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ザ・ドキュメント・オブ・共テ国語2024 第2回(評論)~大学受験生応援コラム1月

今回は問3と問5を片づけます


’** 0 はじめに ***

当コラムに目を留めていただき、ありがとうございます。大学受験国語の勉強に資する目的で書いている記事です。

つい先日行われた共通テストの問題をどう考え、どう読み、どう解答するか…これをドキュメント風に綴っています。今回は評論第2回となります。

前回記事はこちら。

’** 1 問3を解きます ***

さて、次は問3か。第7段落冒頭にいきなり傍線部Bがある。Bの状況とはどういうことか。

第6段落までは音楽の話だったが、ここからは芸術全般の話か。傍線部Bにもそう書いてある。ただ、第8段落の最後を見ると、前回触れた、大聖堂でのモーツァルトのレクイエム演奏の話に戻している

今から読み込む芸術全般の話と、第6段落までのモーツァルトの追悼ミサの話とは「対応」している、これが傍線部Bで言っていること。音楽も芸術の一部である以上、芸術全般で起こっているのと同じことが音楽の世界でも起こっている。この説明が第8段落の途中まで続いて、第8段落の最後の一文はその「対応」を確認している文だろう。そんな感じの組み立てか。あと、気を付けるべきは第7段落の最後の一文「ところが…結果を生み出している」。となると、メインは第8段落っぽい

では、芸術で起こっている状況とは…第2文にいきなり簡潔な語句が。「博物館化」。

「化」と言っている以上、博物館でないものが博物館になったということ。これをヒントに情報整理。

…と思って第7段落を読んでみたが、どうも「博物館化」の話ではない。第8段落に期待。

第8段落からピックアップしよう。。。ありました。

第2文、「鑑賞」のまなざしが今や、美術館や博物館の垣根をのりこえて、町全体に流れ込むようになってきている。(←ちなみに、問6に関わりそうなワード「鑑賞」が出てきたことにも注意をしておこう)

第3文、「…町全体がテーマパーク化したような状況…」

第4文、「人々が周囲の景物に向けるまなざしは、…美術館や博物館の内部で「物そのもの」に向けられていたものに近い…」

そして第8段落の最終文。モーツァルトの事例に即して言うと、

コンサートホールではない、都市の一部である大聖堂が、コンサートホールとして人々に認識された

…これくらいでいいのかな? 第4文が一番分かりやすいかな。うまいこと説明してくれている。

これで問3が解けるでしょうか。やってみますと、①がドンピシャじゃん。これが正解。後の選択肢は…ざっと見ても違うな。これでもう終わり。次に行きましょう。

’** 2 おまけ、問5を終わらせる ***

ついでなので、問5もまた見ましょうか。

前回は読み飛ばしていたが、選択肢②も前回片づければよかったな。②は適切でいいでしょう。これはだから、答えではない。

③。今回読んだ部分。中盤の「別の問題への転換」が間違っているな。正しくは、音楽の分野で起こっていることを芸術一般で説明しなおす、くらいじゃないかな。これが間違いということで、問5の答えは③で確定。

残った選択肢④は、第9段落以降を読む参考にしましょうか。

今回はここまでです。また次回に。



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