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オタクがオタクの美容院へ行った話

2023年4月2日に1人のオタクがオタクの美容院へ行った話です。

行ったきっかけは妹から「お前さ、そろそろちゃんとしたとこで髪を切ってもらえ」という会話からだった。

髪の毛とかいう大事な人間の要素に対して無頓着すぎて、ずっと適当に1000円カットで済ませてた。
ただ、美容院へ行ったことがないという訳ではなく、数年前までは美容院で切ってもらっていた。3年間ほど贔屓にしていた美容師さんが地元で独立するということから、気軽に行くという気持ちを失った喪失感から新たな店を新規開拓するということがとにかくめんどくさかった。

愛知大宮「うーん、ちゃんとしたとこで切ってもらえとか言われても、美容院に行けばいいのか?よくわかんないよ、オタクだし」

春先に色々と探していたのだけど、よくわからない上に美容院を探すという心理的圧迫からそこまで真剣に探すことをしなかった。
(こういうところがダメ)

愛知大宮「いやぁ、SNS(インスタ)とかで探してもこれよくわかんねぇな、オタクに優しそうな美容院とかないのかな」

そんな都合の良い『なろう小説』みたいな展開を期待して、Googleで『オタク 美容院』で検索したら2件目くらいに下記の美容院がHitした。

OFF-KAi!! 
[ADDRESS] 東京都千代田区外神田3-6-4 OSビル 101


OFF-KAi!! webページ


やったね!愛知君!これで君も気軽に美容院へ行けるよ!

まるでイスラム教の創始者のムハンマドが神の啓示を受けたときくらいの衝撃だった。もうこうなったら行くしかねぇとばかりに速攻で予約したのだった。


秋葉原の歩行者天国

時は来た、それだけだ。
2023年4月2日の秋葉原の天候は風が強めだったが、晴れていた。
例のウィルスが収まりつつあるということから、海外からの旅行者の人たちも多かった。観光地の秋葉原として復活しつつあるのかもしれない。

JR秋葉原駅から降りて末広町方面へ向かって行くと、目的の美容院はあった。


OFF-KAi!! 秋葉原店へ着。周りはカレー屋が多かったですわ。

Webページから得た情報によると、どうやら池袋にも系列店があるとのこと。
秋葉原店へ来た理由はまぁ家から近かったということもあるけど、秋葉原はホームスタジアムみたいなもんだし、まぁ緊張することもないだろうということからだった。

入店して、受付の方に予約した名前を告げると、受付票への記入をお願いされたのでソファに座り名前とか当店への希望理由を書いていく。
普通の美容院にない項目は「好きな漫画、アニメ」でしたね。
最近見たやつでいいかということで「ヴィンランド・サガ、ぼっち・ざ・ろっく!」にしておいた。

記入が終わった受付票を渡し、店内を見ていると色々な漫画や設定資料集やアニメ雑誌が置いてあった。メジャーどころからマイナーどころまでという印象。
(Twitterに店内の写真とかもあったので気になった方は見てください)
後は店内に常にアニソン流してましたね。わかったのはあんまりなかったけれども。

予約していたので、すぐに名前が呼ばれたので席へと案内された。

まずはシャンプーということなので美容師さんが来るまで席で待機。

待ち時間の間に雑誌を渡された。
前に行っていた美容院ならタブレットで好きな雑誌を読む方式だったが、OFF-KAi!!さんはアニメの雑誌(Megami Magazine、Newtype)だった。
「うお、こいつは予想以上のやつがきたなぁ」井之頭五郎ばりの反応を脳内でしてみるが、久しぶりにアニメ雑誌のNewtypeを読んでみた。
(読んだのは映画BLUE GIANTの記事だった)

Newtypeを読んでいたら、担当の美容師さんがやってきて、「今日はどんな髪型にしますかという」髪切り屋さんお馴染みの問いかけ。

妹から「美容院へ行ったらこの髪型でいけ」と言われていたので美容師さんに画像を見せる。

真風 涼帆さん

宝塚歌劇団 宙組 トップスターの真風 涼帆さん

22年に宝塚を見に行ったときに感銘を受けたのと、この髪型ならそこまで派手じゃないのでという気持ちからお願いしてみた。
あと、数十年生きてきて初めて「この髪型にしてください!」と言いました。

美容師さん「なるほど、髪型はマッシュな感じになりますね、左右を6mm
くらい刈り上げて、前髪は目の上くらいですかね」
特に動じることもなく、方針を伝えてくれる美容師さんは神ですよ~。

方針が決まったので、別の美容師さんにバトンタッチし、シャンプーをしに別室へ。

愛知大宮「この部屋はポスターだらけだ」
正面にアニメのポスターやら神田明神とコラボしたキャラクターが額縁に収められて、床に置かれていた。おお、こうすると綺麗ですね。

シャンプーを終えるともう一度、席へ。担当の美容師さんが来るまで「何か、漫画読みますか」とのこと。「じゃあ、ホラー漫画以外でチョイスお願いします」と伝えて、漫画を持ってきてもらう。

・葬送のフリーレン
・僕の心のヤバイやつ
・左ききのエレン

持ってきてくれた漫画の中から「左ききのエレン、読みたかったんですよ」とジャンプ+の話しを少しだけした後に左ききのエレンを読み始める。

「これ、面白いな」と思っていたら、担当の美容師さんが他のお客さんの対応が終了し、いざ髪切り。

美容師さん「じゃあ、切りますね~」
軽快に髪を止めながら髪切り開始。この感覚は数年ぶりだ。なにせ、ここ最近はずっと無言&速さ命の1000円カットだったからだ。

美容師さん「今期のアニメ、なんか見てます?」
これこれ、きましたよ。他の美容院ならおそらく来ないであろう質問。仲良くなった美容師さん以外とは漫画とかアニメの話しをしたことがないなとこれ書きながら思い出した。

愛知大宮「今期なら、ヴィンランド・サガ見てますよ」


ヴィンランド・サガ


美容師さん「それって、ゾンビランドサガとは違うんですか?」

ゾンビランドサガ


愛知大宮「ゾンビランドサガみたいな明るい感じの反対で雰囲気が暗い感じのやつですね~」
みたいな話をしながら、ヴィンランド・サガってどんな話しなんですか?という展開がありながら会話が進んでいく。やっぱりオタクの美容院だからアニメの話しが進んでいく。
美容師さんとお互いがドラゴンボール好きということがわかり、ドラゴンボールのゲームの話しをしていく。ゲームはよくしらなかったので、色々と教えてもらった。

美容師さん「今期のアニメなんですけど、おにまいって見てます?」
愛知大宮「おにまいですか?!」


お兄ちゃんはおしまい!

唐突すぎて、心の中ですげーのが来たなと思いながら、「見てますよ~」と答えた。
お兄ちゃんはおしまい!』は秋葉原に来る男オタクならおそらく9割は視聴してるはずだから問題ねぇ!
余談になるけど、妹は「萌えアニメすぎて2話で断念したわ……」ていうくらいは萌えアニメです。

美容師さんとおにまいがいかに優れているアニメーションかを話しあっていたら髪切りが終了しましたとさ。

美容師さん「じゃあ、こんな感じで(鏡を見せながら)。よければ、仕上がりにワックスやりますね。スプレーもしてきます?」
仕上がり問題なし!なので、ワックスだけでセットしてもらう。
(そこまでガチガチにしてもらわなくていいと思ったので、スプレーなしにした)

美容師さん「ワックスはあまりハードじゃないものが良いですね。このワックスを使ってみました」
愛知大宮「了解です」

髪型だけ真風 涼帆さんのオタクがセットのやり方を教えてもらい、終了。

美容師さん「この後、どこか行きます?」
お~これも美容院ならではの会話ですね~。
愛知大宮「飯行って、本屋に行きますよ」
美容師さん「昼なら今、野郎ラーメン混んでますよ。なんか野球のソシャゲとのコラボしてますから」
愛知大宮「あそこはいつも何かしらコラボしてますよね」
美容師さん「ちょっと前のブルアカのコラボのときも凄い行列でしたよ」

最後までオタク美容院ならではの会話でした。

お会計(カット&シャンプーで5500円)をして、美容師さんの名刺をもらい退店。

総評:これまでにない新鮮な感じがあって面白かった。
ちょっと思ったけど、これオタクの人以外が入ったらどうなるんだろう。
髪型だけ真風 涼帆さんのオタクが秋葉原の歩行者天国で歩きながら、昼飯へと向かいました。

最後にOFF-KAi!!さんはWEBから予約して行くとたぶん案内がスムーズです!


後藤ひとり

ぼっちちゃんもこう言ってるしね。

Fin.


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