナさんはそれからどんどん部屋を片付けて
残すは 台所掃除 のみとなりました
ここまでかかった日数は大体3日間くらいです

一日の中のメリハリ

Aさんともう一人(Bさんとします)からお片付けメソッドを教わる中で
一日のタイムテーブルを作って生活にメリハリをつけることも強く薦められました
簡単に言うと 時間制限を設ける ということになります
AさんとBさんが言うには

時間制限を設けないまま「今日は○○をしよう」と思う
期限が無いので「今日中ならいつでもいいし...」とダラダラ
⇒遅い時間になってしまって「もう明日でもいいか...」

という悪循環に陥らない為にも
一日のタイムテーブルが必要だ とのことでした
学生や会社にお勤めに出ている人なんかだと特に自ら
タイムテーブルを作らなくてもある程度のルーティンは
できると思いますが シーナさんの様に働いていなくて
一日中時間を自由に使える人だと無為に過ごしがちなのも
ありますし 時間制限があると時間を上手く使う為に起きてから
まず どう過ごすか考えてから一日を始める というのは
入院生活を送った上で経験や実感としてあったので納得でした

↑こんな感じのタイムテーブルを作ってみて これに沿った生活を始めてみました
ただ 体調如何ではこの通りに出来ない(天気・気圧に体調が大きく左右される為)こともあるので 体調不良の場合はやむなく例外の日としたり
「時間厳守」にしてしまうと 一度出来なかった日があった場合翌日から全くやらなくなる という完璧主義の短所が出にくくするために多少(30分くらい)の前後は誤差ということにして 少し自分に対する縛りを緩くしています
ASDの「ルーティンを好む」という性質とかなり相性がいいので これのお陰で前より一日を過ごしやすくなりました(欠点:例外を作る時に自分を納得させるのが大変)

毎日の積み重ねとは

お片付けや生活習慣の見直しについて色々教わる中で 注意点として
「こういう毎日の積み重ねは 実践したところで
特に誰かから褒められることはないんだよ」
と AさんとBさんは口を揃えて言いました 続けて

「でも 出来ても誰にも褒められない というのは裏を返せば
出来なくても誰も責めない ということでもあるからね」

とも言っていました それを聞いたシーナさんは
「そうか 褒められない事はペナルティを課されない事でもあるのか」
と 肩の荷が軽くなる思いがして
自分のペースで「だらしない」をやめていくことにしました

自分の挫折パターンと先人の言葉

今まで自分にとって何かちょっと大きな事を成し遂げようとして
出来ずに結局挫折してしまうというパターンの中に
遠くにある大きなゴールを見据えてしまって 辿り着くまでの
多くのタスク全てをいっぺんに考えてしまって タスク量の膨大さや
ゴールの遠さに眩暈がして【着手する "前" に挫ける】
というものがあることに薄々気付いていたので
決して一度に全部こなそうと思うな!!」と
意識的に段階を踏んで着手しようと考えていたら

『困難は分割せよ』

という 哲学者デカルトの言葉と出会いました
ひとつの"大きな事"を成し遂げようとするから難しく感じる
ので 目下の小さな事から順に着手していく
(この話だと「まず」ゴミを捨てる の様に)と
難しく考えなくても出来る というように解説されていました
また ADHDの先延ばし癖に対するキーナンバーとして
""という数字が挙げられていたのも見ました
つまり「1分だけ机に向かう」「1文字だけ書く」という様に
"とりあえず" でいいので着手してみると
気が付いたら思いの外やるべき事が進んでいた
と 結果がついてくることに繋がるそうです
なので 達成を難しく感じる事に必要な事全部を一度にこなそうとして
取り組む前に挫ける傾向から 『分割』して取り組む
と 工夫を加えて着手したのは当然の帰結なようです

関連して【アキレスと亀】という話もあります(下図)

他にも「継続は力なり

為せば成る 為さねば成らぬ何事も
成らぬは人の為さぬなりけり

(どんな事も意思を持ってやれば達成出来るし
やらなければ達成出来ない
達成出来ないのは何もしないからでしょ)

為せば成る 為さねば成らぬ
成る業を成らぬと捨つる人の儚さ

(やれば出来るし やらなきゃ出来ない
出来る(可能性がある)ことを出来ないって
諦めちゃう人ってもったいない!)

なんかも心の支えになっています

環境の変化

シーナさんが居る『環境』が変わったと一番実感しているのは
自分が出来ていない事を出来ないまま放置していることを叱る人
何をするのが出来るようになる手掛かりなのかを教えてくれる人
知り合えたことかなあ と思っています
"出来ていない"ということを指摘されることは今までもありましたが
出来ていないことを真正面から叱って反省を促したり
どうすれば出来るのかを教えてくれる人はいなかったので
「指摘」の次の段階の事をされて嬉しい気持ちもあります
(非常に傍迷惑な話だと思いますが...)

「だらしない」をやめる

自分が目を背けて散々後回しにしてきた事柄に
いよいよ向き合わなければならなくなった時
ずっと後回しにしていたツケで 向き合う決意をして
向き合っている時はかなりしんどいですが
きっと乗り越えた時に何かあるかも知れない
(無くても自分で意味を見出したりこじつけることも出来る)
という淡い期待もありつつ この出来事を

逃げるのはやめにしよう

というターニングポイントにして
今 シーナさんは
出来ないをやらないの正当化の道具にしない ことと
だらしない人間でいることをやめる
ということに向き合うことにして
「だらしない」をやめるスタートラインに立ちました


おしまい

長くなってしまいましたが
お付き合いありがとうございました
※こうやって発信することで自分なりに退路を断ちました

クスッときたら YOUシーナさんをサポートしちゃいなよ!