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「気が利く」と「おせっかい」の境界線

こんにちは!現役家事代行キャストのくらら.べる
です。
家事代行サービスは多分どこの会社も
「対応不可なサービス」と、いうのがあると思います。そしてだいたいどこも共通していると思います。
対応不可なサービスの内容としては浴室での台に登っての作業(床が濡れているので滑って転ぶ可能性があるのです)、高所での作業、暑い時期、寒い時期の外仕事、ペットのゲージのトイレ清掃、嘔吐した物の片付けなど。。多分これらはどこも対応不可だと思うのです。危険が伴う作業(ケガ、感染)はNGなんですね。あとは指示がない場合での勝手な判断でのインターホン対応、これもダメなはずです。お客様から荷物がくるので受け取ってくださいという指示があれば対応ありですがなければ対応不可です。作業中ピンポン、ピンポン鳴っていてもそこは無視なんですよね。親しい人の家にちょっとお手伝いに行ったなんてときには特に考えないでやってしまうことも業者としてお伺いするとやってはいけないことになったりします。また、特に禁止事項ではなくてもお客様が望まないことをやりすぎてしまってクレームにつながるなんてこともよくあるんですよね。

業務の制限や決まりの中でいかに喜んでもらえるサービスをするか

しかし、あれも禁止だこれもダメ。じゃあ、お客さんに言われたことだけやっておこう。無難ですがこれはお客様もちょっと物足りないと思うんです。やっていい作業の中でお客様がやってほしそうなことを見つける、聞いてみる、提案するとすごく喜んでもらえると思います。

例えば以前私がやったことですと、指定された箇所の掃除が終わって少し時間が余ったんですが、お客様がちょうどリモート会議中でした。物も少なくてそんなに散らかってもいないし、特にやることがない、しかしあと10分くらいは退出出来ないと。見回すと洗濯機の下、横に埃や髪の毛が落ちていましたのでそこを手が届く限りキレイにしました。多分、そういうところは普段なかなか手が回らない箇所だというのと(うちもそうです)、お客様に確認しないで作業しても「何でここをキレイにしたんですか!」と、怒る方は限りなくゼロに近いだろうなと思ったんです。(笑)時間が来てお客様に作業報告したときには予感的中!すごく喜んでもらえました。
お客様に聞ければ余った時間で作業してほしいところというのがはっきりわかりますが、リモート中、不在など聞けないときもありますよね。
そういうときには対応可能な作業の中で、尚且つお客様が望んでそうなこと、それが難しければ
確認しないでやっても当たり障りがないことがオススメです。

気を利かせても相手が望んでなければただのおせっかいになる

私も昔は数々のおせっかいもしてきました。
床拭き掃除頼まれてなかったのに手拭きで丁寧にふきあげて「ブラーバ(水ぶきロボット)がやるから必要ない」と言われたり、時間が余り頼まれてなかった寝室が布団などが散乱してたので整えて
パジャマもたたんだところ「寝室は入ってほしくなかった」と、言われたり、、今書き出してもいろいろやらかしてるなーと思いましたね(苦笑)
当時、ド素人に近かった私は一生懸命やってあげたのに何で??とお客様に対して不満タラタラでしたが今の私から見たらこれは言われても仕方ないかなと思います。きっと、拭き掃除って頼まれてないけど水ぶきしたらきっと気分がいいはず!とか、ベッドがぐちゃぐちゃだから整えてあげたほうがいいに決まってる!とか、確かに自分なりの気を利かせたサービスのつもりなのかもしれませんがお客様に確認してからの方がよかったし、聞けない状況なら部屋の中を見回して想像力を働かせてもよかったかもしれない。部屋の隅にブラーバがあったかもしれませんし、ベッドがぐちゃぐちゃでもドアがちょっとだけ、閉めてあったなと今思い出しましたが、そんな状態なら依頼主の方はそこは入室しないでほしくて閉めたつもりが閉めきれなかっただけなのかもしれないですね。寝室ってプライベートゾーンなので人によっては知らない人に立ち入ってほしくない場所だったりします。そこを土足でドカドカと入っていって布団やパジャマを勝手に触ったのはおせっかいオバサン以外の何者でもなく、あー穴があったら入りたい(笑)

「よかれと思って」=自分の気持ちしかない

↑この言葉には自分の気持ちしか存在せず、この言葉をよく使う、またはこういう気持ちでいることが多い方は気をつけて。当時の私もそう!
仕事、友達、恋愛、ご近所、親戚など各種付き合い全てに言えることで人と向き合うときに自分の気持ちしかない人はかならずトラブルになります。人と向き合う行為は相手の存在を思いやる、想像することが必要ですよね。自分がやってあげたいことがあるのもすごくわかるけれど、その前に相手は何を望んでるのかそこを探って理解することがとても大切です。(とかいってますが私もそんなに出来てるのか心配、、

お客様によって求めるもの、許容範囲も違う

お客様の性格や希望も十人十色です。寝室に入ってほしくないというお客様もいれば全てやってほしいという方もいる。そういう方はこちらが気を遣いすぎてやらないでおくことがあることが歯がゆくてモヤモヤするようです。何で寝室の布団を直してくれないの?気が利かないとなるようです。ゴミに関してもキャストは勝手な判断で物を捨てられません。親切なお客様はメモでこれは捨ててくださいとか書いてくれる場合もあります。それは一発でわかるので本当にありがたいですが
ゴミ箱ではないところにペットボトルや段ボールを置いてあるというお宅もあります。これに関しては捨てられませんよね(苦笑)でも、お客様としては気を利かせてほしい、察してほしいんだと思います。こういう場合はその日は捨てずにいてメモで勝手に判断できない旨を伝えます。そして次回捨ててよいものはそのようにわかるように置いて頂ければ助かりますというようにお願いするしかないかな(笑)家事代行やってる人は皆やってることだとは思いますがこれは業者としては仕方ないことですよね。捨ててしまった方がすっきりするものは正直たくさんあります。散乱してるダイレクトメール、コンタクトの容器が洗面所にたくさんおいてあるなんてお宅もあります。しかし、それらもゴミ箱に入っていなければ「ゴミ」と判断できないものなんです。長く通うお宅になるとお客様の人となりがわかって、これは捨てるものだな?なんて勘も働くようになりますがスポットで初対面だとそれは難しいですよね。
いずれにしてもやはりここでもマンパワー、人対人なわけです。わからなければお聞きするでも、何でも聞けばいいってもんじゃない。お客様だって仕事してたり、ゆっくりしてたり都合ってものがあるイチイチ小さいことまで逐一聞いてくるキャストはかえってウザイと思います。
周りを見る、様子を見る、それで判断するって勘も必要。お客様の性格や傾向によって立ち回り方も考える、お任せでやってほしい方、拘りのある方それぞれ同じ対応ではトラブルになりますもんね。しかし、キャストとしての軸というか指針は変えない。できる、可能な範囲内で対応を緩めたり引き締めたり、、ツンデレで振り回すアイドルみたいですよね(あ、、引かれましたね(笑))
前々回のキャストについてのブログでも書きましたがこういう柔軟性、人間力が家事代行キャストにも求められるんだと思います。

タイトルの答え。「気が利く」と「おせっかい」の境界線とは?

大分それましたが、改めて↑これは何でしょうね。

「気が利く」というのはお客様がやってもらって本当にありがたかったこと。

それをこちらが察してやってあげられたならそれは本当に素晴らしいキャストさんだと思います。
そして

「おせっかい」というのは「よかれと思って」と、いうやる側だけの思いの押し付け。さらにそこに誉めてもらおう、高い評価をもらおうという下心が含まれている行動

これかなと、、かなり厳しいかもしれませんが
受け取る側が迷惑、負担だと受け取ってしまうものは「おせっかい」でしかないのです。いろんな人間関係でこれは発生してますよね。そしてかならずトラブルになったときにやった側が「よかれと思って」と言い訳するのもお約束です。なんで?どうして?私はこんなに一生懸命やってあげてるのに。。と、昔私もよく思っていましたが
こう思ってるうちは解決しないんです。そういうことだったんだ!と目から鱗みたいになってはじめてそのキャストさんは本当に気が利く行動ができるのかもしれません。
私もまだまだ煩悩だらけです(笑)偉そうなこと書きましたが日々修行です。

今日も最後まで読んで頂きありがとうございました!次回もキャスト目線でお送りします。





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