どっちもどっちを考える

どっちもどっち。
安芸高田市の議会と市長、中国新聞と市長。

これを聞くたび、石丸市長は怒ります。
毎回どちらが正しいのか確定させているように思います。
私の勘違いかもしれませんが。

石丸市長支持派の方の中にも
市民が
「市長も議会も頑固で。どっちもどっち。
もう少し市民のために歩み寄ってよ」
と評しているのを見聞きすると怒る方がいます。

私は怒る方に違和感を覚えます。
市民には市長と議員の仲の良し悪しなんて
関係ないですよ。うんざりします。
正直、そういう話題でニュースになってほしくありません。

それはそれとして、私はどっちもどっちと聞くと思い出すのです。
『ブラックガールズトーク』作者・マキノマキ
という漫画があるのですが
case.26に「どっちもどっちの女」というものがありまして。

上司からパワハラを受けた女性が友人に愚痴るのですが
後輩女性が何度もどっちもどっちを繰り返すのです。
最終的にこの後輩女性は距離を置かれるようになります。

ざっくりいうと
どっちもどっちって
何か嫌なことをされた側からしたら
加害者の味方宣言なんですよ。
あなたにも非がある、だからあなたも悪い。
公平なふりをした敵のように感じるもの。

だから言われて怒る気持ちも
分からなくはない。

さて
市民の言うどっちもどっちとは
どちらの味方宣言なのでしょう。

どちらも頑固。
確かにそうかもしれません。
石丸市長は「今やらないと町の存続に関わる。絶対に譲れない」
市議会の多数派は「石丸市長は気に入らない。絶対に譲れない」
お互いに譲れない点では同じ。

どちらも歩み寄ってない。
確かにそうかもしれません。
石丸市長は「根回しはいらない。ちゃんと是々非々でやればいい」
市議会の多数派は「俺・私は聞いてない。それでは判断できない」
話をしている、聞いていない。
議事録を読めば話はしているんですが、見ないと分からないですよね。
どちらが正しいかは別として、平行線で解決しない。

でも議論のレベルが同じかな?
同じ基準で評価するとどうなります?
論点を細かくした質問で
右左で、どちらが悪いを表してみたときに
真ん中だって方は実は少ないのではないかと思います。

市民の方々は
本当にどちらも同じくらい悪いと思っているんでしょうか。

次回の選挙で明らかになるはずなんですが
またまた間の悪いことに
安芸高田市の財政が約5年分、回復したばかりです。
石丸市長が巻きで行動と選択していった結果
まだ大丈夫じゃないかと甘い考えを与えていないか気がかりです。

夕張の二の舞になる、と言う方がいましたが
およそ漫然な市政をしても1期分は保つと思います。
逃げ切れる。その後は崖ですが。

と、これは去年の10月に書いたものなのです。
時は流れて、裁判の結果が出ました。

時系列としてはポスターが先ですか。

契約は口頭でも可能なのは分かり切っていることですが
お金の話は言った言わない聞いた聞いてないで
書面にしないと必ずトラブルになります。

私の上司が半端ない頻度でこれをやらかす人なので
毎日の鬱憤が溜まっているだけに
個人的に「ないわー」でしたよ。
どちらに対しても。

私は運行依頼書っていうのを毎日仕事で作成しています。
協力会社さんに仕事の内容を細かく記載したものなのですが
支払額と積降地、時間指定・自主荷役の有無等
最低限仕事の発注前に必要です。
ちゃんと事前に送らないと事故が起こります。
間に合わせでほぼ電話誘導だとしても、金額だけは載せます。
本当にこういうのは勘弁してほしい。

これこそ、本来の意味でどっちもどっちですよ。
だから民事で争ったんでしょう。

忙しかったのは分かるけど
そもそもこんなの出馬した本人がやる作業なの?
事務担当者はいないの?
資金管理団体ってこういうための組織じゃないの?
今年ならやる人いるでしょ。
私やりましょうか?
経験者じゃないので勉強する感じになりますけど。

印刷会社の担当者さんは広島市内の上限で脳内見積を作って
擦り合わせもしないで請けたように見えましたが
初めての取引先は全部上手くいくことなんて滅多にありません。
身内とか関係ないです。
お互いの商習慣とか常識って皆違うものですから。
同じ業界でも違います。
相手が公人なら断らないし払うだろうと思ったんでしょうか。

出来上がったものを受け取ったなら全額支払わないとだめですよ
というのが判決だったかと思います。
まぁそうでしょうね。返品せずに使ってますしね。

ただ、そもそも含まれるべきでないものが入っていたりして
その契約自体の両者の確認不備がひどい。
「本人負担はありません。すべて実質無料です。」
と言っておいて
公費負担分と本人負担分を混ぜた見積兼請求書を納品時に渡して
「折込費用は本人負担なのは常識ですよ。
うちはこの費用でいつもやっています。
足が出たら皆さんご自身で負担されてます」っていうのは
よくそれで商売できますね、と思います。

納得いかないんでしょうけど、勉強代だと思って諦めてほしいです。
できないのは分かるんですけどね。
昨年のお正月で言っちゃってたもの。
今確認しようとしたら見れなくなってるけど
自分の口から出した言葉は
絶対に貫こうとしますから。

それで、名誉毀損裁判です。

前述しましたが
提出された録音データは文脈がおかしいのです。
最初の10分位がない。
いちばん勢いがあって
問い質さないといかんぞ
という空気感の部分がない。

で言った言わないになった。
裁判では
証拠がなければ言われたことにはなりません。

私からしたら
山根議員はあの録音データを出したせいで
逆に隠してるって言われてるように思いました。
山根議員が録音したものではありません。
提供されたものです。
誰から提供を受けたかは公表されていません。
そして、山根議員本人は提供されたデータを多分編集していません。
よって、山根議員が持っているデータ自体
最初の10分位が抜けているものと思われます。
あと、最後の議長の発言がないことから
最後の数分も抜けています。
山根議員に最初の方を出せ、と言われても出せません。
持ってないから。

そもそも
あの終わり方で
あのツイートになるとは思いません。
平和な感じで終わっていました。
だから山本議員が預かった診断書も
その場で渡すことがなかったのではないかと思っています。
使わなくても分かってもらえた、よかったよかった
の空気感だと思いました。
石丸市長はめちゃくちゃ我慢してただけなのかもしれないけど。

恫喝紛いっていうのも
最初は認めていました。
そう思われたのかもしれないがそんなつもりじゃなかったって。
最初の空気感はそんな感じだったんだろうと
否定できなかったのではないでしょうか。

だとしても
協議会の前の文脈からいけば普通の反応ですし
そこまで責められる内容だったとは思いません。
ああいう言い方話し方をする方
(主語が大きいですが)
50〜60代以上の師士業の女性だと割といます。
実体験です。本当にいます。皆さん悪意とかないです。
悲しいかな、協議会の文字起こしでも
山根議員の進言は他の市議から微妙に否定されていましたし。

発言の要旨は
1.政治の可視化、見える化は良いと思うが
公表する時点では見えていない部分が
後から判明することもある。
その点も考慮してほしい。
2.議会は市長の追認機関になりがち。
支持を集めた市長が
気に入らない議員を貶めるツイートをして最終的に市長会派を作る。
そうするつもりなの?

これは要望と質問に思えます。
市長が気になった文言、かすってすらいない。
議会と敵対すると政策が通らない
とは読み取れません。
事情を補足してやれ、には1が近いかもしれません。

文脈としては
先に2に対して、
自分がそれをやるかは別として政治とはそういうもの
逆に議会が石丸は許さん、人間として失格だ、市長は倒せ、のような主張をしてビラを撒き、市民がそれに呼応するのであればそれもまた民意
それについて判断するのも個々に任される
といったような回答をし、1に対して
『私がどこまで慮るかについては
この前のところで申し上げたかぎりなんですが
全ては承知、把握できませんので、
それは個々人が主張していくものだと思っています。
根拠のない誹謗中傷は駄目ですよ。根拠がない誹謗中傷は。
なので根拠を持ってこう思う、こうだああだ、っていう情報発信をしていくような時代になっているんじゃないかなという、私の理解です。』
と回答しました。

最初の10分だよ、と思う人もいるかもしれませんが
最初の勢いあったタイミングで
山根議員が発言できる空気感だったのでしょうか。
実際、終わりがけで今更なんですが、と上記のような発言をして
男性議員からしれっと梯子を外されています。
え、普通じゃね?
そういう世界ですよ、みたいな塩反応。

実は開始早々いきなりヒステリックだったとか

ないと思います。分からないですけど。

名誉毀損裁判です。
山根議員が言ったかどうかはどうしようもありません。
証拠がないので
なかったとして進みます。
一部の方はここを凄く気にされますが
裁判の便宜上、真実は棚上げです。
事実確認が取れない以上
山根議員が何を言ったかではなく
誰に何をされたかが争点です。

話題の市長がTwitter上の公式アカウントで1市議を名指しで責めた場合に
名誉毀損にあたるかどうか
それだけです。

あたりました。
民事での構成要件を充分満たしています。
普通のケースで、きわめて常識的な金額です。

330万の請求のうちの1割、安芸高田市に対して33万の支払命令。
訴訟費用の割合もそのまま
9割を山根議員が負担、1割を安芸高田市が負担。

わざとなの?というくらいの内容です。
弁護士に着手金と成功報酬、訴訟費用払ったら
山根議員の手元には残りません。
持ち出しかもしれません。
なんでこんな得にもならないことしたの?
1割しか認められてないって
事実陳列罪って言われてしまいます。

勝訴したのに名誉は回復されず
恫喝した覚えはないのに恫喝裁判と言われ
双方の弁護士さんが報酬を得ただけ。

この恫喝裁判という書き方自体私はどうかと思います。
1審とはいえ、判決は出ました。
山根議員と恫喝を結びつけるのはやめてほしい。
名誉棄損裁判と書くところだと思います。
ざっと新聞テレビの見出しを確認しましたが
テレビはNHKと広島ホームテレビが
新聞は産経新聞が
そのほか、広島ホームテレビの記事を転用している社多数が
見出しに「どう喝」を入れています。
読売新聞の見出しが一番良かったです。

賠償金の額ですが
1割予想なら500万にするか
100万にして簡易裁判所で33万を認めさせれば良いと思うのですよ。
というかなぜ金だけなのでしょう。
インターネットで毀損された名誉は
お金では回復しません。
訂正させてこそ勝利なのではないかと
私は思います。

民事と刑事では名誉毀損の構成要件が微妙に異なります。
また刑事事件での時効は過ぎていると思いますし
実際に清志会に所属し市長の目玉政策をことごとく廃案にしている以上
真実であるとして棄却される可能性がありました。

なので民事では勝訴、刑事ではやったとしても不起訴になる案件だと私は推測しています。

つらつらと書いていたら

控訴しましたね。
ここで専決を使うとは思っていませんでした。
というか使ってほしくなかった。

石丸市長が民事で支払なしになる要素が見当たらないのです。
また、山根議員の控訴理由も個人の賠償といったものでしたが
これも覆せる要素が見当たりません。
最初にお金だけでなく訂正記事の投稿を求めていて
それが認められなかったので控訴なら
意味があったと思います。

双方にとって無駄です。
弁護士さんは報酬が増えて良かったですね。

市長がご自身の報酬を一部返納して
市の財政に負担がないようにするとか
早々に取り下げて
まあ、民事はこういうものなのでとか言って
市政に集中してほしいです。

Xで
市長に賛成している層は
市長が明らかに間違ったことを言っていることにふれない
といった内容を投稿している方がいました。
全員が全員、触れていないとは思いませんが
ここで私の個人的な意見を書いておきます。

転載はしないでください。

Xでは長くなるので書いていません。
今下書きの時点でこの話題を書くのに4500字を超えました。
書き出したのは3か月以上前。
書いては消して、書いては消してです。
Xでも、施策とは直接関係ない部分に対する意見は書いています。
何度も何度も推敲して、昼休憩が終わっても決断できずに下書きに入れて
結局流れに乗れなくて投稿できなかったことが多いです。

投稿した後も、これ大丈夫かなって結構後悔します。
アカウントを分けていないのが悪いのですが
私の相互フォローの属性が政治とはほぼ無関係だからです。
もうかなりやらかしているので
大方ミュートにされているんだろうなと思っています。
皆さん熱量が凄いので返信の返信とか来ますし

言い訳ですね。

まぁ、正直に言えば
私の個人的な考えですが
『石丸市長』という役を演じている人の
一々の発言を気にしていたらきりがないと思っている
のですよ。
錯誤が激しいときがあったり
モラルハラスメントっぽいと感じるときもあります。
どこまでが演技で、どこからが素なのか分かりませんが
他人と自分の境界線が薄くて危ういです。
自分を著作権フリーにするのは勝手なんですが
自分以外を著作権フリーにする権利はないんじゃないですかね。
嘘をついているとか、虚偽の答弁だとかは
そこまでは思いません。
どっちとも取れる感じで
どういうことなのかを考えさせるような言葉を選んでるんだろうなと。
だって向こうは嘘だと思ってないよ。嘘はつかないキャラらしいし。
ついたら終わり、キャラクターが崩壊するので死守するんじゃないですか。
錯誤は訂正すべきところは訂正した方がいいと思いますけどね。
サイコパスっぽいって受け取る方がいるみたいなんですが
理想の市長を演じている、無意識に頑張っているだけなのではと受け止めています。
いわゆる「ぼくのかんがえたさいきょうのしちょう」です。
どこまで属性を盛ってるのか。
退かぬ‼媚びぬ省みぬ‼なのかなぁ。
だが私は謝らない。はネタを知らない人にやってはいけないよ。
私も二次利用で知ってるだけだけど。
全部私のせいだ!にならないといいです。

あぁあと、あの経歴はエリートなのかな?
京都大学卒業でメガバンクに入社、為替アナリストとして勤務
何をしてましたか、について正直に話しているだけですよ。
勝手に周りが囃してるだけ。

私と同じタイミングで大学卒業されてますので
浪人生だった時期があるか
休学していた時期があるかです。
あの時だと微妙に銀行は氷河期から抜けていた気がします。
内定とれる人ととれない人で2極化していました。
何が言いたいかといえば
エリートとはちょっと違うんじゃないかと。
出世頭だったとは思いますが
私の思うエリートは
中高一貫校や御三家から現役で東大京大かアイビーに進み
医師や国家公務員1種、財閥系か外資系に就職した人なので
非常に狭い世界です。
しかも実家がブルジョワジーな人。
留学経験あり。
芦屋の市長が微妙に近い。
小学校の頃に通っていた塾で同じクラスだった子たちの将来像ですね。
自宅は持ち家、毎年海外旅行に行って
席次が前2列以内(100人位のうちの8位以内)をキープ。
4列目で稲中と金田一を貸し借りしていた私とは
違う世界がそこにはありました。

一方で石丸市長の実家は米農家だそうです。
小中高公立の学校で、国立大学。
高校か浪人時代に受けた予備校の授業で
成績が伸びた感じらしい。
年収500万位の家庭で子ども3人、母親はパート勤めで家計を支える
実際のところはどうだったかは知りませんけど
THE昭和の一般的な家族。
母親はおもちゃより図鑑を与える。
育ってきた環境がね、庶民ぽい。
エリートって聞くとなんか世界が違う感じがしますけど
もう少し距離感が近い気がする。
遊んできた文化、通ってきたサブカルが同じだったり。
その辺りに魅力を感じて、集まってる人も多いのではないかなと思います。
エディフィス着てる時点で庶民ではないけれども。

てね、他人で遊ぶのは大概にしないと。

こんなことを言ってはなんですが
皆多かれ少なかれ演技している
理想の自分を描いて他者と接していると思うのです。
頑張っている人を責める気にはなれないし
穴があるなーとは見ていて残念に思いますけど
それが致命的だと思うかは人それぞれなんじゃないしょうか。

いい人がいい政治家とは限らないし。
他の人と政治家について語るなら
人柄は置いておいて施策と結果で話したい。

嘘について語れ、の答えになってない気がしますが
私からは以上です。

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