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趣味にランニングをおすすめする5つの理由

 ちょっとキャッチーなタイトルを付けてみた。3つだと「それしかないの?」ってなるし、あまり多いと「あれ、一つ目って何だっけ?」となるので5つにする。おすすめはするが、この記事を見て誰かがランニングを始めても私には何のメリットもないので、私が感じたデメリットについても正直に書きたい。

 なお、私はプロのインストラクターでもなんでもないので、これから書くことはすべて私の個人的な感想と認識によるものだ。テレビショッピングで小さく表記される注釈と一緒だ。


1.やせる

 いきなり身も蓋もない感じで恐縮だが、走る距離や頻度にもよると思うが、少なからずダイエットに効果はあると思う。しかし、これには思わぬ落とし穴もある。

 私は去年は100km/月くらいをコンスタントに走っていた。フルマラソンで記録を狙っているようなガチな方々の中には、200~300km/月くらい走破する方もいるので、100km/月が多いかどうかは人によると思うが、一回10kmとして週2~3回の頻度で走らなくてはならないので、結構頑張ったほうだと思う。自分で自分を褒めたい。

 その結果、体重が3~5kgくらい、体脂肪率が3%くらい落ちた。これも、多いと思うか少ないと思うかは人によると思うが、筆者としては、決して肥満だったわけではなく(これは主観ではなく、れっきとした数値に基づく客観的観測だ)、酒好きがたたって少しお腹周りが気になっていただけなので満足のいく結果だった。ちなみに、酒好きがたたってγ-GTPや尿酸値も高かったのだが、それも改善された。

 ただ、これには思わぬ落とし穴がある。(二回目)

 体重が落ちたのは最初の3~6カ月の間くらいで、それ以降は横ばいだった。人間の体というのはよくできたもので、同程度の負荷が続くとそれに順応するらしい。つまり同じ距離を同じペースで走ってても痩せなくなるのだ。なので、(筆者はしなかったが)それ以上痩せたければ、負荷を強めなければならない。これには、距離を伸ばすよりも、速度にメリハリをつける所謂「インターバル走」などが効果的なようだ。

 さらに恐ろしいのは、この落とし穴が二段構えなところだ。痩せなくなるだけではなく、簡単に元に戻る。今年に入り、色々あって(おもに冬場寒くて心が折れただけなのだが)、走る距離が20~30km/月くらいに落ちた。そうしたら、どうだろう。あっという間に体重も体脂肪率も元に戻ったではないか。そう、前述したように私の体は「100km/月の負荷」に慣れていたので、20~30km/月になったことで負荷が減ってしまったのだ。一度走り始めたら、それを継続しなくてはならない。

【教訓】
ゼロを20にすると「頑張っている」とみなされるが、100を20にすると「怠けている」とみなされる。


2.酒がうまい

 いま1000文字だ。このペースで5つ書くと5000文字になる。だが、心配はいらない。徐々に内容が薄くなる。後半ペースが落ちる私のランニングスタイルと一緒だ。

 ここまで書いておいてなんだが、私はランニングがめちゃくちゃ好きというわけではない。好きだったらメリットなんかなくても走ってる。メリットがあるから走っている程度の好き、雨が降ったらちょっとラッキーと思う程度の好き、だ。できれば走らずにメリットを享受したい。

 なので、走るまでは億劫なのだが、それでも走ろうと思うのは、走り終わった後の爽快感がクセになるからだ。走っている間はつらい。だが、それが終わって風呂に入った後の気持ちよさったらない。そこで飲むビールおいしさは、仕事の後に飲むビールの比ではない。そうだ、私はおいしい酒を飲むために走っているのだ。個人的には「前の日に飲みすぎたから」という罪悪感を晴らすために翌日走るよりも、「あれだけ頑張ったんだから、ご褒美だ」と走った後に酒を飲むサイクルを薦めたい。

 酒の話に終始してしまったが、あくまで「ストレス解消になる」ということの一例だ。なので、この章のタイトルも「2.ストレス解消になる」と読み替えていただければと思う。「初めからそう書かけばいいではないか」という指摘に対する回答を私は持ち合わせていない。

 みなさんそれぞれストレス解消法はあると思うが、解消法は多いに越したことはないので、ランニングも加えてみてはどうだろう。

【教訓】
すべての苦労はうまい酒のためである。


3.お財布にやさしい

 最初に言っておきたい。これはランニング単体で見たときの話だ。その後のスーパー銭湯代やビール代は含まない。映画の上映時間に長ったらしい予告編の時間も含まれるのとは訳が違う。

 何か新しいことを始めようと思うと、たいてい初期投資やランニングコストが発生する。ゴルフを始めるには何万円もするクラブを買わなきゃならないし、ピアノを始めるにはレッスン費がかかる。だが、ランニングは最低限ランニングシューズさえあれば始められる。(次回に話そうと思っているが、シューズだけはよく選んだほうがよい) シューズは数千円も出せば十分良いものが買え、趣味のランニング程度の走行距離であれば1~2年くらいはゆうに持つ。一度買ってしまえば、月に何度走ろうが一円もかからない。色々な趣味の中でも、最も金銭的に手軽に始められるのものの一つではないだろうか。

 手軽に、ということで言うと、時間的にもそうだ。ゴルフをするには打ちっぱなしに行かなきゃならないし(家に練習場があれば別だが)、ピアノを弾くにはピアノ教室に通わなくてはならない(これも家にピアノがあれば別だ)。それができる場所に移動するのにそれなりに時間がかかる。だが、ランニングは玄関を出た瞬間に走り始められる。家を出てから戻るまでの一時間を丸々ランニングに充てることができるのだ。天気に左右されるところは難点だが……。

【教訓】
「時は金なり」だとすれば、二つの意味でランニングは財布に優しい。


4.趣味がひとつ増える

 趣味としてのランニングについて話しているのに、「趣味が増えることがメリット」というのは議論が堂々巡りをしているように思うかもしれない。遊園地のアトラクションが「120分待ち」と表示されていたので、念のために係員に「本当に120分もかかるんですか?」と訊いたら、「120分って書いてあるのでそうですね」と答えられるのに似ている、かどうかはよくわからない。

 「趣味が増える」こと自体のメリットは結構大きいと筆者は思う。例えば、初対面の人に自己紹介する時に話題がひとつ増える。履歴書の「趣味・特技」の欄に書くことがひとつ増える。暇なときにふらっと立ち寄る店がひとつ増える。noteに書くネタがひとつ増える。

 もっとも、これは別にランニングでなくても言えることだが、先に述べたように手軽に趣味をひとつ増やせるし、趣味としてのイメージも「健康的」や「アクティブ」等、わりといいのではないかと勝手に思っている。

【教訓】
アトラクションの実際の待ち時間を知りたければ、列に並んでいない係員よりも、いまアトラクションから出てきた客に訊いたほうがいい


5.新しい景色に出会える

 急にタイトルが「死ぬまでに行きたい! 世界の絶景」みたいになったので、「あーいい感じにまとめに入ってるな」と思った、あなた。図星だ。

 だが、これがある意味「走ることの楽しさ」の本質かもしれない。これまでに挙げた4つはいずれも「走った結果」の話だが、これは「走っている最中」の話だからだ。走ることそのものの楽しみと言うとこれに尽きるかもしれない。

 玄関を出て走り出した瞬間から、どこをどう走るかはあなたの自由だ。普段会社に向かう通勤ルートと同じ道を走る必要はない。通ったことのない道を走っていると、「こんなところにこんなお店があったのか」とか「この道はここに繋がってるのか」とか、知らなかった発見にあふれている。あるいは、通ったことのある道でも、その時間帯や天気でしか出会えない景色に出会えることがある。

 これは自宅近くの川沿いを走った時の夕焼けだが、それまでにもその後にも何度となくここを通っているが、この時ほどきれいな夕焼けをついぞ見たことがない。

 「新しい景色に出会える」というのは、旅行先でも同じことが言える。初めて訪れる土地の場合、すべてが新しい景色に違いないのだが、通常の観光では所謂「観光地」を見て回ることが多いと思う。だが、たとえば旅行先で早起きをして宿の周辺を走ると、観光地ではないその土地の本来の景色が見えてくる。そこに住まう人たちの日常の目線でその土地を見ることができる。北海道の田舎道を走っていた時に競走馬が追いかけてきた光景や、沖縄の海辺を走った時に猫たちが眠そうにあくびをしていた光景は、案外その土地の有名な観光スポットを訪れた記憶よりも、鮮明に脳裏に残っているものだ。

 旅行先でランニングをすると荷物は増えるし、洗濯の手間もあるが、それには変えられない出会いがきっとある。それに、走った後の温泉は格別だ。

【教訓】
ランニングは、新しい発見に満ちている。


 いかがだっただろうか。最後のほうはわりと「意識高い系ブログ」みたいに仕上がったのではないかと思う。こうなると、「2.酒がうまい」がなおさら悔やまれるが、「ストレス解消」だとありきたりな感じがするのでこのままにしようと思う。

 次回以降、「ランニングが楽しくなるグッズ」や「おすすめのランニングコース(東京近郊に限る)」なんかも紹介したいと思う。ランニングの楽しさを少しでも共有できれば嬉しい。

 今日のところは、一つ目が何だったかみなさんが覚えていることを願いつつ、失礼させていただこうと思う。


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