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大切にしていること(教育)

最初に、今日はオーストラリアクイーンズランド州のバーチャルブラスバンド大会のライブストリミングがありました。無料で視聴できるオンデマンドの動画は以下のリンクから。@brassbanned 並びにQueensland Band Associationの皆様、ありがとうございました。
https://youtu.be/kQQoRCXTD58

今日は私が仕事(日本語教員)として大切にしていることと、実際の現場の話なども話したいと思います。

大切にしていること
•生徒第一。生徒のことを知ること。
•臨機応変に対応。引き出しを多めにもつ。
•最後の1分まで無駄にしない。終わりの印象が次のレッスンの頭に繋がる。

先日新しい勤務先の学校でのこと。日本語のクラスで割と新しい項目を教えていて、長い間集中出来ない、もともと日本語自体にそんなに興味がない、などの理由から早々脱落してしまった子、オーストラリア教育現場あるあるの突然席から立って少し教室内を徘徊しだしました。しばらく様子を見た後、椅子に座ることを促しましたが、その際その生徒が”どうせ話はADHD(多動性障害)だから仕方ない。”とぼそっと呟いた(その生徒はADHDではなく、冗談でオーストラリアにいるとオーストラリア言っている)のを聞いた後、ハッと思いその生徒に”じゃあ教室の前で先生と一緒に教えてくれる?一緒にやろう!”とその時教えていた20個の動詞をジェスチャー入れながら5つの時制も入れて、計100個の単語をその生徒をクラス真ん中に置き、他の生徒も巻き込んで皆でハッピーに授業できました。

その生徒がつぶやいた後、その不満を聞かずに椅子に座ることばかり要求していたら、きっともっとふてくされてさらに座らないための努力にエネルギーを使ったんじゃないかと思います。どうしても椅子に座らなくてはいけない場面もあるかと思いますが、生徒から送られてくる”サイン、シグナル”を見逃さないで臨機応変にその瞬間の最高の勉強の場を与えることがいい教員に必要なクオリティだと思います。もちろん、万全に準備をしますが、生徒の気分、当日の天気やいろいろな物事に人間、特に子供たちは左右されますから予定通りに行かないことばかりです。どんな変化球きても対応できるように引き出しを多めに持つことが大事ですね。特に、自己主張が日本より強めなオーストラリアでは、”我慢”ということが通じない国なので。それはいい意味でも、悪い意味でも。。。

最近気をつけていることといえば、授業の流れ。特に終わり方です。授業の終わり方がいい先生って手際がいい気がする。と思っています。私が嫌いだった先生と言えば、ベルが鳴るまで生徒を教室にいさせないといけないという大人の理由で、”授業”は予定より数分早く終わらせてしまったのに、下らない”終わりの挨拶”だけの為に全員静かに数分立たせたりする先生が嫌いでした。  

そんなことから、私は授業の終わりに力入れています。最後の5分に差し掛かった瞬間に授業のまとめ(wrap up)に向かい、最後の1-2分で生徒が楽しい気分で教室を出ていけるような踊りを入れたり、生徒の興味をそそるような短い映像を見せたり、全員で一曲カラオケしてみたり。最後の挨拶は、全員が静かになることよりも、そのラストで歌った歌を口ずさみながら、ダンスを踊りながら”先生、ありがとう!”教室を出ることができるようにしています。生徒には、やっぱり授業が楽しいから、早くここにまた来たい、と言うような気持ちで教室を離れて欲しいからです。

逆に、授業の開始から15分は静かにさせます。学習するゾーンに入ってもらう為、授業の最初5分で生徒に挨拶し出席を取りながら各生徒の気分(コンディション)の確認をとり、静かにできるワークシートをしてもらい、授業のおおまかな目標(What/How/Why)を説明し、その授業で一番頭に入れて欲しいことを先にやる。子供の集中力は、年齢の数だけなんてことも聞いたことがあるので手短に。静と動をうまく使い、緩急のある授業展開を柔軟に行うことで、生徒のやる気を最大限に引き出すことが最近の自分の課題です。

最終的には、舞台での演奏も授業も同じようなゴールになりますが、”準備万全に”、”臨機応変に”、”最後まで丁寧に”そして”その瞬間、瞬間を楽しむ”事ではないしょうか。

また来週からの授業が楽しみです(^^)それではみなさん、良い週末を。Have a fantastic weekend!!

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