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なんで上がったん株の検証_04

前回までのあらすじ

なんで株価が上がったのか分からない会社のその後の株価推移を追いかけようというこの企画。
そうは言いつつ実質追いかけているのは、売れるネット広告社の1社となっていたが基準日2月22日から1月が経過するので3社すべてまとめて見直したい。

概況

対象3社の内で株価上昇を見せたのは楽天グループの1社のみ、他の2社は大きな値下がりを見せており、本シミュレーションの趣旨からいえば売りを立てている銘柄になるので銘柄選定は大成功だろう。

3月22日時点

個別銘柄の状況

楽天グループ

個人的にはまだ価格上昇は過剰だと思う。
KDDIが動くというような話もあるが、まだ憶測の域を出ない。
現状の評価は、総合的には先が分からないので売りも買いもできないというところ、今回で観測を中止する。

売れるネット広告社

1ヶ月で60%以上下落しているので、大成功というところだろうか。
四半期決算も思わしくなかった。
決算と株価の乖離が激しいため、まだ値動きが落ち着くまでには時間を要すると思う。

AppBank

こちらも36%近く下落しており成功と言える。
赤字企業なので適正価格を私は設定できないが、値動きも落ち着き、ここから大きく値下がりするということもないかと思う。
値動きの落ち着き云々はただの感覚なので、何の根拠もないが継続して見るほどの変化はなさそうなので今回で観察は中止する。

考察

今後の投資方針

他のシミュレーション企画と違い本企画はそもそも単純に値動きを観察するために始めたもので何らかの投資手法の検証を意図したものではない。
しかし、評価は行いたいので定量化のために以下の通りルールの変更を行う。

ルール変更

私は基本的に売りはしない方が身のためだと思っているが、うまく行ったのかどうか評価のため資金設定を行い売りを立てたものとして今後の投資成果を評価するものとする。

過去分の調整は、2月22日時点で予算100万円から売りを立てたものとして投資結果を再評価することにする。

また、本シミュレーションは前述の通り非常に感覚的なものなので、売りポジションの解消について明確なルールを定めることが難しく、当面の間はルール整備は保留する。

注意喚起

本シミュレーションは投機的である。他の企画も本質的には分析が甘くギャンブル色は強いのだが少なくとも、長期で期待ができるとそれぞれの基準で考えられる対象を選んでいる。
それと比べても、私の持っている知識と感覚でもって大きな値上がりをした企業の中から高くなり過ぎたと考えるものをピックアップする本企画は主観的であるだけでなく短期志向で、とても人に勧められるようなものではないことをご理解いただきたい。

対象企業の追加

7815:東京ボード工業を追加する。
21日に710→857円と大きな値上がりを見せたが、もともとバランスシートに問題を抱えており、そう簡単に状況が改善する企業でもない。
事業そのものは良好なのだが過去に行った大きな投資の負担がのしかかっている状態で、当面の間黒字転換は難しい。
現時点では値上がり分をファンダメンタルズから正当化するのは難しいだろう。

変更調整後3月22日時点ポートフォリオ

上記の考察を踏まえ現時点のポートフォリオを作り直すと下記の通りとなる。そもそも売りを通常考えないのでこの表記方法が適当か分からない。不都合があれば今後改善する。

3月22日時点_条件変更後

補:3月22日以降の動向

基準日から1週間ほどたってしまったので、その後の動向についても追記。

売れるネット広告社

順調に下降を続けている。
注目したタイミングで明らかになった三崎優太氏も保有株式を手放したとのこと。
業績や資産の状況からすればここからさらに50%下がっても安すぎるということはないと思う。

東京ボード工業

1週間で60%近く上昇。
こちらについては、価格上昇の頂点がわからなければうまく行かないという当たり前のことを考えさせられた。
価格上昇に期待するのであれば多少気長に待っておけばよいのだが、価格下降を期待する場合はタイミングも外せない。

これまでに取り上げた、売れるネット広告社、楽天グループ、AppBankは上がった理由は明確だったが上がり方が過剰という状況だった。
東京ボード工業は上がった理由も分からないものなので時期尚早だったか。

新規:クックパッド

また、29日にはクックパッドが自社株買いを発表し、135→185円と大きく上昇、シミュレーションへの組み入れを検討する。
利益が出せている状況ではないので良くても一時的な上昇が良い所だろう。
自社株買いによって魅力が高まるというよりは、自社株買いの買い注文自体が株価を上げるのでボコボコした値動きになるのかと予想。
自社株買い完了の発表後の組み入れが適当か。
1週間ほど様子見をしてみる。


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