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ネモフィラに囲まれた #55

どんな花にも花言葉はある。
そして、色や本数によって変わる。
ネモフィラの花言葉は「可憐」「初恋」「清々しい心 」
その花の見た目にぴったりで思わず笑みがこぼれてしまう。
美しく可憐に咲いていて、見た人を笑顔に清々しい気持ちにさせてくれ、そして何より私がそう思えたのは、初恋が叶っているからなのだろうか。

ネモフィラの名を耳にするようになったのは数年前の話だ。その当時は、「そんなお花があるんだ、へえー」くらいの気持ちだったんだろう。そのうちTwitterやらテレビやらで目にする機会が増え、認識のあるものとはなっていった。
ただ私は元来、花には興味などなかった。そのはずだったのだが、ネモフィラを見に行きたい、ふとそう思ったのだ。
きっと1人だったら見に行ってないだろう。
でも、一緒に、いつも右隣で見てくれる人がいるから。分かち合いたいと思ったんだ。今しか見えないこの景色を、この光景を―


案の定、2人で見に行ったネモフィラは最高な程に美しかった。
数え切れないくらい咲き誇ったネモフィラを見ながら私は感動を覚えた。
画面の中で見ていた光景が広がっていたからではなく、
ネモフィラが美しかったからではなく、
一緒に見たいと思える大好きな人と、一緒にその光景を共有できたから。
ネモフィラの丘より、あなたの笑顔の方が最高に美しくて、最高に素敵なんだよ、って。
恥ずかしいから直接言えないけど。笑


そして、ネモフィラだけでなくその日は、シャボン玉の演出が行われた。
2日間限定、しかも各日30分が2回というスーパーレアなイベント。まあそれを目当てに行ったのだけれど、本当に素敵だったな。
だいぶ私自身もシャボン玉の泡を被ったけど、そんなのどうでもいいくらい素敵だった。
無数に広がるネモフィラと、美して綺麗だけど一瞬で消えてしまうシャボン玉。
その一瞬を逃したくなくて、カメラのシャッターを切っていた。上手い写真を撮りたいって気持ちは少しはあったけど、それ以上に、想い出に残したいって気持ちが強かった。
結果として、想い出にも残ったし、まあまあ納得のいく写真が撮れた気もしている。

そんなネモフィラもあっという間に見頃は過ぎてしまう。美しいものはいつも儚い。
今この時期しか見れないものだからこそ、それを共有できた喜びは何事にも変え難いのだが。
来年もまたこの景色を大好きな人と一緒に見れますように……じゃなくて、一緒に見に行くんだ、絶対。





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