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私にとってのハロウィン

結論から言えば

ハロウィンが大好きです。
リア充にとって、クリスマスが「とても楽しい!幸せ!ラブラブ!な祭り」のように、私にとって、ハロウィンは一年中の一番大きくて重要な祭りです。何年も、ハロウィンの時期になると、ツイッターのタイムラインで騒ぎっていて、絵も描いて、リアル集まりで仮装もして、色々楽しんできました。

「でもハロウィンもクリスマスと同様に、どこかの人たちの、何の宗教の祭りだろう?お前に関係あんの?」と思う人も居るんでしょ。
そうですね。宗教信仰を持ってない私はどうしてハロウィンが好きですかね?ただの「楽しいイベント」ですかな?

否!理由はちゃんとあります。

一番浅い理由は、死を表す文化が好きだから。

骸、棺、吸血鬼、蝙蝠、南瓜、満月、廃墟、荊、蒼白、暗黒…
こういうネガティブで、暗くて、ゴシックチック、退廃的美しいことが大好きです。(生まれからの好みだと思います)

しかし、私たちのいる社会では、ポジティブが主流の価値観で、ネガティブなことは基本好まれない存在です。他人の迷惑にならなければ、自分の美学は別にポジティブもネガティブもどうでもいいと思いますが、生存のためにはある程度自分を抑えて、妥協しなくちゃいけないですね…

こんな世の中で、ハロウィンは死の文化に大きい晴れ舞台を与えて、色んな「死」が裏世界から、正々堂々で表に出られる素敵且つ貴重な行事です。よって、私は毎年もハロウィンにドキドキして、期待しています。

二番目の理由は終わりと始まりが同時に感じれること

まず、ハロウィンの定番柄の一つ、コフィン(棺)といえば、何を連想しますか?多分、多くの人は「死亡」「終わり」「悲しい」「切ない」を思い出したでしょ、

確かにコフィンは死と関連しますが、それが必ずしも「終わりや辛いこと」だけではありません。死は復活の先決要素で、死ななければ、更生(生まれ変わる)することができないと思います。ので、「死」という文化の晴れ舞台になってるハロウィンに、私は「始まり(更生)」を感じで、辛くなりません。

と言っても、私の好きな「更生」は、「春が来た!」とか、「お花が咲いた!」とか、そういう活発なことではありません。

一番目の理由にも言ってますが、世の中はポジティブが主流です。クリスマスは誕生日で、イースターは再びの誕生日。全てが「わーい!イェイ!光!希望!」の祭りですね。誤解しないで欲しいが、もちろん誕生日はいいことです。クリスマスもイースターもとても素敵な日です。
ただ、私みたいな闇の生き物にとっては辛い時期です。テンションが周りの人間に全然合わなくて、色々迫られておかしくなりそうです。
仕事で例えば、朝職場に行ったら、デスクの上にあるのが全てゼロからの新ケースで、終わりが見えなくて、休みも取れない感じです。「よっしゃ!大量な仕事だ!」と喜ぶ人も居ますが、私にとっては始まりばっかりでは疲れ果てになります。

私の好きな「更生」は、一度亡くなった者がよみがえって吸血鬼になる的な暗くて美しいことや、満月を見て、本当の自分を解放する狼男のようなことなどです。(吸血鬼や狼男などの苦痛は別の話になるので、ココはノーコメントで)

少し想像してみましょ。
金曜日の退勤時間、上司からのタスクが全部コンプリートした。あとは一週間ぶりの恋人との夜のデート!あるいは、家に可愛い妻・優しい夫が待っている!社畜という亡者がよみがえって、愛する人の小悪魔になる的なエr…ケフンケフン
仕事が終わらないと楽しめないことは今全部「終わり」のお蔭でいっぱい楽しめるでしょう!

そういう「解き放ち」を意味する終わりは、ハロウィンでこそあるものだと思います。

そもそもハロウィンはなんなんですか?

今更ですね。すみません。

諸説ありですが、ハロウィンは元々収穫を祝う秋の行事だそうです。あと、悪霊を追い出す宗教的な意味も含んでるようです。

その夜、ケルト人は

……死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていて、時期を同じくして出てくる有害な精霊や魔女から身を守るために仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていた
(Wikipediaより)

そうです。

まさしくそれです。
10月31日。秋の最後の一晩は収穫を祝って、次の日は冬が大地に光臨して、世界を無にします。真っ白な雪世界、それは無色、無音、無臭、温度なし、活気なし、サイレントしか何も感じないところです。まるで黄泉みたいな世界。
すなわち、「死」になります。

何度も言いますが、死は終わりだけではなく、同時に更生の始まりです。

だがしかし、更生する前に、冬という何もない孤独な時空を乗り越えなければなりません。そのためには、秋の最後の一晩を最高に楽しい夜にしなければならない。収穫したものを体力として保存します。楽しさを精力として貯めます。

宗教的な意味合いに関係なく、このすべては、美しい闇の更生のために、普通に自然界に存在することだと思います。

ということで

化け物の仮面(仮装)で解き放ちを感じながら、ジャック・オー・ランタンの瞳と共に更生する時刻を待ち、今年も私はハロウィンを楽しみにしています。

ハッピー・ハロウィン!

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この絵は筆者、すなわちNico_Toumi、が描いた絵です。丸C付きです。
違法アップロード、無断転載・複製・複写・加工、再配布など禁止です。©︎Nico_Toumi 2019
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