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004.おさななじみとハンバーグ

☝️おねがい
母親が亡くなったことについての日記です。
そういう話が苦手な方は読まないようお願いいたします。

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7月某日

母の介護認定証が届く。要介護度は5だった。あれで5じゃなかったら、なにが5なんだと言いたくなる様子ではあったのでほっとする。ケアマネージャーさんに連絡。

幼なじみが会いに来てくれる。お互いの家を行き来して遊んでいたので、わたしの両親のこともよく知っている。とはいえ、休みの日にわざわざありがとう、のきもち。
母に線香をあげて、葬儀場に持っていったアルバムを見ながらいろんな話をして、幼稚園や小学校時代の写真に悲鳴を上げ、ちかくのレストランにハンバーグを食べに行く。ソフトクリームにアイスコーヒーまで飲んだ。
(家族や親戚ばかりの葬儀とはいえ)喪主として振る舞わなければならないことは変な緊張感があったから、気を使わずに素で笑い合える幼馴染という存在が来てくれたことにすごくほっとした。幼なじみは香典と、近所のケーキ屋で買ったというお菓子と、買ったものの丈が長すぎてはけなかったというパンツをくれた。

葬儀に来てくれる住職から電話、戒名をつけるために母の話をする。
「どんなお母様でしたか?」と聞かれたけど、思い出すのは闘病の間の記憶ばかりだった。元気な頃のことがまだうまく思い出せない。

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きょうのネコの4コマ
(Twitter / instagram  #ネコとともだちのはなし で更新しています)

これは母の闘病中、カウンセラーさんからの「後悔のない介護のおわりなんてないんですよ」ということばを思い出しながら描いたもの。母の闘病中は、オンラインのカウンセリングサービスを受けていた。カウンセリングっていうとすこし仰々しい感じがするかもしれないけど、わたしにとっての、カウンセラーさんに相談することのメリットって「こんな話をして申し訳ない」と罪悪感を感じなくていいこと。これがとっても大きい。語弊があるかもしれないけれど、話をきいてもらう代わりにお金という対価を支払っているから、というのは話す上で結構気持ちを楽にしてくれたのだ。
相談した当時、わたしは「母を悔いのないように看取りたい」ということにしばられて、息苦しくなっていた。この言葉のおかげで「そっか後悔してもいいんだ」って気持ちがらくになって、母と過ごす時間に目を向けられるようになった。もちろん何事も後悔のないように、って頑張ることもときにはだいじ、でも、自分ではコントロールできないような、どうしようもないおわりが待っている状況のときは、それにしばられないことで自分を楽にしてあげることも必要なのかも。

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